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トイレが近い・漏れてしまう、そんな悩みは病気が原因かも!?

トイレが近い悩みは、切実ですよね。家にいてもたびたびトイレに行くのは大変ですが、出かけたり乗り物に乗ったりする時には、途中でトイレに行きたくなったらどうしようとさらに不安になります。

それから、おしっこが漏れてしまうのもかなり気がかりです。においで周りにバレたらと思うと、外出するのが億劫だという人も実際にいらっしゃいます。

そんなトイレの悩み、年齢のせいだけではなく、病気のせいかもしれません。

トイレが近い、漏れるなどの症状が出る病気を、あなたはいくつご存知ですか?実は、膀胱炎・過活動膀胱など、考えられる病気が8つもあります。

では、どのような病気があるのか、原因や治療法などを詳しく見ていきましょう!

お腹に力が入った時に起こる!腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁とは、お腹に力が入った時に起きる尿漏れのことです。力が入った拍子に尿が漏れてしまうので、自分で止めることはできません。

では、詳しく確認したいと思います。

どんな症状なの?

人が尿意を感じるのは、膀胱にたまった尿量が一定を超えると、それが刺激として大脳に伝えられるからです。大脳は、刺激を受け取ると膀胱に排尿するようにと指令を出します。それでトイレに行きたいと感じるわけですね。

尿は、括約筋という筋肉が締まって排尿筋という筋肉がゆるんでいる時に貯められ、逆に括約筋がゆるんで排尿筋が締まることで排出されます。通常は、このようにして尿が漏れないように調節されているのです。

ですが、腹圧性尿失禁の場合、尿意を感じないのに急に尿が漏れてしまうという症状が出ます。

尿が漏れるのは、例えば下記のような場面です。

  • 咳をする
  • くしゃみをする
  • 笑う
  • 階段や坂道を下る
  • 重たいものを持ち上げる
  • 走る
  • スポーツをする

ここで挙げた動作は、全てお腹に力がかかる動作です。つまり、お腹に圧力がかかった時に、尿意を感じることなく尿が漏れてしまうんですね。しかし、酷くなると、このような動作をしなくても歩くだけで尿が漏れることもあります。

原因は?

腹圧性尿失禁の原因は、骨盤底筋という筋肉がゆるむことです。

骨盤底は下図の場所にあり、骨盤底筋は骨盤底にある筋肉です。
骨盤底筋は骨盤底にある筋肉
下腹部にある膀胱などの臓器は、この骨盤底に支えられています。そのため、骨盤底筋がゆるむと、膀胱や尿道の位置が下がってしまいます。

普通、お腹に圧力がかかると、尿道も圧迫され尿が漏れないように締まります。同時に膀胱は後下方向に引っ張られ、尿道が折れ曲がることでも尿が漏れるのを防いでいます。

ですが、骨盤底筋のゆるみによって尿道が下がると、それらの働きができないため、尿が漏れてしまうんですね。

どんな人がなりやすいの?

腹圧性尿失禁は女性に特有の病気です。なぜかというと、女性の方が男性と比べて尿道が短くて直線的で、さらに骨盤底筋も弱いという特徴があるからです。女性の中でも、特に腹圧性尿失禁になりやすいのは下記のような人です。

  • 出産経験がある(特に3人以上産んだ人)
  • 子宮口が開いた後、出産までの時間が長かった・会陰切開や鉗子分娩だった
  • 赤ちゃんが大きかった
  • 太っている
  • 身長が高い
  • 咳やくしゃみをよくする(アレルギーがある人やぜんそくの人など)
  • 立ち仕事
  • 重い物を持つ機会が多い
  • 便秘
  • 年齢が高い

どうでしょうか?これを見ると、「私も当てはまっている!」という特徴が多いのではないでしょうか。

出産は、骨盤底筋に大きな影響を与えます。出産回数が多い、出産に時間がかかる、赤ちゃんが大きいなどの場合、より負担がかかるため、腹圧性尿失禁になりやすくなります。

また、太っていたり身長が高かったりする人は、そうでない人に比べて腹圧がかかりやすくなっています。それから、アレルギーなどの病気や仕事内容などのせいで、普段から負担がかかる生活をしていると、腹圧性尿失禁になりやすいんですね。

