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痛む赤いブツブツ、放置はNG!知らなきゃ危険な帯状疱疹の恐ろしさ

大人の女性の肌はとてもデリケートです。大人ニキビやあせも、かぶれによるじんましんなど、様々な原因で肌がひどく荒れ、赤いブツブツとした発疹ができてしまうこともあります。

そうした発疹は、見た目が悪く、かゆみや多少の痛みを伴う不快なものではありますが、それが原因で生活に支障が出るということはそうそうありません。

でも、もしその赤いブツブツとした発疹がある部分が夜も眠れないほど痛んだり、衣服や物に少し触れるだけでも痛みがつらいと感じるような状態なら、それは単なる肌荒れではなく、帯状疱疹という病気の可能性があります。

帯状疱疹は放置しておくとますます症状が悪化し、最悪の場合、後遺症が残ってしまうこともあるなど、非常に危険な病気です。

そこでここでは、万が一、帯状疱疹になってしまったときにすぐに気づいて対応することができるように、症状や原因、治療法などを詳しくご紹介したいと思います。

発疹が出る前から痛い!?帯状疱疹の主な症状と見分け方

帯状疱疹という病名だけは聞いたことがあっても、どのような症状が出るのかまでは詳しくわからない…という人は多いですよね。

帯状疱疹の症状は、たいていの場合、以下のような経過をたどっていくとされています。

①皮膚上に変化が出る数日前ぐらいから、神経痛のようなピリピリとした痛みや違和感を感じ始める
②強い痛みとともに、身体の一部に帯状に赤い斑点のようなものがあらわれる
③赤い斑点部分が水ぶくれとなる
④水ぶくれが破れてただれたあと、かさぶたになる

これが帯状疱疹の基本的な症状です。

発疹だけでなく、非常に強い痛みが出ることが多いのが帯状疱疹の一番の特徴です。

人によっては痛みが弱かったりかゆみ程度で済んだり、皮膚症状が出ないこともまれにありますが、大半のケースでは上記のような症状が見られることになります。

単なる肌荒れとココが違う!帯状疱疹を見分ける2つのポイント

帯状疱疹は痛みが強いと言っても、肌荒れやじんましんでも症状が重ければ痛むこともあるかもしれません。また、痛みの感じ方は人それぞれ違うので、痛みだけで発疹を帯状疱疹ではないかと判断するのは難しいですよね。

帯状疱疹には、他の皮膚の病気や単なる肌荒れとは明らかに区別できる、2つのポイントがあります。

  • 皮膚症状が出る前から痛みを感じる
  • 身体の左右どちらかに偏って症状があらわれる

上でもご説明した通り、帯状疱疹の場合、基本的に皮膚の発疹よりも痛みの方が先に症状としてあらわれます。

というのも、実は帯状疱疹は皮膚上だけの病気ではなく、神経の炎症からくるものです。つまり目に見える発疹ができる前に、すでに神経から病気は始まっているのです。

発疹が帯状になるのも、炎症を生じた神経に沿うような形で皮膚症状があらわれるからです。

また身体の左右どちらかにのみ症状があらわれるというのも、帯状疱疹が神経に深くかかわりがあることが原因です。

人間の神経は背中の中心を境にして左右別々に分かれています。そのため、帯状疱疹の症状は左右同時に、あるいは左右にまたがるような形では出ないことが多いのです。

帯状疱疹は上半身を中心に、顔や頭から足まで様々な部位に発症する可能性がありますが、いずれにせよ左右どちらかに明らかに発疹や痛みが偏ってあらわれることが大半です。

強い痛みを伴う発疹に加えて、この2つの特徴に当てはまるようであれば、帯状疱疹の可能性がかなり高くなります。

こんな症状まで!?知っておきたい帯状疱疹の合併症

帯状疱疹の主な症状は帯状の赤いブツブツとした発疹と強い痛みですが、それ以外にも合併症として、以下のような症状が出る場合があります。

  • 頭痛や吐き気、発熱
  • 角膜炎や結膜炎などの目の炎症
  • 耳鳴りや難聴、顔面神経麻痺など(ハント症候群)

下の2つに関しては、特に帯状疱疹が顔面に発症した時にあらわれる合併症です。

特にハント症候群は、神経が腫れて圧迫され、麻痺をおこすことによって生じるもので、帯状疱疹が完治した後も残ってしまいやすくなっています。

また、他の合併症も主に神経のダメージからくるものですから甘く見てはいけません。場合によっては入院が必要とされることもあるのです。知らずに見逃してしまうことのないように注意してください。

帯状疱疹は、強い痛みと帯状の赤いブツブツとした発疹が出るのが特徴の病気です。
皮膚症状が出る前から痛みがあらわれることと、症状が身体の左右どちらかに偏って出ることで、単なる肌荒れや他の皮膚病と見分けることができます。
また、頭痛や吐き気、目の炎症、ハント症候群と呼ばれる顔面神経麻痺などの症状が帯状疱疹の合併症として出ることがあるので注意が必要です。

水ぼうそうのウイルスが原因!?帯状疱疹発症のメカニズム

神経にダメージを与え、皮膚に発疹をつくる帯状疱疹の原因とは何なのでしょうか?

