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顔や足のむくみの原因は?実は重大な病気の初期症状かもしれません

女性であれば多くの方が経験しているもののひとつ、「むくみ」。足であれ顔であれ、朝起きたら、仕事が終わったらちょっとむくんでいる…という経験は一度はあるのではないでしょうか?むくみ解消のためにマッサージを夜寝るまえに行っている、という方も多そうですね。

当たり前のようにわたしたちの身近にあるといってもいい「むくみ」ですが、実は重大な病気の初期症状としても現れるって知っていましたか?

「ちょっと仕事で立ち仕事が多かったから」「昨日はちょっと塩っ辛いものを食べ過ぎたから」なんて気にしていない方も多いと思いますが、もしかしたらそれは病気のサインかもしれません。

そもそも「むくみ」ってどんな状態?原因は?

わたしたちは当たり前のように「むくみ」の状態がわかりますが、身体がどうなって起きていることなのか?と聞かれるときっちりと答えることが出来る方は少ないのではないでしょうか。

医学的にみる、「むくみ」っていったいどんなもの?

むくみのことを、医学的な用語では「浮腫(ふしゅ)」と言います。

わたしたちの体内の水分で出来ていますが、その中の3分の2程度が「細胞間質液」という、細胞の中の水分です。細胞間質液は本来血液の成分の一部となり栄養素を全身に運ぶ働きをするのですが、栄養を運んだ後にうまく血液の中に戻れないことがあります。うまく血液中に戻ることが出来なかった細胞間質液がむくみとなって身体に現れます。

どうしてむくみになってしまうの?生活の中で考えられる原因は

それでは、日常生活の中でどうしてむくみが起きてしまうのでしょうか、その原因について考えてみましょう。

まず考えられるのは「立ったまま」あるいは「座ったまま」、どちらでも同じ姿勢を長時間取ることで、ふくらはぎの血液などを循環させるポンプ機能が低下してしまい、むくんでしまうんです。

疲れているとき、睡眠不足の時にもむくみやすくなります。こちらもポンプ機能が関係しているのですが、この場合はふくらはぎではなく心臓のポンプ機能が低下していることが理由です。また、女性にも多いホルモンバランスの乱れや運動不足や冷え性といった、血液やリンパの流れが悪い状態(立ちっぱなしなどもそうですね)も原因となります。

あとは食事もむくみの原因のひとつ。塩分のとりすぎは身体に水分を溜める原因となり、むくみも起こりやすくなります。

とってもカンタン!むくみはこうして解消できる

足のむくみは意外と簡単に解消することが出来ます。

まずはリンパマッサージやストレッチ。足の裏を指で強めに押したり、ゴルフボールを足裏でコロコロを転がすのもリンパの流れをよくするのに有効です。足首から膝まで、軽い力でサッサッと撫でるだけでも効果があります。ストレッチは足首を上下に動かすのがカンタンですね。デスクワーク中にも出来、むくみの防止だけでなくエコノミー症候群にも有効な手段です。

あとは塩分のとりすぎを防ぐことが大切です。塩分を体外に排出する働きを持つ栄養素「カリウム」を積極的に摂ったり、水分を多めに取ることでむくみにくくなります。また、寝る時にタオルなどを使って、足まくらをして寝るのも有効。足を高くすることで水分を足元に行きにくくし、むくみを防ぐことが可能です。

むくみのメカニズムを知ることで、自分が普段どのような生活や姿勢をしているか見直すきっかけになるかもしれません。特に塩分が多めの食事をしている…と自覚がある方は、塩分を意識して減らすだけでも効果が見られることもあります。座り仕事の方はこまめに立つなど、血液やリンパの流れがよくなるように意識して行動することも大切ですね。

そのむくみ、もしかしたら腎臓の病気の初期症状かも?

