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やっぱりホウレン草の効果効能は凄い!喘息もうつ病も吹き飛ばす!

緑黄色野菜の中の「緑」代表といえば、ホウレン草を思い浮かべる人も多いですよね。赤ちゃんの離乳食にもよく利用されるホウレン草は、すべての年代の人にとって馴染み深いお野菜のひとつです。

今日は、そんなお馴染みのホウレンソウを取り上げて、どんな栄養や効果があるのか、改めてじっくりご紹介していきます。

身体の健康だけでなく、心まで元気にしてくれるホウレンソウ。「いつも食べてるあのホウレンソウに、そんな効果が!?」と思ってしまうような、意外な発見があるかもしれません。

歴史や栄養について復習しよう!ほうれん草ってこんなお野菜!

身近なお野菜であるホウレンソウですが、いつ頃から日本で食べられているか、どんな栄養があるのか等々、詳しくご存じですか?

まずはここで、ホウレンソウの基本について知っておきましょう。

ホウレンソウの歴史

ホウレンソウの野生種は、中央アジアから西アジア周辺の原産ではないかと考えられています。栽培されたホウレンソウとしては、ペルシャ(現イラン)が始まりだと言われています。そこからヨーロッパに渡り、さらにシルクロードを渡って東アジアに到着しました。

その後しばらく時を隔てた江戸時代初期に、中国を介して遂に日本にホウレンソウが上陸しました。実は「ホウレンソウ」という名前の由来は、この歴史にあるんです。「ホウレン」とは、中国語で「ペルシャ」という意味。

ペルシャで栽培され始めたために、中国ではホウレンソウを「ペルシャの草」という意味で呼んでいたことが、日本での呼び名の由来となっているわけです。

名前だけで、どのように日本に渡ってきたかが分かるなんて、面白いですね。

ホウレンソウの品種

元々ホウレンソウには東洋種と西洋種があり、歴史のところでお話した、シルクロードから中国、そして日本という流れで入ってきたのは、東洋種です。

西洋種は、その後いったん我が国に入ってきたものの広まることはなく、明治以降に地中海やインド洋をはるばる渡って、日本人に食されるようになりました。

それぞれの品種の特徴をまとめると、このようになります。

種類 特徴 適した食べ方
東洋種 最初に日本に上陸した品種
葉が薄くギザギザで根が赤い
アクが強め
おひたし
ごまあえ
鍋物の具
西洋種 葉が厚くて丸い
アクが少ない
ソテー
オムレツの具
キッシュ
交雑種 東洋種と西洋種をかけ合わせたもの
交配の程度によって形状は様々
サラダ
和食には東洋系・洋食には西洋系

交雑種には、近頃よく見かける「サラダホウレンソウ」などがあり、これはアクがとても少ないので、生のまま食べられます。料理によって、品種を使い分けると良いのですね。

ホウレンソウの栄養

ホウレンソウは、とっても栄養価の高いお野菜です。主な栄養素は、以下の通りです。

  • ビタミンA(βカロテンなど)
  • ビタミンB群(葉酸など)
  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • ビタミンK
  • カルシウム
  • 鉄分
  • マンガン
  • カリウム
  • 食物繊維

このように、ビタミン類とミネラルがたっぷり含まれています。つまり、健康にもすごく良い食材ということ。たとえば、貧血予防、高血圧・動脈硬化の予防、眼精疲労の予防改善、美肌効果、抗酸化作用などがあることが分かっています。

また、ビタミンB2には脂肪燃焼効果があるので、ほうれん草ダイエットも可能です。必要な栄養素を摂りながら脂肪を燃やせるなんて、理想的ですよね。

これだけでも、ホウレンソウは全身に効く、立派な美容健康食材と言えますね。

オススメの調理方法

ホウレンソウにはたくさんの栄養と健康効果があることをお伝えしてきましたが、効率的に食べるためには以下の調理法がオススメです。

  • 加熱してアクを抜く
  • 油と一緒に食べる

ホウレンソウには、「シュウ酸」と呼ばれるアクの元となる成分が含まれています。

生で大量に食べなければ特に問題はありませんが、結石ができやすい体質の人は念のため気を付けた方が良いかもしれませんね。

結石を防ぐには、茹でるなど加熱によるアク抜きをしっかりする他、牛乳などのカルシウムが入っているものと一緒に食べると良いとされています。

サラダホウレンソウのような生で食べられるものはシュウ酸が少ないため、アク抜きが面倒な方にはオススメです。また、油で炒めるのも、カルシウムの吸収率が上がるので良い調理法です。

ほうれん草はビタミン類やミネラルを中心として、非常に栄養豊富なお野菜です。野菜不足が心配な人は、ホウレンソウを摂るよう意識するだけでもかなり栄養をカバーできそうです。
アク抜きはしっかりとして、油でいためて食べれば、結石対策もカルシウムの吸収率もバッチリですね!また、青汁と言えばケールを原料としたものが有名ですが、ほうれん草の青汁も苦味が少なくて飲みやすいのでオススメですよ!