便秘だと、トイレに行くたびにいきんでお腹に圧力をかけてしまいます。

それから、年齢も関係しています。実は、女性ホルモンであるエストロゲンには骨盤底筋の働きを保つ役目があるので、年齢が高くなってエストロゲンの量が減少した時、特に閉経後に尿失禁が起こりやすくなります。

女性ホルモンのうちエストロゲンの分泌量は、年齢によって以下のように変わります。
女性ホルモンのうちエストロゲンの分泌量
エストロゲンの量がこれだけ減少しますから、骨盤底筋がゆるむ可能性が高くなるのも納得できますね。

治療法は?

出産や年齢など、どうしようもないことでなっているのなら、治療はできないんじゃないか…と思われるかもしれませんが、そんなことはないんですよ!

治療法には、下記のようなものがあります。

  • 骨盤底筋体操
  • 電気刺激
  • 手術

骨盤底筋体操とは、意識して膣と肛門の筋肉を引き締める運動のことです。この運動で、骨盤底筋が鍛えられ、尿漏れが起こりにくくなります。実は、腹圧性尿失禁は、自分でトレーニングして改善することもできるんですね!

病院にかかるほどではないけれど尿漏れが気になる…という方は、試してみて下さい。方法については、後ほど詳しくご紹介します。

骨盤底筋体操はすぐに効果が出るものではなく、効果を感じ始めるまで2~3か月かかるのが普通ですので、効果が出ないからとすぐに諦めず、根気よく続けることが大切です!

骨盤底筋に電気刺激を与えると、骨盤底筋が鍛えられます。

薬で治療する場合は、尿道が引き締まり、さらに膀胱が緩んで大きくなるような薬を使います。そうすると、お腹に圧力がかかっても尿が漏れにくくなります。

手術で治療する場合、いくつかある手術方から選んで治療が行われます。例えば、お腹に力がかかっても尿道を支えてくれるテープを入れる方法などで、尿漏れを防ぎます。

ほかにも、尿道を締める働きをする筋肉の近くにコラーゲンを注入して、尿道が閉まりやすくする方法などがあります。

それから、実は腹圧性尿失禁を悪化させる生活習慣があります。意外なことに、ガードルをはくと、お腹に圧力がかかった時に逃げ場がなくなって尿が漏れやすくなりますので、尿漏れする人はガードルは避けましょう。

それから、便秘気味の人は食べ物に気をつけるなどして便秘を解消しましょう。そうすると、尿漏れもしにくくなることがあるんですよ!便秘の解消には、以下のような食べ物が役立ちますので、便意対策として日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

  • プルーン
  • バナナ
  • リンゴ
  • オリーブオイル
  • ヨーグルトやチーズ、キムチなどの乳酸菌が入った食品や発酵食品

骨盤底筋体操のやり方

それでは、腹圧性尿失禁の治療法として自宅で骨盤底筋体操をやってみようと思われる人に向けて、方法をご紹介します。

膣と肛門を10秒引き締め、その後ゆるめ、数十秒ほどリラックスしましょう。それを10回1セットとして、1日に5セットくらい行います。毎日続けることで、尿漏れを防ぐ効果が高くなります。
女性は男性と比べると骨盤底筋が弱かったり尿道が短かったりしますから、腹圧性尿失禁は女性に特有の病気と言えます。

出産の回数やライフスタイルが発症に関わっていることもありますので、腹圧性尿失禁になりやすい人の特徴に当てはまっている人は特に発症しやすいと言えます。

女性であることやライフスタイルなどが関わっているのなら治療は難しいのではないかと思われがちなのですが、そんなことはありません。骨盤底筋体操や電気刺激などの治療法がありますので、気になる人は病院に相談してみてくださいね。

尿意が急に起こりトイレまで我慢できない!切迫尿失禁

切迫性尿失禁は、急に尿意が起こって、トイレまで我慢できずに漏れてしまう症状を言います。切迫と言うくらいですから、かなり強い尿意を感じるのが特徴です。

では、詳しく見ていきましょう。

どんな症状なの?

