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国内外での医療救援活動や子どもの命を救う活動!熊本県の病院を紹介

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2016年4月14日、熊本県熊本地方を震源とする「熊本地震」が発生しました。

地震による大変な被害を受けながらも、患者さんや子どもたちのために活動した熊本県の病院をご存知でしょうか。

熊本赤十字病院は熊本県唯一の基幹災害拠点病院として、負傷者の治療や救急患者の受け入れを行いました。さらに国際医療救援拠点病院として、海外での医療支援も行っています。

医療法人聖粒会慈恵病院では震災からわずか10日後、病院内に「エンゼルこども食堂」をオープンさせました。エンゼルこども食堂は、さまざまな事情を抱えた子どもたちに、無料で食事を提供する場所です。

この記事では「熊本赤十字病院」と「医療法人聖粒会慈恵病院」について紹介します。

国内外で活躍!現地で救援救護活動を行う熊本赤十字病院

熊本赤十字病院は国内外に医療スタッフを派遣し、被災者・被災地の救援救護活動を行っています。主な活動は次の2つです。

熊本赤十字病院の活動
  • 国内救護活動
  • 国際救援活動

熊本赤十字病院は、熊本県で唯一「基幹災害拠点病院」に指定されています。

熊本地震が発生した際には、診療体制を「災害モード」に切り替えて診療を継続。さらに国際医療救援拠点病院の指定も受けており、海外での医療支援活動も行っているんですよ。

まずは熊本赤十字病院の、国内救護活動から見ていきましょう。

基幹災害拠点病院である熊本赤十字病院の国内救護活動

熊本県唯一の「基幹災害拠点病院」である熊本赤十字病院は、災害が発生した際も医療提供をし続ける役割があります。災害時においても切れ目のない医療を提供するため、さまざまな対策を行っているのです。主な対策は次のとおり。

熊本赤十字病院の主な対策
  • 医療設備の備え
  • ライフラインの確保
  • 常備救護班を編成

それぞれ詳しく見ていきましょう。

医療設備の備え

熊本赤十字病院では災害発生時などに多数傷病者を受け入れるため、一般外来待合ホールや多目的ホール、廊下の天井などに医療ガス管を配備しています。天井から医療ガス管を下ろし、各種医療機器に接続することで、その場で患者さんの治療を行えるのです。

熊本地震発生時には一般外来エリアまで診療エリアを拡大し、多くの傷病者の治療にあたりました。

ライフラインの確保

熊本赤十字病院は自家発電装置や大型受水槽、浄水装置、食料品倉庫などを設置。災害時のライフライン確保に努めています。大型受水槽では院内生活用水を約3日分蓄え、食料品倉庫には患者食3食分を3日分確保してあるんです。

常備救護班を編成

医師や看護師などの医療スタッフによる常備救護班を9班編成し、有事に即応できる体制を整えています。常備救護班は救護活動を行うために、毎年数十回の各種訓練や研修会に参加しているんですよ。

基幹災害拠点病院は、被災地や避難所での医療支援も求められています。熊本地震の際は院内での診療はもちろん、被害の大きかった地域に災害派遣医療チームや救護班を派遣し、被災地での救護活動も行ったのです。

国際医療救援拠点病院として活躍!国際救援活動

熊本赤十字病院は、赤十字病院として初めて「国際医療救援拠点病院」に指定されました。

国際救援の基地として国際医療救援部を設置し、海外での医療支援を行っています。国際医療救援部の主な活動は次のとおりです。

国際医療救援部の主な活動
  • 医療スタッフの派遣
  • 医療スタッフの養成
  • 救援機材の研究・開発

熊本赤十字病院は、これまでに200名以上の職員を救援事業に派遣しています。医療スタッフが現地での救援事業に参加するためには、外国語の習得や研修会への参加が義務。熊本赤十字病院では、国際救援要員への研修も実施しているんですよ。

また国際医療救援チームが使用する、資機材の開発・管理も行っています。多様な災害に対応するため、救援手段の研究をしているのです。

救援事業の種類は「地震救援」や「紛争犠牲者救援」、「難民救援」などさまざまです。紛争による犠牲者救援に参加した医療スタッフは、主に紛争で傷ついた市民や兵士の医療に従事しました。

現地に赴いた医療スタッフは「紛争の犠牲者に心を痛める反面、困難な状況から立ち上がろうとする患者さんの姿に、強く胸を打たれた」と語っています。

熊本赤十字病院の基本情報
住所 熊本県熊本市東区長嶺南2-1-1
最寄り停留所 バス停「日赤病院構内」
病院HP 熊本赤十字病院
病床数 490床
福利厚生 ・職員宿舎
・院内保育所
・職員用浴室
・職員用トレーニングルーム
・リラクゼーションルーム

