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疲労回復や便秘予防にもなるりんごの効果!オススメの食べ方も紹介

りんごにはさまざまな栄養が含まれていることをご存知ですか?

りんごの成分の1つである「ペクチン」は、便秘改善や血糖値の上昇抑制作用があります。抗酸化成分「ポリフェノール」には老化防止や美白作用も。りんごを食べることでアンチエイジングにもなるんですよ。

りんごの摂取方法はさまざまありますが、最も効果的に栄養を摂るなら「生で皮ごと」が最適。りんごの皮には多くの成分が含まれており、皮も一緒に食べることが大切なのです。

この記事では、りんごに含まれる栄養の効能効果や、効果的な食べ方について紹介します。

りんごの効果とは!便秘予防や疲労回復・アンチエイジングにも

「りんごが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、りんごには健康成分がたくさん含まれています。

りんごに含まれる主な成分とその作用は次のとおりです。

りんごに含まれる成分とその作用
成分 作用
ペクチン ・腸内の乳酸菌を増やす
・糖質の吸収を抑える
カリウム ・血圧を正常に保つ
・筋肉の収縮をスムーズにする
ポリフェノール ・活性酸素から細胞を守る
リンゴ酸 ・乳酸の分解を促す
・消臭・殺菌をする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

りんごの成分「ペクチン」は生活習慣病予防やダイエットにも効果的!

ペクチンは、りんごに含まれる食物繊維の1つ。

ペクチンを摂取することで期待できる効果は、次のとおりです。

ペクチン摂取による期待できる効果
  • 便秘の予防
  • 大腸がんの予防
  • 生活習慣病の予防

水溶性食物繊維である「ペクチン」は腸内を移動しながら不要物をからめとり、腸内をきれいにします。

ペクチンが腸内で排便を促し、便秘を予防してくれるんですよ。

ペクチンなどの食物繊維が不足すると、発がん性のある物質が腸内にたまりやすくなり、大腸がんを引き起こすことも。腸内から有害物質を排出する作用がある「ペクチン」を摂取することで、大腸がんの予防にもなりますね。

またペクチンによる「糖質の吸収をゆるやかにする」作用は、生活習慣病の予防にも役立ちます。糖質の吸収をゆるやかにすることで、体に脂肪がつきにくくなるんですよ。ペクチンの摂取はダイエットにもオススメですね。

体のむくみを予防するカリウム!疲れにくい体を作る効果も

カリウムは、ナトリウムと協力して体内の水分量を調節するミネラル※の1つ。

ミネラルとは

酸素・水素・炭素・窒素以外の元素のこと。100種類ほどある中でも、人の栄養素として重要なミネラルは17種類です。

カリウムを摂取することで期待できる効果は次のとおりです。

カリウム摂取により期待できる効果
  • 高血圧を予防する
  • 体のむくみを予防する
  • 疲れにくい体を作る

カリウムはナトリウムと一緒に体内の水分量調整を行うことで、体のむくみを予防。さらに余分なナトリウムを排出して、血圧を正常に保ちます。

カリウムが体内で不足すると、筋肉の収縮がうまくいかず疲れやすくなることも。

しかしカリウムをはじめとしたミネラルは、人間の体内で作ることはできません。ミネラルは食事でしか補うことができないんですよ。

ただし、りんごに含まれるカリウムは調理によって失われやすいので、調理する場合はカリウムを残すための工夫が必要です。

りんごに含まれる栄養素を無駄なく摂る方法は「ジュースよりも生のままがオススメ!効果的なりんごの食べ方」の章で紹介していますので、参考にしてください。

カリウムは腎臓の働きによって排泄されますが、腎臓機能が低下していると「高カリウム血症」を招くことがあります。血尿や全身の倦怠感など、腎臓機能の低下が原因とみられる症状がある人は、かかりつけの医師に相談してから摂取するようにしてください。

抗酸化作用のあるポリフェノールでアンチエイジング!

ポリフェノールは野菜や果物など、主に皮の部分に多く含まれる成分です。

ポリフェノールの種類は約4,000種類。全てのポリフェノールに共通して、期待できる効果は次のとおりです。

ポリフェノール摂取により期待できる効果
  • 老化や病気の予防
  • 発がん性物質の抑制

ポリフェノールの大きな特徴は、活性酸素から体内の細胞を守る「抗酸化作用」が備わっていること。

抗酸化作用により老化や病気を防ぎ、発がん性物質を抑制する効果も期待されています。ポリフェノールはシミ・シワを防ぐ効果もあるため、アンチエイジングとしてもオススメです。