切迫性尿失禁は、急に尿意が起こり、尿意のせいで膀胱が縮んで尿が漏れてしまいます。切迫性尿失禁と腹圧性尿失禁との大きな違いは、尿が漏れる時に尿意を感じるかどうかということですね。

また、下記のような刺激を感じると、尿意には関係なく膀胱が縮んで尿が漏れる人もいます。

  • 水の音がする・水を使う
  • 湿気が多い
  • 寒い
  • 生理が近い

そのため、外出先や乗り物の中などでは特に気になって、安心して外に出られないと思う人が多いのが、このタイプの尿失禁です。

原因は?

切迫性尿失禁は、膀胱が過敏になることで、尿意を感じたり先ほど挙げたような刺激を感じたりすると、勝手に膀胱が縮んでおしっこが出てしまいます。膀胱に尿が少したまるだけで尿意が起きることも多いので、頻尿の原因になります。

なぜ膀胱が過敏になるのかの原因は、はっきりとはわからないこともあります。ですが、膀胱に脳の指令を伝える役割をする脊髄に何らかの問題が起きていたり、膀胱が炎症を起こして過敏になっていたりするのが原因なのではないかと考えられています。

それから、原因がはっきりしている切迫性尿失禁もあります。それは、下記のような別の病気のせいで、膀胱が過敏になっている場合です。

  • 脳出血
  • 脳梗塞
  • パーキンソン病
  • 尿管結石

トイレの問題だと思っていても、他の病気が関係していることもあるんですね。ですので、気になることがあったら専門家に相談した方が安心できます。

どんな人がなりやすいの?

切迫性尿失禁も女性に多い病気で、なりやすいのは先ほど挙げたような切迫性尿失禁に関係する病気になったことがある人です。

しかし、原因不明で膀胱が過敏になっている場合が多いので、必ずしも病気にかかった人がなるとは限りません。

治療法は?

切迫性尿失禁の治療法には、下記のようなものがあります。

  • 膀胱訓練
  • 電気刺激
  • 手術

膀胱訓練と言われてもあまりイメージが湧かないかもしれませんが、これはトイレに行くのを我慢して、膀胱にためられる尿の量を増やす訓練のことを言います。トイレに行きたいと思った時、トイレを我慢する練習です。具体的には、膀胱訓練は以下のような方法で行います。

1、尿道や肛門に力を入れ、尿を我慢する。
2、トイレのこと以外を意識的に考えたり、深呼吸したりして尿意を感じにくくする。
3、尿を我慢する時間を少しずつ延ばしていく。

すぐに効果が出ないこともありますが、3カ月程度続けることで効果が出ることもありますので、諦めないようにしたいものです。ただし、膀胱炎や前立腺肥大など他の病気が原因の場合、膀胱訓練を行わない方がいいこともあります。そのため、泌尿器科を受診してから膀胱訓練を行うかどうかを判断するようにしましょう。

切迫性尿失禁にも、電気刺激による治療に効果があります。先ほどご紹介したように、電気刺激で骨盤底筋を鍛えることができますが、この刺激が膀胱の過剰な収縮を抑えることもあります。

なぜそうなるのか、メカニズムは解明されていないのですが、切迫性尿失禁の治療にかなり効果的なことがわかっています。

薬で治療する場合は、膀胱をゆるめてためられる尿の量を増やす薬が使われます。

手術で治療する場合は、膀胱を大きくする手術が行われます。しかし、負担が大きい方法なので、その他の治療法を試してみても効果が無い時のみ使われる方法です。

切迫性尿失禁は、腹圧性尿失禁とは違って強い尿意を感じ、トイレには間に合わず漏れてしまうという症状が出る病気です。そのため、日常生活に大きな影響を与え、外に出たくない、旅行に行けないなどの悩みの原因となってしまいます。