運動もきちんとしているし、むくみのケアはしているつもり…。それでもむくみが解消されないのはなんで?という方がいるかもしれません。

日常のケアで解消できないほどむくんでいる可能性もありますが、病気の症状のひとつとしてむくみが出ている可能性があります。

腎臓系の病気、腎不全やネフローゼ症候群の可能性あり

むくみが解消されない場合の可能性のひとつが、腎臓に関わる病気、いわゆる「腎臓病」です。

腎臓病といっても非常に様々な種類があり、「糸球体腎炎」「痛風腎」「腎臓結石」といったあまり馴染みのないものもあれば、「慢性腎炎」「糖尿病性腎症」など聞いたことがあるような名前のものもあります。

腎臓はわたしたちの体内の水分量を調節したり、老廃物を尿として排出してくれる働きを持つ臓器です。例えば暑く水分を取っていないときは尿の量が少なくなりますが、水分をたくさんとっているとトイレに頻繁に行きたくなりますよね。このような調整や、血液などからわたしたちの身体に要らないもの(老廃物)を取り分けてくれる、フィルターのような役目をこなしてくれます。

しかし、なんらかの原因により腎臓の機能が低下してしまうと、「むくみ」という形で症状が現れてくるんです。すべての腎臓病の症状として「浮腫(むくみ)」が出てくるわけではありませんが、腎臓の病気の中でむくみ(が出てくるものはいくつかあります。

腎不全になると身体全体のむくみの原因に

腎不全とは、その名前からわかるとおり腎臓の機能が不全になる、働きが低下してしまう状態です。腎不全によるむくみは「腎性浮腫」と呼ばれ、下肢だけではなく全身がむくむこともあります。

腎不全になってしまうと、身体のフィルター機能がうまく働かなくなり、老廃物が身体から十分に排出することができずむくみの原因になってしまうんですね。

最悪人工透析が必要になってしまうなど、非常に怖い病気とも言えるでしょう。

腎不全はなんらかの腎臓の病気が原因で引き起こされる結果のようなもので、急性と慢性があります。急性は治療をすれば腎機能が回復する可能性がありますが、慢性の場合は腎機能が回復することはないと言われています。

  • 慢性糸球体腎炎
  • 腎硬化症
  • 多発性嚢胞腎
  • 糖尿病性腎症

といった病気が慢性の腎不全の原因となります。

むくみが症状として出る病気「ネフローゼ症候群」

あまり馴染みがない名前ですが、腎臓の病気でかつむくみが症状として現れる「ネフローゼ症候群」という病気があります。

ネフローゼ症候群になる原因は血液をろ過する「糸球体」という部分。糸球体に障害が起きてしまうことでタンパクが老廃物とみなされ多量に排出されてしまい、その結果血中のタンパクが減少してしまうんです。

自覚症状はほとんどなく、健康診断や別の病気の検査などで見つかることが多いようです。

むくみ以外の代表的な症状として以下の2つが挙げられます。

  • トイレの際に尿が泡立つ
  • 体重が増える

尿が泡立つのは、尿に含まれるタンパク量が増加している可能性が高いことを表します。腎不全でなくても泡立つことはありますので、必ずしも泡立つ=ネフローゼ症候群、というわけではありません。

体重が増えるのはむくみによるものです。不要な水分が体外に排出されないため、全身がむくむようになり結果体重増加に繋がるというわけです。

どちらの症状もはっきりとは自分で判断しにくいのがやっかいなところと言えるでしょう。

ネフローゼ症候群の検査や治療方法はどんな感じ?

ネフローゼ症候群の検査は、尿検査でタンパク値が一定以上だった場合、血液検査や腎機能検査などの精密検査を行います。

治療は基本的に薬物療法となり、ステロイド薬や免疫抑制薬といった薬を飲むことで腎機能の改善・回復を試みます。また、塩分量を制限する食事療法も合わせて行われることがあります。治療期間は人によって違いますので一概には言えませんが、完治も期待できる病気です。

身体のフィルター機能を司る腎臓の病気はむくみがかなり出やすいといっていいでしょう。しかしむくみ以外の症状が見えにくいので発見が遅くなりやすいです。人工透析…なんてことにならないためにも、日頃から気をつけておきたいですね。

女性に多い、甲状腺の機能低下の病気もむくみの原因に

女性であれば耳馴染みがあるかもしれません、「甲状腺」もむくみの原因となる場合があります。むくみが症状として発生する代表的なものとしては「甲状腺機能低下症」があります。男性に比べて女性の方が10倍近く発症することが多いこの病気、一体どんなものなのでしょうか?