実は帯状疱疹の原因となるのは、水痘、つまり水ぼうそうと同じウイルスなのです。

子どもの時に水ぼうそうにかかった人が大人になってから帯状疱疹を発症するメカニズムは、下記の図をご覧下さい。
子どもの時に水ぼうそうにかかった人が大人になってから帯状疱疹を発症するメカニズム
このように神経に潜伏していたウイルスが皮膚に向かっていく形になるため、帯状疱疹の症状は神経の強い痛みから皮膚の発疹という順序であらわれるのです。

高齢者だけじゃない!帯状疱疹を発症しやすいのはどんな人?

小さいころに水ぼうそうにかかったことがある人が、必ず帯状発疹を発症するというわけではありません。

神経に潜伏していた水ぼうそうのウイルスが再び悪さを始めるのは、身体の抵抗力や免疫力が落ちてウイルスが活動できる環境になった時です。

人間の免疫力は加齢とともに自然と落ちていくものなので、高齢になるほど帯状疱疹は発症しやすくなります。実際、帯状疱疹の患者の6割近くは50歳以上の人たちです。

その一方で、20歳以下の若年者が発症者数の1割近くを占めるなど、40代以下での発症も決して珍しいことではありません。年齢が若くても、ストレスや過労などで身体が弱り、抵抗力が落ちてしまうと、ウイルスに活動のチャンスを与えてしまうのです。

帯状疱疹がうつって水ぼうそうに!?気になる感染リスク

帯状疱疹の原因が水ぼうそうのウイルスとなると、感染してしまうのではないかという心配が出てきますよね。

基本的には、帯状疱疹の人と接触して帯状疱疹が移るということはありません。帯状疱疹は、あくまでも、過去の水ぼうそうが原因となって発症するものです。
ただし、水ぼうそうにかかった経験のない人が帯状疱疹の人と接触すると、水ぼうそうに感染してしまうリスクがあります。

乳幼児など水ぼうそうにまだかかっていない可能性の高い人には、帯状疱疹を発症したら極力接触を避けた方が良いでしょう。

また、妊娠中の女性が水ぼうそうに感染すると、重症化しやすいうえに、胎児にも感染して場合によっては先天性水痘症候群などの異常を生じる恐れがあります。

身近に妊婦さんがいるのであれば、帯状疱疹になってしまったときには、その人に水ぼうそうにかかったことがあるかどうか一度確認しておいた方が良いでしょう。

過去に水ぼうそうにかかった時にウイルスが神経に潜伏し、抵抗力が落ちた時に再発するのが帯状疱疹の原因です。
神経から皮膚上にウイルスが向かっていく形になるため、皮膚症状よりも痛みが先に出るのです。
帯状疱疹はあくまでも水ぼうそうの再発なので、他の人に帯状疱疹として感染することはありません。ただし、水ぼうそうにかかったことのない人には水ぼうそうとしてうつってしまうので、特に乳幼児や妊婦さんへの感染に注意しましょう。

効果的な薬はある?過ごし方は?帯状疱疹の治療法

帯状疱疹は、水ぼうそうにかかったことのある人であればだれでも発症する可能性があります。となると気になるのが、もし帯状疱疹にかかってしまったらどのような治療をするのか?ということですよね。

帯状疱疹を引き起こす水痘・帯状疱疹ウイルスは、口唇ヘルペスなどを引き起こすヘルペスウイルスと同様の属に分類されます。したがって、抗ヘルペス薬が帯状疱疹にも効果をあらわすのです。

帯状疱疹を発症したら、基本的には抗ヘルペス薬を服用して治療していくことになります。

抗ヘルペス薬はウイルスの増殖を抑え、症状を緩和するとともに完治までの期間を早める効能があるのです。さらにハント症候群などの合併症や後遺症のリスクを軽減することも期待できます。

ただし抗ヘルペス薬は、飲み始めてから効果が出るまでに2~3日程度時間がかかることがあります。飲んだらすぐに症状が楽になるというタイプの薬ではないのです。

抗ヘルペス薬が効き始めるまでの期間や、効果が表れてからも痛みがあまりにも強くて耐えられないという場合には、痛み止めの投薬やペインクリニックと呼ばれる痛みの専門病院での治療など、痛みに対するアプローチが別途必要になります。