なかなか人に言いにくい悩みではあるのですが、専門家ならきちんと相談に乗ってくれますので、不安な時は迷わず泌尿器科にかかるようにしましょう。

膀胱が敏感になり尿をためることができなくなる!過活動膀胱

過活動膀胱とは、膀胱が過敏になりすぎて尿をためる力がなくなる病気です。

1日に8回以上トイレに行く頻尿や、夜に1回以上トイレに行く夜間頻尿の症状が出ることも多いのですが、一番の特徴は急にトイレに行きたくなって漏れそうな気がするという、切迫尿意感があることです。

切迫尿意感が強くなり、トイレまで我慢できなくなると、先ほどご紹介した切迫性尿失禁の原因にもなります。

実際に尿が漏れてしまうのが切迫性尿失禁、急にトイレに行きたくなる切迫尿意感と頻尿があり、尿が漏れるとは限らないのが過活動膀胱なんですね。

では、詳しく見ていきましょう。

どんな症状なの?

過活動膀胱の場合も、急な尿意がたびたび起こります。尿意を解消するためにトイレに行くので、1日に8回以上トイレに行くという頻尿の症状が出ます。

急にトイレに行きたくなって漏れそうな気がするという切迫尿意感が無い場合、頻尿でも過活動膀胱とは呼びません。

過活動膀胱の場合、実際におしっこが漏れてしまうこともあれば、そうでないこともあります。ですが、急にトイレに行きたくなったらどうしようという不安感が常につきまとうため、日常生活を快適に送ることができないという問題があります。

原因は?

過活動膀胱の場合、下記のようなことが原因として考えられています。

  • 加齢
  • 出産
  • 他の病気の影響

年齢が高くなると、膀胱が伸び縮みしにくくなります。さらに、加齢や出産によって骨盤底筋が弱くなることも、過活動膀胱の原因になります。

それから、例えば下記のような、他の病気が影響していることも考えられます。

  • 脳出血
  • 脳梗塞
  • パーキンソン病
  • 前立腺肥大(男性の場合)

膀胱の働きが正常な場合、尿をたくさんためることができます。

しかし、過活動膀胱の人の場合、膀胱が過敏になりすぎて尿をたくさんためることができなくなり、すぐにトイレに行きたいと感じてしまいます。トイレが我慢できなくなると、切迫性尿失禁を引き起こします。

また、原因不明で過活動膀胱になっていることもあります。

どんな人がなりやすいの?

過活動膀胱になりやすいのは、下記のような人です。

  • 高齢の人
  • 過活動膀胱に関する病気にかかった人

過活動膀胱は、年齢とともに膀胱が伸び縮みしにくくなることから、高齢の人がなりやすい病気です。

治療法は?

過活動膀胱の治療法には、下記のようなものがあります。

  • 骨盤底筋体操
  • 膀胱訓練

過活動膀胱には骨盤底筋も関係していますので、先ほどご紹介した骨盤底筋体操が有効です。また、膀胱訓練で尿をためられるようになると、症状が改善することがあります。

薬で治療をする場合、膀胱が縮みにくくなる薬を使います。

過活動膀胱は、膀胱が過敏になり過ぎることで起こる病気で、トイレに行きたくなって漏れそうな気がするという切迫尿意感が伴うことが特徴です。たびたびトイレに行きたいと感じることから、外出などで不安感を感じる点で問題があります。

ですが、これも膀胱訓練や薬などで治療することが可能ですので、病院に相談してみましょう。

糖尿病や腎不全のサインのこともある!尿量が増える多尿症

多尿症とは、尿の量が多い症状のことを言います。目安となるのは、1日に3リットル以上尿が出ることです。とはいえ、トイレでおしっこをしていると、どれくらいの量が出ているのか自分ではわかりませんよね。

ですが、尿の量が多くなればトイレに行く回数も増えるので、頻尿だと思っていたけど、病院で診てもらったら実は多尿だったなどで発覚することがあります。

ただ尿の量が多いだけならいいのですが、多尿の場合、別の病気が潜んでいる可能性があるので、注意しなければいけません。

では、詳しく見ていきましょう。

どんな症状なの?