甲状腺機能低下症ってどんな病気?どんな症状?

甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの分泌量が少なくなることによって様々な機能低下が発生する病気です。甲状腺とは身体の新陳代謝を促すホルモンを生成する器官で、のどぼとけ付近にあります。

甲状腺機能低下症になると新陳代謝が下がるため、身体のだるさや脱力感、身体の冷えを感じることが多くなります。身体全体の機能が低下するので、記憶力や集中力の低下が起こったり、動作が緩慢になるといった症状が出ることもあるようです。

ただ、いずれの症状も軽度なため、一時的な体調不良や年のせいと思い気にしない人が多く、診断を受けるまで長期間放置されている場合も非常に多いのが特徴です。

特に中高年の女性の場合、老化現象と混同しやすいため甲状腺機能低下症と気づかないことが多いようです。

甲状腺機能低下症は様々な症状が出るため、別の病気と間違われやすい傾向にあります。この病気か確実に調べるには血液中の甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定してもらう必要があります。

甲状腺機能低下症の原因は?

では、どうして甲状腺機能低下症になってしまうのでしょうか。その原因は様々なのですが、大きくわけるとこのような感じになります。

  • 原発性甲状腺機能低下症
  • 先天性甲状腺機能低下症
  • ヨードの過剰摂取による甲状腺機能低下
  • 甲状腺の病気の治療による機能低下

原発性甲状腺機能低下症。これは、甲状腺そのものの異常や、破壊されるなど甲状腺の病気で機能が低下してしまうものです。中でも一番多いのは自己免疫の異常により、リンパ球が甲状腺の組織を破壊してしまう「橋本病」で、日本ではこの病気が甲状腺機能低下症の一番多い原因と言われています。

甲状腺の病気の治療によって、一時的に甲状腺の機能が低下してしまうこともあります。これは一過性と言われ、甲状腺が破壊されてしまうことにより一時的に血液中の甲状腺ホルモンの量が増加してしまう病気「無痛性甲状腺炎」の回復段階などで見られることがあります。

先天性の甲状腺機能低下症は生まれたときから甲状腺機能が低下しているもので、クレチン症とも言われます。甲状腺がない場合や甲状腺ホルモンの分泌量が少ない、甲状腺が小さいなどが原因で起こります。

ヨードの過剰摂取が原因の甲状腺機能低下症は、海藻を食べる機会が多い日本ならでは。海藻に含まれる「ヨード」を必要以上に摂取しすぎると甲状腺の機能が低下することがあります。ヨードは甲状腺ホルモンの原料ではあるのですが、過剰に摂取すると逆に甲状腺の働きが弱まってしまいます。

最後の病気の治療による機能低下は、バセドウ病に代表される甲状腺の病気の治療にヨードを使用したり手術をしたりすると、どうしても甲状腺の機能が低下してしまいます。甲状腺と全て摘出する場合は100%、一部を摘出する場合は30~40%が甲状腺機能低下症になると言われています。

治療法は原因やどのタイプかによって変わる

甲状腺機能低下症の治療は、タイプなどによって変わります。

例えば「ヨードの過剰摂取による機能低下」であれば、ヨードの摂取量を抑えるだけで十分に治療効果が得られます。

先天性の甲状腺機能低下症であれば甲状腺ホルモンを摂取することで問題なく、また新生児のときに治療していれば現在問題ない方が多いはずです。

その他の甲状腺機能低下症ですが、一過性の場合は自然に甲状腺の働きが戻ってきますので、何かしらの治療をすることはなく、経過観察となります。

一過性ではない、永続性の甲状腺機能低下症の場合は「甲状腺ホルモン剤」を内服することで症状の改善を目指すことになります。

女性の場合、むくみが解消されない原因として一番考えられるのが甲状腺ホルモンの異常かもしれません。永続的なものでなくても、一過性の甲状腺機能低下症でむくみの症状が出ることもあるので、普段より疲れやすくなっている場合はこちらを疑ってみてもいいかもしれません。

肝臓病の症状にもむくみがアリ!お酒好きな方は要注意?