ホウレンソウが免疫力を高める!お腹スッキリの整腸作用も!

ホウレンソウは栄養満点な食材であることを、お話してきました。既にご紹介した効果以外にも、ホウレンソウのパワーはまだまだたくさんあります。

ホウレンソウで免疫力アップ

ホウレンソウに大変豊富なビタミンAやβカロテンが、免疫力を高める効果を発揮してくれます。しかも、ホウレンソウにはビタミンCもたっぷりなので、ホウレンソウひとつでβカロテンをしっかり吸収できて一石二鳥なんです。

また、ビタミンEもたくさん含まれていることも、免疫力向上に一役買ってくれます。このようなビタミン類のおかげで、風邪や感染症、口内炎や免疫疾患などを予防する効果があります。

また、注目したいのが一日に必要な摂取量。引用文によれば、ホウレンソウを1日に5~6枚食べればOKなんです。火を通すとずいぶん嵩が減ってしまうホウレンソウですから、5~6枚なんて1食分にも満たない程度。これくらいなら、簡単に食べることができます。

βカロテンの含有量だけでいえば、ホウレンソウよりもニンジンやブロッコリーなどの方が多いようです。でも、食べやすさを考慮すれば、ホウレンソウの免疫力アップ効果は、お野菜の中でもトップクラスと言えるでしょう。

ホウレンソウで便秘解消!

便秘や貧血にお悩みの女性は、とっても多いものですよね。これらにも、ホウレンソウが効くんです!

快適なお通じのためには、じゅうぶんな水分やある程度の油分を摂ることも大切ですが、何よりも腸に入ってきた食べ物を外へ出すための動き(ぜん動運動)をスムーズにすることが大切です。このぜん動運動が弱まると、便秘になってしまいます。

ホウレンソウには、腸のぜん動運動を活発にするビタミンB1が含まれていることや、食物繊維が豊富なことから、便秘の予防や改善に効果的なのです。

このような優れた整腸作用のため、ヨーロッパではホウレンソウのことを「胃腸のほうき」と呼ぶこともあるんです。まさに、腸内の排泄物をきれいに掃き出してくれる、ほうきのような食材なんですね。

貧血予防にもホウレンソウを

女性は、身体の構造上、貧血になりやすいもの。貧血を放置すると、めまいや頭痛だけでなく、免疫力が低下していろんな病気にかかりやすくなってしまいます。女性に多いのは、貧血の中でも「鉄欠乏性貧血」という、鉄分が不足するものです。

ホウレンソウには鉄分も多く、100gあたり1㎎ほど含まれていて、これは1日に必要な量の1/3程度です。

つまり、ホウレンソウは貧血の予防や改善にぴったりなんです。特に女性には、ホウレンソウが欠かせない食材ですね。

便秘と貧血という女性の2大お悩みを、一挙に解決してくれて、免疫力向上もできるのがホウレンソウというわけですね。

1日5~6枚なら、誰でもカンタンに食べられる量です。ぜひ毎日いただきましょう!

アレルギーや喘息の方に朗報!ホウレンソウで喘息症状が治る!?

さて、次にご紹介するホウレンソウの効能は、喘息に関するものです。

ホウレンソウが喘息を改善

まずは、韓国の大学で行われた実験をご覧ください。

Mice sensitized to ovalbumin were orally administered the SoL extract, and their lungs examined by hematoxylin and eosin staining to determine IL-4/13 cytokine expression. The SoL extract exerted strong anti-asthmatic effects by inducing a decrease in the CD4+ cell number, IL-4/13, and other molecular markers in the lung. Our results collectively indicate that the aqueous SoL extract ameliorates asthmatic symptoms effectively in a mouse ovalbumin-challenge model.

【翻訳】
卵白アルブミンに敏感なマウスが経口でホウレンソウ抽出物を投与され、その肺がヘマトキシリンおよびIL-4/13サイトカイン発現を測定するためのエオジン染色により調査された。ホウレンソウ抽出物は、肺内のCD+4細胞数、IL-4/13、その他の分子マーカーの減少を誘発することにより、強い抗ぜんそく効果を発揮した。我々の結果はホウレンソウ抽出物が、マウスの卵白アルブミン感作モデルにおける喘息症状を効果的に改善することを総括的に示した。

出典:Food and Bio-Industry Research Institute, Kyungpook National University, Korea.(翻訳:韓国 慶北大学校 食品・バイオ産業研究所)