多尿症の場合、尿の量が増えるのでたびたびトイレに行きたくなるという症状が出ます。尿の量が多いだけなので、漏れることはありません。

当然と言われればそうですが、尿意を感じやすいのは水分を摂った後です。コーヒーなどの利尿作用がある飲み物を飲んだ後も、尿意を感じやすくなります。

また、年齢が高い人は尿の量が多くなる傾向にあるのですが、それは尿を濃くする力が低下するためです。しかし、それでも3リットルを超える尿の量になることは考えにくいと言われています。

原因は?

多尿症の場合、下記のようなことが原因として考えられています。

  • 水分の摂り過ぎ
  • 飲んでいる薬の影響
  • 他の病気の影響

水分の摂り過ぎが多尿の原因になっている場合、水分の量を控えれば多尿は解消されるので、特に問題はありません。

薬の副作用で、尿の量が増えることもあります。その場合も、薬のせいなので心配しなくてもいいですね。

多尿で問題なのは、下記のような他の病気の影響がある場合です。

  • 尿崩症
  • 腎臓病
  • 糖尿病

尿崩症とは、尿を濃くするホルモンの量が減ったり働きが低下したりして、尿の量が増える病気です。いつも喉が渇いているという特徴があります。酷くなると脱水症状や急性腎前性腎不全を引き起こすこともあるので注意が必要です。

腎臓病は腎臓の機能が低下する病気ですが、そのせいで尿を濃くすることができず、尿の量が増えます。ただし、腎臓病が進むと、尿が作れなくなりますので今度は尿の量が減ります。

糖尿病はよく知られている病気なので、みなさんご存知かと思いますが、ホルモンの働きが悪くなって血液中の糖分が増え、血糖値が高くなるものです。多すぎる糖分を腎臓が尿として体外に出そうとするので、尿の量が多くなります。

血糖値が高いだけならいいのですが、糖尿病は酷くなると目が見えなくなる、神経障害が起こる、腎臓が働かなくなるなど重大な合併症を引き起こしますので、治療を受け血糖値をコントロールすることが大切です。

水分の取り過ぎなどで多尿症になっている場合はその原因を取り除けばいいだけなのでそれほど問題はありませんが、他の病気が原因で多尿症になっていることもありますので、原因を見極めることが必要なんですね。

どんな人がなりやすいの?

多尿症になりやすいのは、下記のような人です。

  • 水分を多く摂る人・利尿作用のある飲み物をよく飲む人
  • 高齢の人
  • 多尿の症状が出る病気にかかっている人

多尿でも心配無い場合も多いのですが、何か重大な病気が隠れている可能性もありますので、注意すべき状態です。頻尿と区別がつかなくても病院に行けばわかりますので、気になることがあったら診察を受けることが大切ですね。

治療法は?

多尿症の治療法は、原因となる病気の治療をすることです。

多尿症の場合、水分の取り過ぎや飲む物の内容が問題の人は、それを制限すれば良くなります。治療が必要なのは、病気が隠れている時です。その場合には、その病気自体を治療することになります。

多尿症とは尿の量が多くなる病気ですが、トイレに行った時に尿の量を測ることはできませんから、自分では気付きにくい病気と言えます。尿の量が増えるとそれに伴ってトイレの回数も増えますから、それを目安に病気を知ることも可能です。

原因によっては心配しなくていいこともありますが、別の病気が原因となって多尿症を引き起こしていることもありますので、注意が必要なんですよ。

トイレの回数が増え排尿後に痛みを伴うこともある!膀胱炎

膀胱炎は、なんだかお腹がむずむずするような感じがあり、トイレに行く回数が増える病気です。トイレに行くと痛みがあったり、尿が残っているような感じ(残尿感)があったりするのも特徴です。

では、詳しく見ていきましょう。

どんな症状なの?

膀胱炎になると、何度もトイレに行きたくなります。尿が漏れることはありませんが、トイレの回数が日に10回以上になるなど、かなり増えます。

また、残尿感もあり、トイレに行っても何だかすっきりしない感じがしますし、トイレ中に痛みを感じることも増えてきます。

放っておくと腎盂腎炎などの原因となり、命に関わることもありますので、早目の受診が必要です。

ちなみに、発熱がなければ膀胱炎、発熱があれば腎盂腎炎が疑われます。通常は細菌が存在しないはずの腎臓に細菌が侵入すると、腎盂腎炎になります。

原因は?