熊本赤十字病院は、救急医療の拠点として「総合救命救急センター」を設置。ドクターヘリ基地と小児救命救急センターを兼ね備えた、全国初の施設です。「断らない救急」という強い意志の元、年間6万人以上の救急患者さんを受け入れています。

赤ちゃんや子どもたちのために取り組む!医療法人聖粒会慈恵病院

熊本県熊本市にある医療法人聖粒会慈恵病院は、マリアの宣教者フランシスコ修道会によって創設されました。特に子どもたちのための取り組みに力を入れており、その活動はニュースでも取り上げられるほどです。

慈恵病院の主な取り組みは次のとおり。

慈恵病院の取り組み
  • 「エンゼルこども食堂」での食事提供
  • 相談窓口の設置

まずは「エンゼルこども食堂」について詳しく紹介します。

高校生以下の子どもに無料で食事提供!エンゼルこども食堂

慈恵病院が運営する「エンゼルこども食堂」は、地域で子どもを育てることを目的とした食堂です。

高校生以下の子どもだけが、この食堂を利用することができます。エンゼルこども食堂の概要は次のとおり。

エンゼルこども食堂の概要
対象 高校生以下の子ども
場所 慈恵病院内4階職員食堂
日時 毎週木曜
(16時受付開始・19時終了)
メニュー 週替わり
料金 無料

エンゼルこども食堂がオープンしたのは、熊本地震の発生からわずか10日後のことでした。

大きな余震による混乱が続くなか「この取り組みだけは、決して先延ばしにできない」という、病院スタッフの強い思いがあったからこそオープンできたのです。

エンゼルこども食堂は、多くの方の寄付や協力により運営しています。提供するメニューは、企業や個人から寄付された食材によって決定。児童養護施設の先生や修道院のシスターが、ボランティアとして子どもたちのお世話をしてくれることもあるんですよ。

妊娠したお母さんやその家族なら誰でも利用可能!慈恵病院の窓口

慈恵病院では、望まない妊娠により悩みを抱えている人のための窓口を設置しています。妊娠について悩むお母さんやお父さん、その家族など誰でも利用可能です。設置されている窓口は次のとおり。

慈恵病院の相談窓口
  • 妊娠相談窓口
  • こうのとりのゆりかご

それぞれ詳しく見てみましょう。

妊娠相談窓口

「妊娠相談窓口」は妊娠もしくは出産したお母さんや、その家族のための相談窓口です。助産師さんが電話やメールで対応してくれます。24時間いつでも受け付けていて、相談料はかかりません。

相談内容は「学生で妊娠した」「出産できる病院がない」「自宅で出産してしまった」「育児放棄や虐待をしてしまいそう」などさまざまです。

こうのとりのゆりかご

こうのとりのゆりかごは、生まれた赤ちゃんが放置されたり危険な目に遭ったりしないように、一時的に保護する窓口です。

病院の外に窓口が設置されており、窓口の扉の奥には保育器が置かれています。赤ちゃんが保育器のベッドに置かれると、病院スタッフが駆け付けて赤ちゃんを保護。医師による診察を受けた後、赤ちゃんは乳児院に託されます。

「神様から授かった尊い命を、なんとかして助けることができないか」という思いから、こうのとりのゆりかごが作られました。慈恵病院は、赤ちゃんを預ける場所があれば、母子ともに救われると考えたのです。
医療法人聖粒会慈恵病院の基本情報
住所 熊本県熊本市西区島崎6-1-27
最寄り停留所 バス停「慈恵病院前」
病院HP 医療法人聖粒会慈恵病院
病床数 98床
福利厚生 ・看護師寮
・託児所

慈恵病院ではキッズルームを設けています。キッズルームは患者さんが受診している間、その子どもの保育を行う施設です。子どもがいる患者さんも、安心して診察・治療を受けることができます。

震災の被害にも負けず患者さんのために取り組む!熊本県の病院に注目

熊本地震による被害に負けず、さまざまな取り組みを行う熊本県の病院を紹介しました。

熊本赤十字病院は震災時、被災者や被災地への救援救護活動を実施。その活躍は国内だけにとどまらず、海外で災害が起こった際は現地での医療支援も行っているんですよ。

医療法人聖粒会慈恵病院は、子どものための取り組みを積極的に行っています。震災からわずか10日後には「エンゼルこども食堂」をオープンし、無料で食事を提供しているのです。

熊本地震で被害を受けた地域には、たくさんの病院や診療所があります。

その多くが停電や断水などの被害を受けながらも、入院患者さんや救急患者さんのために必死で治療を続けました。

熊本県の病院は患者さんのために、どのような取り組みを行っているのでしょうか。これからも熊本県の病院に注目です。