この実験では、意図的に喘息にさせたマウスにホウレンソウ抽出物を食べさせたところ、その喘息症状が顕著に良くなったということが分かりました。

つまり、ホウレンソウには喘息を改善する効果があることが期待されているんです。

ホウレンソウが喘息に効くメカニズム

喘息というと、子どもの持病というイメージもありますが、最近は大人になってから発症するケースも増えています。というのは、近年アレルギー疾患を持つ人が増加していて、喘息もアレルギー疾患のひとつであることが分かってきているからなんです。

喘息の患者さんの気道は、常にアレルギー性の炎症を起こしていると言われています。

このような気道の炎症が見られる喘息患者さんの特徴として、インターロイキンが多いことが挙げられます。インターロイキンとは、引用文中で「IL」と略されていたもので、免疫にかかわる働きをします。大変複雑なのですが、要は、これらが体内に増えることで、喘息症状が現れるのです。

つまり、ホウレンソウは喘息の原因となるIL-4とIL-13および、それらを作り出すCD+4という物質を減らすということが、この実験で明らかになったことなのです。

このようなメカニズムによって、ホウレンソウが喘息に効くことが期待されるというわけですね。

喘息はアレルギーと深く関わっている病気なので、近年は子どもだけでなく大人の患者さんも増えています。そんな喘息を引き起こす体内物質を減らす効果が、ほうれん草に含まれているというわけですね。

喘息発作は本当に苦しいですから、ほうれん草を毎日の食卓に取り入れることで少しでも症状を軽減できるといいですね。

心の調子も整えよう!ホウレンソウによる、うつ病治療に期待!

この章では、ホウレンソウが心に及ぼす影響についてお話します。なんと、ホウレンソウによってうつ病が治るかもしれないんです!

うつ病にかかわるセロトニン

ホウレンソウの効能を見る前に、まずはなぜうつ病が発症するのかを簡単にご説明します。

うつ病は、気分の落ち込み、睡眠障害、頭痛などが主症状とされ、重症化すると自殺の危険が高まります。そういう意味では、命にもかかわり得る怖い病気です。ストレスやショックな出来事が引き金になることが多いですが、そうでなくても発症することもあります。

このようなうつ病に大きく関係するのが、セロトニンやノルアドレナリンといった脳内の神経伝達物質であることが分かっています。

うつ病の患者さんの脳内では、神経伝達物質のバランスが崩れ、セロトニンが少なくなってしまっているのです。

ホウレンソウがセロトニンを増やす

うつ病の人の脳内では、セロトニンが不足していることをお話しました。ということは、うつ病の状態の脳内にセロトニンが増えれば、改善が期待できるということ。

そんな仮説に基づいて行われた実験をご紹介します。

SO increased serotonin level and decreased both norepinephrine and dopamine levels in cerebral cortex, cerebellum, caudate nucleus, midbrain and pons and medulla. Result suggests that SO exerts its CNS depressive effect in PTZ induced seizure by modulating the monoamines in different brain areas.

【翻訳】
SOは大脳皮質、小脳、尾状核、中脳、脳橋、そして骨髄内のセロトニンレベルを増やし、ノルエピネフリンとドーパミンレベルを減らした。結果はSOが、脳の異なる箇所にてモノアミン類を調整することにより、PTZ誘因の発作におけるその中枢神経抑制効果を発揮することを提唱している。

出典:Pradhan Centre for Neursciences, University of Calcutta,India(翻訳:インド カルカッタ大学プラダンセンター)

難しい言葉が並んでしまいましたが、引用文中の「SO」とは、ホウレンソウ抽出物のことです。

この実験を簡単に説明すると、うつ病のマウスにホウレンソウを食べさせたところ、脳内のセロトニンが増えたということです。

つまり、ホウレンソウがうつ病を改善すると考えられるわけですね。

近年、セロトニンを調節する抗うつ薬の副作用が、一部で問題になっています。うつ病はれっきとした病気ですが、安易に薬に頼りすぎるのは考えものです。

その点、ホウレンソウなら食物ですから、極端に食べ過ぎない限りは副作用などありません。「最近、何だか気が沈む…」なんていうときには、うつ病予防のためにもホウレンソウを意識的に摂ってみてはいかがでしょう?
うつ病にまで効くとは、ホウレンソウは天然のお薬と言っても過言ではないかもしれないですね!

うつ病はいったん罹ると治りにくいタイプのものもあるので、普段から予防的にホウレンソウを食べておくといいですね。

ホウレンソウでお肌も身体もピカピカに!憂鬱にもさようなら!

ホウレンソウが身体に良いことは有名なお話ですが、具体的にこれほどまでに多くの健康効果があることを知って、驚かれた方もいるかもしれませんね。

ホウレンソウは、喘息に苦しむお子さん、便秘や貧血にお悩みの女性から、忙しく働きすぎてうつ病になりそうな男性まで、すべての人にとって積極的に食べたいお野菜です。

毎日ひとつかみ程度でじゅうぶんなのも、続けやすくてうれしいポイント。ホウレンソウで、身体の中も外も、そして心まで元気に保っていきましょう。

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