沈黙の臓器と言われる「肝臓」。この臓器は代謝やデトックスをする働きがある大切なもの。なんらかの原因で肝臓の機能が低下すると、身体全体がだるく疲れやすくなってきます。

腎臓、甲状腺ときて、次は肝臓です。ここまでくるとかなりヘビーな感じになってきましたが…しかし、むくみの原因が肝臓病である可能性もあるのでご紹介しないわけにはいきません。

肝臓病と言われてもあまりピンとこない方もいると思いますが、肝臓病とは

  • 脂肪肝
  • アルコール肝炎
  • 肝硬変

などのことを言います。それぞれの症状・状態は独立しているものの、脂肪肝からはじまり、最終的に肝硬変に行き着きます。

あとはウイルスによる「ウイルス性肝炎」も肝臓病のひとつですね。

生活習慣病のひとつと言われているのが「脂肪肝」

現代の食生活は昔に比べて豊かになりました。その分肥満になる方が増え、脂肪肝になる人も増えていっています。

脂肪肝とは、肝臓が含んでいる脂肪が5%を超えた状態のことを指します(健康な方であれば3~5%程度です)。男性の方がなりやすい傾向にありますが、女性でも40以降であれば発症する確率が高いです。

脂肪肝の自覚症状は基本なく、超音波検査などで初めてわかります。

肝臓の機能が低下すると、血液の中に水分をとどめておく働きをする「アルブミン」というタンパク質の合成をうまくすることができなります。これは腎臓のときと同じように、血液中のタンパク質が低下する「低蛋白血症」を引き起こし、むくみの原因になります。

こういったむくみ・腹水といった「肝性浮腫」以外の症状には

  • 熱っぽい・だるい
  • 手のひらが赤くなる

などが挙げられます。

糖尿病を患っている方も脂肪肝であることが多く、また、アルコールによる肝硬変でなく、脂肪肝が炎症や線維化することにより「肝硬変」になってしまうこともあります(非アルコール性脂肪性肝炎といいます)。

お酒をたくさん飲んでいると肝硬変になる恐れが高い!

アルコールが好きでよく飲む、飲み過ぎる!という方は要注意です。

脂肪肝の人がアルコールを大量に摂取していると、有名な肝臓の病気である「肝硬変」の原因となってしまいます。

もちろんこの段階でも脂肪肝と同様にむくみの症状があらわれます。ですが、肝臓は沈黙の臓器。痛みなので知らせてくれることはありません。

大量にアルコールを摂取し続けた場合、約10~20%の方が「アルコール性肝炎」になります。これはアルコールを過剰に摂取したせいで肝臓が炎症を起こしている状態で、最悪死に至ることがあります。

肝硬変は肝臓病の最終的な着地点。しかし改善も可能

そして最終的に傷めつけられた肝臓が行き着くところ…それが「肝硬変」です。

他の病気と同じく、肝硬変も発見が早ければ十分に治療が可能なこともあります。特にアルコール性の肝硬変になった場合、断酒することで改善が見込めます。

さすがにここまできて「なんでむくんでるんだろう」と思う方はそういないと思いますが、他の病気に比べて自覚症状が出にくいのは確かです。お酒を毎日浴びるように飲んでいる…という方は検査を受けてみてもいいかもしれませんね。

肝臓の病気にまでむくみが入っているなんて、よほどむくむことは身体にとってよくない、異常であることがわかりますね。特に肝臓は沈黙の臓器ですから、自分できちんと検査をしたり気をつけたりしていないといつの間にか…なんてことも十分に考えられます。毎日お酒をたくさん飲んでいる、という方はむくみを感じたら要注意かもしれません。

まさか!?心臓の病気の初期症状にも「むくみ」が!

