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その痛み、放置しないで!恥ずかしくて言えない痔の悩み

女性にとって、病院に行くのが恥ずかしい、と思う病気の中で、1、2を争うのが『痔』ですよね。デリケートな部分だけに、男性医師だとさらに敷居が高くなってしまいます。

でも、恥ずかしいからといって放置すると、悪化してしまい、いつまで経っても治らないことも…。

トイレの時や座っている時に、おしりに感じる痛みは『痔』なのか?どんな痛みが痔なのか?どんなに親しい人でも、痔について話す機会はほとんどありませんよね。

そこで、今回は痔の種類と痛み、予防や治療法を解説していきます!今まさに悩んでいる人から、痔の心配をしている人まで必見!痔に関しての知識を深め、悩みを解消していきましょう。

そもそも痔って何なの?おしりに起こっている異変とは

トイレの時に痛い!座っていても痛い!痔に気付く時は「痛み」があることがほとんどです。中には出血を伴うものもあります。

肛門周辺に起こる病気を総称して痔と呼びますが、この『痔』とは一体何なのでしょうか。

なんと、痔とはヒト特有の病気と言っても過言ではないのです!動物が痔にならない理由は、四足歩行なので二足歩行に比べ肛門への圧力が低いこと、排便を我慢する必要がないことが挙げられます。

また、デスクワークや立ち仕事で同じ姿勢でいることも、肛門への負担がかかり、痔へとつながってしまうのです。進化と引き換えに痔に悩まされることになった人類…。何とも複雑ですね。

自然になくなることもある?それは軽度の場合だけ

出血やイボのようなものがあったけど、しばらくしたら何ともなくなった、という人もいるのではないでしょうか。

確かに初期の痔や軽度のものなら、自然治癒することも珍しくありません。だからといって、全ての痔が自然に治るとは限りません。

長期間痛みや腫れがあり、市販の薬を塗っても治らない時は、痔が悪化している恐れもあります。あまりに放置すると、手術が必要になる場合もあります。

痔は中高年の男性がなりやすいと思われていますが、働く女性が増えていることで女性も悩まされる病気です。
特に女性の心身はデリケートですので、注意したいものですね。

出血から腫れものまで…痔の種類と痛み

痔と一言でいっても種類があります。

  • 裂肛(きれ痔)
  • 痔核(いぼ痔)
  • 痔瘻(あな痔)

痛い!出血!裂肛(きれ痔)とは

裂肛とは、その名の通り肛門周辺の皮膚や粘膜が切れてしまう痔のことです。便が硬い、または下痢が続くと傷ができてしまい、痛みや少量の出血を引き起こします。

よく、痔の人はウォシュレットが必須、と聞きますが、これは排便後の肛門を清潔にするため、つまり傷口を洗うために必要なんですね。

きれ痔が慢性化すると、ポリープ化したり、痔瘻に発展してしまう恐れがあるため、初期段階で治療しておきたい痔です。

なんか出てるんですけど…これって痔核(いぼ痔)?

トイレでおしりを拭く時に、ポコッとした膨らみがある人は痔核の可能性があります。いぼ痔と呼ばれますが、これはいぼではなく、うっ血や排便時のいきみによって腫れを起こしてしまう症状です。出産時のいきみでいぼ痔になってしまう人もいます。

痔核は肛門内部にできる「内痔核」と肛門外にできる「外痔核」に分かれます。どちらもうっ血やいきみによって血液が停滞したものですが、内痔核は出血することもあり、悪化しやすいと言えます。

進行すると「脱肛」と呼ばれる状態になり、内痔核が肛門から飛び出るようになります。自分で中に戻すことができますが、放っておくと戻らなくなり、手術が必要になります。

悪化すると命の危機!痔瘻(あな痔)とは

痔の中で最も痛く、最も危険なのがこの「痔瘻(あな痔)」です。その名のごとく、肛門の周辺に化膿性の穴があくものです。痛みはもちろん、膿や出血があります。

肛門小窩(こうもんしょうか)と呼ばれるヒダに細菌が入り、化膿性の炎症を起こしながら穴が空いていきます。しかもこの穴、一度空いたら塞がりません!手術によってしか完治しない痔なのです。

また、悪化すると全身症状(発熱)を引き起こし、敗血症やガン化する恐れもあるため、絶対に放置してはいけません。

働く女性もそうですが、出産後に痔になってしまう人が多いようです。
女性は公私共にとても苦労が多く、体調を崩しやすいので、あまり我慢をしてはいけないということですね。

おしりが痛い!これって痔?

おしりの病気は痔だけとは限りません。痛みや出血があるから痔だと思っていたら全然違う病気だった、というケースも少なくありません。

出血の色や量で分かる場合もありますが、初期症状は痔の出血とあまり変わらないため、おかしいと思った時は病気が進行していることがあるので要注意です。

痔とそれ以外の症状をまとめてみましたので、参考にしてください。

裂肛(きれ痔) 痔核(いぼ痔) 痔瘻(あな痔)
排便時に鋭い痛みがあり、トイレットペーパーに血が付く 痛みは少ないが、排便時に出血が起こる 座っていられないほどの痛みがあり、排便時以外でも出血や膿が出る

痔に似た症状の病気1

直腸がん 肛門がん 直腸炎 潰瘍性大腸炎
便に血が混ざる(血便)痔と症状が似ているため間違えやすい 肛門周辺にしこりやかゆみ、粘液が出る。リンパ節の腫れが出ることも 痛みのない出血のため、いぼ痔と間違えやすい 直腸炎が進行するとなりやすい。頻繁な下痢や血便、腹痛がみられる

