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土や氷を無性に食べたくなる!?それなら異食症という病気かも!

私たちは毎日何かを食べて生きています。美味しい食事は、元気の源ですよね。でも、食品ではないものを食べてしまうことがあるのをご存じですか?それが、「異食症」という病気なんです。

土や髪の毛、氷などを食べたくて仕方がなくなり、実際に食べてしまう、この病気。ちょっと衝撃的で珍しい印象ですが、女性にとってはまったく他人事というわけでもないんです。

今回は、異食症について、食べたくなってしまうものや、なりやすい属性の人などを交えながら、詳しくお伝えしていきます。

異食症ってどんな病気?何を食べてしまうの?まずは概要を学ぼう

異食症って、なかなか耳慣れない病名ですが、一体どんな病気なのでしょうか。まずは、その概要からお話していきたいと思います。

異食症で食べてしまうもの

異食症とは、食べ物ではないものを無性に食べたくなったり、実際にも食べてしまう病気であることは、すでにお話しました。では、どんなものがその食欲の対象になるのでしょうか。

  • 毛髪や体毛、繊維
  • チョーク
  • ほこり
  • 便

具体的には、このようなものを食べてしまうことが多いですが、他にも様々なものがあります。

このように、異食症の人が食べてしまうものの中には、驚きを禁じ得ないものもあります。でも、氷は夏場なら特に食べることも普通にあります。「氷が好きだけど、私も異食症なの!?」と不安になってしまった人もいるかもしれませんね。

異食症の定義

氷を食べたとしても、暑い時やのどが渇いたときなどに数個食べるくらいなら、全く問題ありません。その人が住む社会の一般的な常識の範囲を超えて大量に、かつ長期間食べてしまう場合に、異食症とみなされます。

異食症は、治療の必要もそれほどないような軽いケースもあれば、毒性のあるものを食べてしまう場合のような、命に危険が及ぶ重篤なケースもあります。そういったケースでは、必ず専門家の治療が必要になります。

異食症にかかりやすい人

異食症を知らない人にとっては、自分がこのような病気になってしまったら…と想像すると恐ろしくなるかもしれません。でも、特に女性にとっては意外と他人事ではない病気とも言えるんです。

異食症は、全体的に子どもと女性に多く見られる病気です。子どもの場合は1歳半くらいから見られ、思春期の頃を過ぎるとあまり罹らなくなっていきます。小さな頃に異食症と診断されても、年齢とともに治っていくことが多いです。

ただし、異食症は知的障害の子どもに多いとされており、その場合は大人になっても続くこともあります。

一方、女性の場合は、特に妊娠中に多いと言われています。この場合、出産が終わると異食症の症状も自然になくなるケースが多いです。

知的障害や精神障害があると思われる人の異食症は、日本でも昔からあったようだね。でも、患者さん本人や家族が恥ずかしがって表に出てこないケースもあったみたいだから、実際は思うほど珍しい病気じゃないのかもしれないね。

子どもや妊婦さんに多い!土を食べたくなる「土食症」とは?

異食症の中でも、土・体毛・氷を食べてしまう症例は、比較的よく見られるものです。ここからは、その3種類の異食症について、それぞれ詳しくご説明していきます。

まずは、異食症の中でも土を食べてしまう、いわゆる「土食症」についてお話します。

土は栄養豊富?

現代の私たちからすると、土を食べるというのはちょっと驚きですが、実は土を食べる風習を持つ地域や文化は、珍しくないんです。

アメリカの原住民は疲れた時に土を食べることがあるそうです。フランス料理にも土を混ぜる料理があります。

このように、土にはミネラルや鉄分などの栄養が大変豊富なので、その滋養を健康に役立てる人々も多数いるのです。日本でも、美肌のための泥パックなどに、その片鱗が見られますよね。

そして、その地域の食文化として土を食べているならば、それは異食症ではありません。普段土を食べない文化圏の人が、無性に土を食べたがるようになれば、それは異食症の中の「土食症」に分類されるのです。

土食症の原因

土食症は、子どもや妊娠中の女性によく見られます。特に、以下の病気や障害を持っている人に、多く現れる症状と言われています。

  • 知的障害
  • 精神障害
  • 味覚障害
  • 貧血

小さな子どもの土食症は、知的障害や精神障害があるケースが多いです。

亜鉛が不足すると、味覚障害を引き起こすおそれがあり、味覚障害の人は土に含まれる亜鉛を欲して、土食の症状を呈してしまうと考えられています。

その他にも、貧血も大きな要因とされており、妊娠中の女性は貧血になりやすいことから、土食症に繋がると言われています。

土食症の治療

土食症の治療は、要因となっている病気の治療が原則となります。したがって、貧血がある人は、食事療法や鉄剤などの薬物治療が、味覚障害の人は亜鉛を含む食品の摂取をはじめとする治療などが必要となります。

また、土を食べることによって、土に含まれている病原菌や農薬などによって感染症や中毒を引き起こす恐れもあります。そういったケースでは、速やかな対処が必要となりますので、病院で手当てを受けましょう。

上記のような、ベースとなる要因を治すことと対症療法の他にも、異食症自体の治療として認知行動療法や家族療法などが用いられることがあります。これらは、主に子どもの症例で、精神科や心療内科で行われます。