腎臓や甲状腺の異常・病気の症状としてむくみが現れることがあると説明してきましたが、わたしたちが生きていくために絶対に欠かせない臓器である「心臓」が原因となるむくみも存在します。

それが、「心不全」です。

「心不全」とは心臓の働きが弱っている状態のこと

心不全は、実は病気ではありません。心不全とは病名ではなく、「心臓の働きが不十分な結果、起きた体の状態」をいいます。
心臓は全身に血液を送るポンプ機能を果たしていますが、病気などなんらかの原因でその機能が低下することにより、全身へ新鮮な血液を送ることが出来なくなってしまいます。その結果、身体の末端である足などに水がたまり、むくみを引き起こす…というわけです。

心不全は様々な重い病気が原因で引き起こされることが多い

心不全の怖いところは、原因がひとつではないところにもあります。

  • 虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)
  • 心臓の弁の病気(僧帽弁狭窄症・肺動脈弁閉鎖不全症など)
  • 心筋症(肥大型・拡張型)

といった心臓の病気が心不全を引き起こすのはもちろんですが、加齢による心臓機能の低下や高血圧、貧血といった心臓の病気や機能に関わるものとは別の原因で心不全になってしまうこともあります。

心不全には「急性心不全」と「慢性心不全」があり、急性はそれまで安定していてもストレスなどで急に心不全が起こり、最悪の場合死に至ることもあります。

慢性心不全は機能は低下しているものの、安定した状態です。

心不全の治療は、その原因となる病気を治療することにより改善されることが多いですが、体内の水分を排出しやすくする「利尿剤」や、血流改善のため「血管拡張剤」などを使用して心不全の症状の改善を試みるケースもあります。また、生活療法として塩分を控えめにしたり体重・水分のコントロールがかかることもあります。

心不全になる人は心臓になんらかの疾患を持っている人が多いですが、他の病気でも引き起こされる可能性は十分にあります。

持病がない方でも普段の健康には気をつけておいたほうがいいでしょう。

ここまで腎臓病や肝臓病、そして甲状腺機能低下といった要因に比べると、一番可能性が低いのが心不全が原因のむくみと言えるでしょう。ただ、知らないところで疾患がある場合もありますので注意は必要ですね。また、心不全はむくみだけでなく全体の機能の低下も起こるやっかいな疾患です。普段から健康には気をつけておきたいですね…。

他にもこんなにある!むくみが症状に出る病気など

重大とみられる病気や、女性に多い病気といった点から3つピックアップしましたが、他にもむくみが症状として現れる病気は、実はまだまだあるんです。

ここからは簡単ではありますが、どのような病気や疾患でむくみが出てくるのかを見て行きたいと思います。

「肺気腫」もむくみの症状が。喫煙している女性は特に注意

ちょっと意外な感じはしますが、肺の病気のひとつ、「肺気腫」もむくみが出てくる症状のひとつに挙げられます。肺気腫とは喫煙などにより「肺胞」という、肺の中にあるとても小さな部屋で、酸素と二酸化炭素(炭酸ガス)との交換をしてくれる呼吸に欠かせない部分が破壊されてしまう病気です。

肺気腫の代表的な症状は息切れや呼吸困難といった呼吸にまつわる症状ですが、むくみも症状のひとつとして数えられます。他には咳や痰が多く出る、頭痛がする…などもあります。

肺気腫はその原因のほとんどが喫煙と言われていますので、普段よくタバコを吸っていてむくみが気になる…という方は肺気腫を患っている可能性があります。

静脈性浮腫は様々な病気を引き起こす原因に

人間の血液には「動脈」と「静脈」があるのはご存知だと思います。後者の静脈は古い血液を心臓に戻すために使われるもので、この流れが悪くなると古い血液をはじめ余分な老廃物などが身体にたまったままになり、むくみの原因になります。