 
痔に似た症状の病気2

大腸ポリープ 湿疹(肛門周囲湿疹) スキンタッグ
自覚症状はほとんどない。がん化するものがあるため、定期的な内視鏡検査が必要

いわゆる「かぶれ」肛門周辺にかゆみがあり、外痔核と間違えやすい 病気ではないが、肛門の皮膚がたわみ、垂れ下がるもの。いぼ痔と間違えやすい。気になるのであれば切除も可能
おしりの病気は実に多様です。
自己判断は禁物、ということですね。

痔にならないためのストレッチ&予防法

今は何ともないおしりでも、いつ痔になるか分かりません。特に、デスクワークで座りっぱなしの人や、立ち仕事で立ちっぱなしの人は、長時間肛門に負担が掛かっているのでいつ痔になってもおかしくはありません。

痔を予防する基本は次の5つです

  • 腰やお尻を冷やさない
  • 刺激物を多く摂取しない
  • 排便時に強くいきまない
  • 清潔を保つ(入浴等)
  • 長時間同じ姿勢をしない

これは現在痔に悩まされている人にも有効な手段です。特に入浴は痔の予防に対して効果的です。入浴で腰が温められ、お尻の血行が良くなります。洗うことで清潔にもなるため、なるべく毎日入浴することが肝心です。

リフレッシュを兼ねて、小休憩を挟もう

長時間同じ姿勢が良くないのですから、図のように数時間ごとに少し歩いてみるなど、「おしりの小休憩」を与えましょう。うっ血を防ぐ他、自分自身のリフレッシュもできます。

ただ、仕事柄どうしてもその場から動けない、という人もいるでしょう。そのような時は、次のストレッチを試してみてください。

骨盤底筋や括約筋を鍛えて痔を防ぐ!

ダイエットなどで骨盤底筋を鍛えると良い、と聞いたことがある人もいるかと思います。骨盤底筋とは、内臓を下から支える役目のある筋肉のことです。

ここが衰えると、内臓が下がってきたり、おしりの場合は脱肛や痔になりやすくなります。ちなみに、括約筋も骨盤底筋群の一つです。
骨盤底筋の鍛え方は様々にありますが、要は腹圧を高める、腰を引き締める運動をすれば良いのです。一番良いのはウォーキングですね。

仕事柄小休憩ができない人にお勧めしたいのが、お尻締め運動です。やり方は簡単。

  • 肛門を意識して息を吸いながら5~10秒締める
  • 同時に膣や尿道も一緒に引き上げるように締める
  • 下腹部も締めながらやると効果アップ
  • 緩める時はなるべくゆっくりと息を吐きながら緩める
  • 1日に30回ほど繰り返す

これなら、座っていても立っていても、誰にも気づかれることなくエクササイズができます。通勤や帰宅中のバスや電車の中でもできますね。

骨盤底筋を鍛えると、スタイルが良くなるなど、女性にとって嬉しい効果もあります。
痔の予防だけでなく、骨盤底筋はしっかり鍛えておきたいものです。

できれば病院は避けたい…自分でできるセルフケアとは?

痔になってしまったら、真っ先に考えるのが「自己治療」ですよね。病院に行けば適切な治療を受けられるのは確かですが、場所が場所だけに女性には抵抗があると思います。

どうにか自分で治したい…!という人のために、治療、もしくは症状を緩和させる方法をお教えします。

まずは痔予防の基本を実践してみよう

前にも述べたように、痔の「予防」は肛門の治癒力や血行を良くします。最初期の痔ならば、これで改善できる可能性があります。

もう一度おさらいしてみましょう。

  • 腰やお尻を冷やさない
  • 刺激物を多く摂取しない
  • 排便時に強くいきまない
  • 清潔を保つ(入浴等)
  • 長時間同じ姿勢をしない
また、中心が空いたドーナッツ型クッションで肛門の負荷を軽くする方法もあります。これで治らない場合は次の治療法を実践してみましょう。

市販の痔の薬を使ってみる

痔の薬は軟膏であったり、座薬であったりします。軟膏は表面にも塗れますが、どちらの場合も中に注入することになります。最初は抵抗があるかと思いますが、慣れれば大丈夫です。

しかし、奥にある痔に届かなかったり、痔瘻の場合は薬では対処できないことがあります。また、症状は緩和させますが、対処療法なので根本的な治療にならない場合もあります。

痔の種類も、一般の人には区別が付きづらいこともあり、きれ痔だと思っていたらいぼ痔だった。いぼ痔だと思っていたらあな痔だった。ということもあります。

市販の痔の薬で治らない場合は、悪化させないためにも、やはり病院へ行くしかないのです。

軽度の症状ならば良いのですが、知らず知らずに悪化してしまうもの。
どの病気でも言えますが、自己判断は禁物ですよ。

どうしても治らない…最後はやっぱり病院で診てもらうのが確実

自分で色々試してみたけどどうしても治らず、何年も痔に悩まされている人は少なくありません。その多くは、一時的に痔の症状が治まったり、病院へ行くのに抵抗があるというものです。

しかし、痔は確実に、ゆっくりと進行していきます。症状が悪化すると、血が止まらずナプキンを当てて過ごさねばならないこともあるのです。

痔は一生、恥は一瞬です。今は痔の診察も患者様に配慮して、患部だけを診察する方法がとられている病院もあります。

自己流の治療で悪化する前に、病院で確実に治療するのが最も最善だと言えます。

女性にとって最もデリケートな部分ですからね。
大事にするのはもちろん、診察時にも配慮してくれる病院がいいでしょう。
貴女の健康を第一に考えて、ご自分を大切にしてくださいね。