膀胱炎は、膀胱の中に細菌が繁殖し、膀胱の粘膜を傷つけることで起こります。

膀胱の粘膜が傷つくと、膀胱が敏感になってトイレが近くなり、痛みを感じるようになります。さらに酷くなると、出血することもあります。

どんな人がなりやすいの?

膀胱炎になりやすいのは、女性です。女性は男性より尿道が短いため、菌が膀胱に入りやすいのです。また、下記のような生活をしていると菌が繁殖しやすくなります。

  • 水分をあまり摂らない
  • トイレを我慢することが多い

水分を多く摂ったり、トイレを我慢しないようにしたりなど、日常生活の中で気をつけられることもありますので、膀胱炎になりやすい人は試してみてくださいね。

それから、下腹部を冷やさないようにしたり、睡眠をたくさん取って免疫力を落とさないようにしたりといった対策も有効です。

治療法は?

膀胱炎の治療法は、薬を使って行います。

膀胱炎は細菌が原因なので、細菌を退治する薬である抗生物質を飲めばよくなります。治療は泌尿器科はもちろん、婦人科や内科で受けることも可能です。

初期の膀胱炎でまだ痛みが軽い段階なら、普段よりも多く水分を取り、こまめにトイレに行って早めに細菌を排出するようにすることで、自然治癒する可能性もあります。ですが、強く痛みを感じる時には病院での治療が必要です。

膀胱炎は、トイレが近くなり、排尿時に痛みを感じたり残尿感があったりという特徴を持つ病気です。

放っておくと腎盂腎炎などを引き起こして時として命に関わることもあるので、早めに治療を受けることが大切なんですよ。

血尿や頻尿、排尿痛が特徴!膀胱がん

膀胱がんは、頻尿や排尿痛があるなど、最初の症状の出方が膀胱炎と似ています。また、痛みが無く、血尿が出ることもあります。血尿が出る場合は、見てはっきりわかることが多いので、早目に病院を受診しましょう。

では、詳しく見ていきましょう。

どんな症状なの?

膀胱がんにもいくつか種類があるのですが、種類によっては膀胱炎と同じように頻尿になったり、トイレ中の痛みや残尿感があったりします。

そうでない場合は、頻尿などの症状を感じることなく、血尿が主な症状になることもあります。

どんな人がなりやすいの?

膀胱がんになりやすいのは男性ですが、その割合は男性:女性が3:1なので、女性はあまりならないというわけでもありません。

下記のような人は、特になりやすいと言われています。

  • 喫煙者
  • 化学物質や染料などを職業で扱う人

治療法は?

膀胱がんによる頻尿の治療は、がんそのものを治すことになります。

  • 手術
  • 放射線治療
  • 抗がん剤

膀胱がんの進行度などによって、どの方法で治療をするかが決められます。

膀胱がんはその名の通り膀胱にがんができることですが、初期の症状が膀胱炎と似ていることもあるので注意が必要です。痛みがなく、血尿がある場合も早めに受診しましょう。

がんは進行すると治療が難しくなってしまうので、気になることがあれば早めに病院にかかることが大切です。

脳からの指令が上手く行き届かないことが原因!神経因性膀胱

神経因性膀胱は、膀胱がきちんと働くために脳から出された指令が、何らかの神経の異常で膀胱まで行き届かないことが原因で起きます。

では、詳しく見ていきましょう。

どんな症状なの?

神経因性膀胱の場合、脳からの指令が膀胱まできちんと行き届かないことから、下記のような様々な症状が出ます。

  • トイレが近い
  • 尿意切迫感がある
  • 切迫性尿失禁の症状が出る
  • 尿が勢いよく出ない・途中で止まる
  • お腹に力を入れないと尿が出せない
  • 尿が出るのに時間がかかる
  • 尿が出ない
  • 残尿感がある

原因は?