貧血や亜鉛不足が、土食症の要因になるんだね。そうなる前に改善しておきたいね。

小さい子がお砂場遊びのときに土を食べることはよくあるけど、自発的に継続して食べる場合は要注意だね。早めの受診をオススメするよ。

極度のストレスが原因かも?髪の毛や体毛を食べてしまうケース

次なる異食症の下位分類として、体毛や毛髪を抜いて食べたり、毛布などの繊維を食べてしまう「食毛症」をご紹介します。

食毛症の原因とは

異食症の中でも、この食毛症のほとんどは子どもに見られることが分かっています。子どもには、「抜毛症」といって髪の毛や体毛を抜いてしまう心因性の病気があるのですが、その抜毛症から、抜いた毛を食べてしまう食毛症に移行するケースも少なくありません。

抜毛症も食毛症も、過度なストレスが原因であると言われています。学校でのいじめや不適応、親子関係でのストレスが、原因として疑われます。過干渉な親を持つ子どもに多いという報告もあります。

子どもの中でも、特に女の子に多いです。男児は髪が短くて抜きにくいからという側面もありますが、母と娘の独特な関係に一因があるという指摘もあります。

胃石など合併症のおそれも

食毛症の患者さんが食べた髪の毛は、胃の中でうまく消化できないことがあります。その髪の毛が胃液などの作用で固まって、胃石と呼ばれる結石ができてしまうという合併症も起こり得ます。これを「毛髪胃石」といい、手術が必要となることもあります。

我が国の20未満の胃石のほとんどが、女の子の毛髪胃石となっています。内視鏡で対応できるケースもありますが、開腹手術が必要になることも多く、こうなる前の対処が肝心です。

食毛症の治療法

お伝えしたように、胃石ができてしまう前に食毛症を治すことが大切ですが、どんな治療法があるのでしょうか。

過度のストレスが原因であることが多いため、まずはストレスを取り除くことが必要です。児童精神科を受診して、何がストレスになっているのかを確かめ、医師や専門家の元でカウンセリング、認知行動療法、家族療法などの心理治療が行われます。

また、抗うつ剤などの薬物治療も併用されることがあります。

異食症の中でも特にストレスと関連が深いのが、食毛症というわけだね。虐待との関連もあるようだから、身近に髪を食べる子がいたら気を付けて様子をみてあげよう。

外科手術が必要になったら大変だし、早く治すに越したことはない病気だね。

女性は特に注意!氷が無性に食べたくなるのも異食症のひとつ!

最後にご紹介するのは、異食症の中の「氷食症」です。文字通り、氷を食べたくて仕方なくなってしまい、大量に食べてしまうという症状を持つ病気です。数としては、異食症の中でも最も多いとも言われています。さっそく、詳しく見ていきましょう。

女性に多い氷食症

異食症の中でも氷食症は女性に多く、中でも妊娠中の女性によく見られる病気です。妊婦さんは暑さを感じやすいものなので、夏場なら氷を食べてもおかしくはありません。ただ、製氷皿1枚分以上食べてしまうなら、氷食症の疑いがあります。

なぜ女性、特に妊婦さんに多いのかというと、氷を食べたくなる原因に鉄欠乏性貧血があるからなのです。女性は生理などの身体的特徴のせいで、鉄欠乏性貧血になりやすいので、結果的に氷食症にもつながりやすいというわけです。

しかし、なぜ貧血だと氷を食べることにつながるのかは、はっきりと分かっていません。

貧血だと赤血球が不足し、脳が酸素不足になるせいで自律神経が乱れ、その結果、体温調節がうまくいかなくなって口内の温度が上がることから、氷によって冷やしたくなるのではないかという説などがありますが、いまだ原因不明となっています。

強迫性障害が原因であることも

貧血以外の要因としては、強迫性障害があります。強迫性障害とは、自分でも意味がない行為だと分かっていながら、特定の行為や思考パターンにとりつかれて、やめられなくなってしまうものです。

手を洗い続けてしまうものや、戸締りやガスの元栓などを確認し続けてしまう強迫行為がよく知られています。それと同じようなメカニズムで、氷を食べなければという強迫観念が元となり、氷食症となるのです。

氷食症の治療

氷食症の治療法とは、やはり元となっている病気を治療することです。鉄欠乏性貧血の人は、鉄剤や食事療法などで治療することによって、氷食症も治っていきます。

強迫性障害が元になっている場合は、心療内科や精神科などでの専門的な治療が必要となります。薬物治療や認知行動療法などが、よく用いられます。

ジュースの中の氷をついでに食べるのとは違って、わざわざ食べるために氷を作るようになったら要注意だ!

貧血は放置すると他にもいろんな症状を引き起こしかねないから、できるだけ早く治療しておこう!

合併症の心配も!小さい子どもがいる人や妊婦さんは気をつけて!

いかがでしたか?この病気を知らなかった人にとっては、食べ物ではないものを食べてしまうというのは衝撃的だったかもしれませんが、心理的な要因も強く関係するうえに、子どもや女性に多いと知って、見方が変わった方もいるのではないでしょうか。

妊娠中の女性や、小さな子どもを持つお母さんにとっては、決して他人事ではない病気とも言えます。中には、早く治療しないと重い合併症などが起きてしまうものもありました。

自分自身を含め、お子さんや家族の異食についても常に気を配り、もしも疑わしい点があれば、できるだけ早く心療内科などへ行って診てもらってくださいね。

異食症は珍しい病気ではあるけれど、子どもや女性には比較的多く見られるものだから、ここを読んでいる方は情報として知っておいても損はないはずだよ!

若い女性は特に、将来ママになったときに子どもの異変にすぐ気づけるよう、こんな病気もあるってことを覚えておいてほしいな。そんな、しっかり者のママに育てられる子どもは幸せだね!