早く治すために…日常生活で気を付けるべき3つのこと

帯状疱疹は、薬によって治すことができる病気ではありますが、早く完治させるためには発症後の過ごし方も大切です。

帯状疱疹にかかってしまったら、治るまでは日常生活を送るうえで以下の3つのことに気を付けるように心がけましょう。

  • 身体に負担がかかることは避け、できるだけ安静にする
  • 患部を冷やさない
  • 患部をできるだけ触らない

繰り返しになりますが、帯状疱疹は様々な要因で抵抗力が落ちたことによって発症しやすくなる病気です。したがって、薬を服用するだけでなく、自分自身の身体の抵抗力を回復させることが大切なのです。

運動や心身にストレスのかかりすぎる仕事などはできるだけ避け、無理をせず静かに穏やかに過ごしましょう。医師によっては数日から1週間程度の安静を指示する診断書を出すところもあります。

長時間の入浴も思いがけず身体の負担になるのでおすすめしません。特に皮膚症状が出ているときは、入浴自体できればやめておいた方が良いでしょう。

また、痛みやかゆみを感じると患部を冷やしたくなるかもしませんが、それをすると神経が収縮して痛みが強くなります。患部に触るのも、水ぶくれが破れたりして治りを遅らせる原因になります。

患部は極力触らず、そっとしておくようにしてください。

帯状疱疹は、基本的には抗ヘルペス薬で治療することができますが、痛みが強い場合には鎮痛薬やペインクリニックでの治療が必要になります。
また、日常生活ではできるだけ安静に過ごし、患部を冷やしたり触ったりしないように気をつけましょう。

痛みだけが残る…やっかいな帯状疱疹後神経痛とは

帯状疱疹は、基本的には皮膚上の発疹が治るとともに痛みも消えていきます。何らかの理由で特に抵抗力が落ちている人でない限り、再発することもほとんどありません。

しかし、皮膚症状が消えた後にも、ピリピリとした神経の痛みだけが残ってしまうことがあります。これは帯状疱疹の後遺症で、帯状疱疹後神経痛と呼ばれます。

帯状疱疹後神経痛の原因は、帯状疱疹を発症した際にウイルスによって神経が傷つけられてしまうことです。

したがって、高齢者など抵抗力が落ちて神経へのダメージが残りやすい人や、帯状疱疹の症状が激しく出た人などは、帯状疱疹後神経痛を発症しやすくなります。

帯状疱疹後神経痛を一度発症してしまうと、根本的な治療法はなく、投薬やペインクリニックなどでの神経ブロック治療(局所麻酔などで痛みの伝達を妨げる療法)によって痛みを和らげるしかありません。
帯状疱疹後神経痛が治るまでの期間は数か月から数年と人によって異なり、最悪の場合、一生付き合い続けなければならないこともあります。

帯状疱疹後神経痛が残ってしまうリスクを軽減するためには、帯状疱疹が重症化する前に治療を開始して、神経の損傷を最小限に抑えることが重要です。

帯状疱疹が完治した後も、神経の痛みだけが続く帯状疱疹後神経痛という後遺症が残ってしまうことがあります。
これはウイルスによって神経が傷つけられてしまうことが原因でおこるもので、根本的な治療方法はありません。
神経へのダメージを最小限に抑えて帯状疱疹後神経痛のリスクを軽減するためにも、早期発見・早期治療を心がけましょう。

早期発見・早期治療が重要!帯状疱疹を見逃すな

それでは最後に帯状疱疹について、おさえておきたいポイントをまとめてみましょう。

  • 帯状疱疹の特徴は、皮膚症状よりも痛みが先にあらわれることと、身体の左右どちらかに偏って帯状に発疹が出ることである
  • 過去に水ぼうそうにかかった際に神経に潜伏したウイルスが、抵抗力が落ちた時に再発するのが帯状疱疹の原因である
  • 帯状疱疹は抗ヘルペス薬で治療可能だが、痛みが強い場合にはペインクリニックなどで痛みを緩和する治療が必要となる
  • 帯状疱疹が完治しても、神経が損傷して痛みだけが続く帯状疱疹後神経痛という後遺症が残ってしまうことがある

帯状疱疹は、早い段階で治療を行えば、症状が重くなりにくく、後遺症が残るリスクも減らすことができる病気です。つまり、早期発見・早期治療がとても大切なのです。

発疹の痛みくらいで…と受診をためらってしまってはいけません。特に痛みが強かったり、ここで紹介した特徴的な症状が当てはまる場合には、必ずできるだけ早く皮膚科に行き、帯状疱疹を見逃さないようにしましょう。