神経性膀胱の原因となる病気には、脳梗塞や脳出血などの大脳関係の病気、脊髄損傷や椎間板ヘルニアなどの脊髄関係の病気、糖尿病などの末梢神経関係の病気など、たくさんのものがあります。

本来なら、尿をためる・排出するというのは、脳や神経がコントロールしています。尿をためる時には、排尿しないよう抑制する信号が送られています。

膀胱に尿がたまってくると、それが脳に伝えられ、排尿しないようにという抑制が解除され、排尿してもいいという信号が送られます。

この信号を伝えるルートとなっているのが、大脳と脊髄、それから末梢神経です。そのため、ルートとなる部分のどこかに異常があると、信号が上手く伝わらず排尿も上手くいかないことになるのです。

そのため、ルートとなる部分に疾患があったり、その部分を怪我していたりする人が、神経因性膀胱にかかりやすくなっています。

治療法は?

神経因性膀胱の治療としては、問題となっている部分に対する治療が行われます。また、下記のような方法で直接膀胱に対する治療を行うこともあります。

  • 導尿

薬で膀胱の機能を改善したり、導尿をすることで定期的に排尿したりといった方法で治療を行います。

神経因性膀胱は、排尿をコントロールするルートである大脳や脊髄、末梢神経などに疾患や怪我があることで起こる病気です。

症状の出方も様々ですが、日常生活を送る上で快適とは言えませんので、原因となっている病気の治療を行うことでスムースに排尿できるようにしたいものですね。

ストレスや不安が関係することも!精神的な排尿障害とは

実は、心の状態がトイレの問題に関係していることもあります。膀胱は、精神状態の影響を受けやすいので、心が不安定だとたびたびトイレに行きたくなります。

試験前など、緊張する場面でトイレに行きたくなったという経験は、多くの方がされたことがあると思います。それと似たような感じで、不安やストレスを感じることが頻尿の原因となっています。

では、詳しく見ていきましょう。

どんな症状なの?

1日10回以上トイレに行く、頻尿が見られます。しかし、漏れることはありません。

特徴的なのは、寝ている間は頻尿にならないということです。寝ている間は不安やストレスを感じることが無いので、症状が出ないんですね。

原因は?

原因は、不安やストレスを感じることです。人によってその理由は様々なのですが、例えば下記のようなことが頻尿を引き起こすことがあります。

  • 家庭内不和
  • 仕事に対する不安
  • 対人関係に対する不安

不安やストレスを感じる理由は様々ですが、例えば仕事に対して不安がある人は、通勤途中や勤務中に特にトイレに行きたくなって困るなど、日常生活に影響が出ることもあります。

治療法は?

この場合の治療は、精神的な不安を取り除くことに主眼が置かれます。そのため、精神科や心療内科などで治療を進めることもあります。

場合によっては、心を落ち着かせる薬を使うこともあります。薬を飲んだ安心感で、頻尿が治る人も多くいます。

その前に、他の原因で頻尿になっていないかをしっかり調べておく必要があります。

トイレが近くなる問題は、体の問題だけではなく心の状態が影響して起こることもあるんですね。不安やストレスを強く感じていると、それが原因で膀胱が影響を受けてしまってひん尿を引き起こします。

そのような時には、心に不安やストレスを感じさせている事を取り除くことが大切になります。

日常生活の質が落ちるトイレの悩み、原因を知って治療しよう!

トイレの問題を抱えていると、常に気になるので、日常生活の質が落ちてしまいます。

だからこそ、その原因となっている病気が何かをきちんと突き止め、治療することが大切なんです。

そうすることで、日常生活が快適に送れるようになるんですよ。

そのためには、気になることがあったら恥ずかしいと思わずに病院に行きましょう!

 

治療すればよくなることも!あなたのトイレの悩みの原因を知ろう

 

以上のように、近い・漏れてしまうというようなトイレの悩みには、原因となる病気がたくさんあります。

それから実は、先ほど挙げたいくつかの病気が混ざってトイレの問題が起きていることもあるんですよ。例えば、腹圧性と切迫性が混ざった混合型の失禁などです。

だからこそ、きちんと診察をしてもらうことが大切です。

治療すればトイレの悩みが解消されることもありますから、まずは専門医に相談することからはじめましょう!