ポリフェノールは、摂取してから3~4時間で体外に排出されます。水溶性で即効性があるポリフェノールですが、効果を持続させるには毎食摂ることが大切です。

りんごを食べて疲労回復!口臭予防もできる「リンゴ酸」

りんごだけでなく梨などにも含まれるリンゴ酸は、酸味成分の1つ。

りんごを食べたときに感じる酸味は、このリンゴ酸によるものですね。

リンゴ酸に期待できる効果は次のとおりです。

リンゴ酸摂取により期待できる効果
  • 疲労回復
  • 口臭予防

リンゴ酸はクエン酸※の働きを助け、疲労物質である乳酸の分解を促します。

クエン酸とは

柑橘類に多く含まれる酸味成分の1つ。ブドウ糖の燃焼を助け、体内に疲労物質がたまるのを防ぎます。

リンゴ酸は体内の疲労物質を分解することで、疲れた体を癒しているのです。

さらに香りのある酸味成分は、消臭・殺菌効果も持ち合わせています。口臭予防として、りんごを食べるのもオススメです。

りんごには、体の三大栄養素「糖質」の1つである「果糖」も多く含まれています。甘みが強く、体内に素早く吸収されて即効性のあるエネルギーとなるんですよ。ただし体内で脂肪に変化しやすいため、摂りすぎには注意が必要です。

りんごの1日の摂取量は1個が目標!摂りすぎには注意

体に良い成分がたくさん含まれているりんごですが、1日にどれくらい食べればいいのでしょうか。

農林水産省が推進している「毎日くだもの200グラム運動」では、1人1日200gの果物摂取を勧めています。

りんごだと、大体1個分。りんごの大きさや品種にもよりますが、1日1個を目標に食べるのがオススメですね。

ただし摂りすぎには注意が必要です。りんごに含まれている果糖は体内で脂肪に変わりやすく、ペクチンの摂りすぎは脱水症状に繋がります。

適量のりんごを毎日食べて、健康な食生活を送りましょう。

「毎日くだもの200グラム運動」が勧めている200グラムの果物は、りんごのほかにも具体的な数字で示されています。みかんだと2個分、栗は12個分、さくらんぼは40粒です。摂取目標の個数が多いと食べるのも大変ですが、りんご1個分だと気軽に食べられますね。

ジュースよりも生のままがオススメ!効果的なりんごの食べ方

りんごには、さまざまな効果のある成分が含まれていることを紹介しました。

りんごを食べるだけで生活習慣病や便秘の予防、疲労回復に繋がるのは嬉しいですよね。

しかし「どんな食べ方でも効果はあるの?」「どうやって食べるのがいいの?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

ここではりんごに含まれる成分を、最も効果的に摂取できる食べ方を紹介します。

りんごジュースを飲むよりも「皮ごと生で食べる」のがオススメ!

りんごに含まれる栄養を確実に摂取するには、そのまま皮ごと食べるのが最適です。

りんごに含まれるペクチンやポリフェノールは、皮の部分に最も多く含まれています。またカリウムとペクチンは水に溶けやすいため、調理することでそのほとんどが失われてしまうことも。

「皮ごと生で」食べることが、りんごの栄養をしっかり摂る秘訣なのです。

ただ、毎日りんごを生のままで食べるのは大変ですよね。「生がいいなら、果汁100%のりんごジュースを飲んでもいいの?」と思う人も多いと思います。

結論から言うと、りんごジュースを飲むよりも生で食べたほうが効果的。

りんごをジュースにすると、ペクチンやリンゴ酸などの栄養成分が失われてしまいます。生のままのりんごと、りんごジュースで摂取できる成分の量を比較しました。

「りんご」生(皮つき)とジュースの比較
そのまま
(皮つき)
ジュース
(ストレート)
ペクチン 500mg 0
カリウム 120mg 77mg
リンゴ酸 500mg 0

上記の表から分かるように、りんごをジュースにすることでその成分は減少します。

特にペクチンとリンゴ酸は、ジュースにすることで成分が消失。

またポリフェノールは主にりんごの皮に含まれているので、皮ごとジュースにすればポリフェノールも一緒に摂ることができますよ。

市販のりんごジュースを飲む場合は、濃縮還元タイプのほうがオススメです。

市販のりんごジュース(果汁100%)は、ストレートタイプと濃縮還元タイプの2種類があります。ストレートは果実をそのまま絞ったもの。濃縮還元は果汁をすりつぶして水分を飛ばし、ジュースにする際に再び水分を加えて作ったものです。

濃縮還元タイプのジュースは果汁の濃度を高めている分、摂取できるカリウムの量がストレートジュースより多くなります。

カットしたりんごをそのまま食べるのもいいですが、毎日食べると飽きてしまう場合もありますよね。ヨーグルトに入れて食べるなどして、毎日摂取できるよう工夫してみましょう。