静脈の血流の悪さが原因でおこるむくみのことを「静脈性浮腫」と言うのですが、これが以下の様な様々な病気を引き起こす原因になってしまうんです。

症状 内容
色素沈着 静脈の血流がたまり「毛細静脈」が詰まってしまうと、
皮膚が赤黒く色素沈着してしまいます。
うっ血性皮膚炎 毛細血管から白血球の成分が漏れだしてしまうことで、
アレルギーのような炎症が皮膚にみられます。

かゆみを伴うことが多く、かいてしまうと
さらなるかゆみや色素沈着を引き起こします。

皮膚の硬化 炎症や皮膚炎を繰り返していると
だんだんと皮膚が硬化してしまいます。
皮膚潰瘍 皮膚炎などでかゆみを伴っているとき、
ついかいてしまうと傷が出来る時があります。

むくんでいると傷の治りが非常に遅く、
傷が大きくなり皮膚潰瘍となってしまうケースがあります。

中年の女性に多い「下肢静脈瘤」も足のむくみが症状のひとつ

こちらはテレビなどでも幾度か取り上げられていますので、よくご存知の方もいるかもしれません。「下肢静脈瘤」とは、血液の逆流を防ぐために血管にある弁が正しく閉じなくなってしまったために、血液が逆流してしまうことによっておこる、足の血管の病気です。ふくらはぎの血管がなんか膨らんでいたり、ボコボコしている…という方は下肢静脈瘤の可能性がとても高いです。

足に血液が溜まってしまうため、非常にむくみやすい状態です。毎日夕方にはむくんでいる…という方は要注意かもしれません。むくみ以外にも足にかゆみを感じたり、ほてる、つるといった症状も現れます。年齢を重ねるごとに発症しやすく、現在は10人に1人が発症していると言われています。ただ、良性の病気なので命にかかわることはありません。

静脈瘤で膨らんだ部分の血液が固まって血栓になってしまうと「血栓性静脈炎」となり熱や痛みを感じます。炎症が起こることもあり、繰り返されると色素沈着を引き起こしたり、皮膚が硬化したりするおそれがあります。

原因不明!?「突発性浮腫」という症状も

これまでご紹介してきたむくみについては、なんらかの原因がありました。しかし中には「なぜむくんでしまっているのかその原因がわからない」という、ちょっと怖い症状もあるんです。

それが「突発性浮腫」。突発性というといきなりむくんだ!とイメージしがちですが、突発性は「原因不明」という意味です。なので「謎のむくみがおきた!」というニュアンスでしょうか。

20代~50代の女性に多く、検査などをしてもむくみの原因となる病気などがないのに、なぜかむくんでしまう症状です。

もちろん普段の生活でのむくみを突発性浮腫とは言いません。下肢(下半身)や顔からはじまり、手や全身が慢性的及び長期的にむくみ、体重で言えば1kg~3kg程度の増減が感じられるほどの、むくみとしては重い症状が出るものを言います。

原因は不明ですが女性に多いため、月経によるホルモンバランスやストレスの影響、または利尿剤の使用しすぎなど様々な要因が考えられていますが、はっきりとした原因はわかっていません。

明確な治療法もありませんが、「自分はむくみすぎている」と思ったら突発性浮腫かもしれませんので、一度病院で検査を受けてみることをおすすめします。

こう並べてみると、身体の様々な部分の異常で、むくみという症状が出てくるのがわかります。「自分は○○だから大丈夫」と思っていても、実はそのむくみには思わぬ要因があるかもしれません。日常的なケアを行っても改善しないようでしたら、何かしら理由があると考えてみてもいいでしょう。

日常のケアで解消できないむくみは要注意。心配ならば病院へ!

むくみが症状として現れる様々な病気や疾患についてご紹介してきましたが、多くの場合は日常的なむくみなので心配することはありません。毎日ストレッチやリンパマッサージなどのケアをしていれば十分にむくみは解消されるはずです。

しかし、「所詮むくみだから」とついついほっといてしまうのも確かです。びくびくする必要は全くありませんが、「もしかしたら」があるかもしれない、ということは頭の片隅に置いておいてもいいのではないでしょうか。