家族と一緒に食べるのを日課にするのもオススメです。

便秘予防や高血圧予防など、目的別にりんごの食べ方を紹介

りんごに含まれる栄養をすべて摂るには、皮ごと生で食べるのが効果的であることを説明しました。

ですが「便秘予防のためにりんごを食べたい」「りんごで高血圧予防をしたい」など、特定の効果を狙っている人もいるのではないでしょうか。

ここでは目的別に、簡単でオススメなりんごの食べ方を紹介。紹介するりんごの食べ方は次のとおりです。

目的別「りんごの食べ方」
目的 紹介する食べ方
便秘予防
・焼きりんご
高血圧予防
疲れにくい体づくり
・りんごのコンポート
アンチエイジング ・りんごのトースト
・りんごのサラダ
・丸ごと焼きりんご

それでは、便秘予防ができる「焼きりんご」から見ていきましょう。

食物繊維が膨張!りんごを焼いて食べるだけで便秘予防

りんごに含まれる「ペクチン」は、摂取することで排便を促して便秘を予防します。食物繊維の1つであるペクチンは加熱することで膨張し、便秘予防の効果がさらにアップするんですよ。

ペクチンは皮に多く含まれているため、皮をむかずに焼くのがオススメです。

オススメの食べ方は、りんごを焼くだけ。

お好みの大きさにスライスしたりんごを、フライパンで焼きます。1.5cmほどの厚みがあれば、シャリシャリとした食感を残した焼きりんごに。0.5cmほどの厚みだと柔らかく、しんなりとしたものになります。

香辛料の1つであるシナモンをかけると、消化液の分泌を促進する作用で、胃腸を丈夫にする効果も期待できますよ。

疲れにくい体を作り、高血圧を予防する!りんごのコンポート

高血圧を予防したり、疲れにくい体を作ったりする成分「カリウム」は、水溶性の成分です。煮ることで約30%が失われてしまうため、できることならやはり「皮ごと生で」食べるのが最適。

ただし、アレルギーなどで生で食べるのが難しい場合は「りんごのコンポート」を作って食べるのがオススメです。

りんごのコンポートとは、りんごを水や砂糖水で煮たもの。

作り方は次のとおりです。

「りんごのコンポート」作り方
  1. りんごをお好みの大きさに切る
  2. お鍋に切ったりんごと、ひたひたくらいの水を入れて煮る
  3. りんごが焦げないように気をつけて、好みの硬さになったら完成
コンポートの煮汁には、溶けだしたカリウムが豊富に含まれています。炭酸水や紅茶に入れるなどして、煮汁もしっかり摂取することが重要です。

りんごを食べてアンチエイジング!毎食食べて効果を持続させる

りんごに含まれる「ポリフェノール」は抗酸化作用により、シミ・シワを防ぐアンチエイジング効果があります。

ポリフェノールの効果を持続させるためには、毎食摂ることが大切。

ポリフェノールは摂取してから、約30分で効果を発揮。ただし即効性はあっても、その効果は2~3時間しか持続しないのです。

そこでポリフェノールを継続して摂るため、朝・昼・夜それぞれの摂取方法の一例を紹介します。

朝食「りんごのトースト」

まずはりんごを0.5cm程度にスライス。お好みの量を食パンの上に乗せてオーブンやトースターで焼きます。お好みではちみつやマーガリンなどを、プラスして焼くのもいいですね。

昼食「りんごのサラダ」

りんごを一口サイズの大きさにスライス。お好みのサラダと一緒に食べます。特にオススメなのは、ブロッコリーと一緒に食べることです。

ブロッコリーには、抗酸化力の高いスルフォラファンやビタミンCが豊富。

美白効果や免疫力アップの作用があり、よりアンチエイジングの効果が期待できますよ。

夕食「丸ごと焼きりんご」

りんごの芯をくり抜き、そのままオーブンやトースターで焼きます。硬めが好きな人は焼き時間を短めに、柔らかいほうが好きな人は焼き時間を長めに。はちみつなどで香りづけすると、パントテン酸というビタミンの効果で免疫力アップにもなります。

ここではりんごに含まれる成分を、簡単に摂取できる調理法を紹介しました。りんごの食べ方は工夫次第でまだまだたくさんあります。よりおいしく食べられる調理法や、好みの調理法を試してみるのもいいですね。

より効果的にりんごを食べて毎日の健康に役立てる

この記事では、りんごに含まれる成分やその効果的な摂取方法、オススメの調理法を紹介しました。

りんごに含まれる主な成分は「ペクチン」「カリウム」「ポリフェノール」「リンゴ酸」の4つ。便秘や病気の予防だけでなく、アンチエイジングや疲労回復の効果も期待できます。

りんごに含まれるこれらの成分を効率的に摂るなら「生で皮ごと」食べるのがオススメ。

りんごの栄養がたっぷり詰まっている皮も一緒に生で食べることが、最も多くの成分を摂る方法です。「便秘の予防がしたい」などの特定の効果を狙う人は、その成分を最も摂取しやすい調理法で食べるとより効果的ですね。

りんごに含まれる成分を確実に摂って、毎日の健康に役立てていきましょう。

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