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パセリの効果効能は絶大!胃腸を整え、お口もお肌もすっきり爽やか!

サンドイッチやオムライスに、よく添えてあるパセリ。このパセリを、ただの彩りとして気にも留めず、残してしまう人も多いのではないでしょうか。

それって実は、すごくもったいないことなんです!パセリに含まれる栄養素や効能を知ったら、きっともう付け合わせのパセリを残すことはできなくなります。

それどころか、メイン料理に添えるためではなく、パセリそのものを食べるために、パセリを買いたくなるはず!

ここでは、そんなパセリの持つ知られざる健康パワーを、余すところなくお伝えします。ぜひ、その絶大な効果を知ってくださいね。

パセリの栄養価はトップクラス!ハーブ効果で心もお口もスッキリ!

パセリは、その緑色や独特の苦味などから、何となく栄養がありそうなのは想像がつきますよね。でも実際のところ、いつ頃から食べられている、どんな栄養素を持った野菜なのでしょうか。

まずは、そんなパセリの基本情報から頭に入れていきましょう。

パセリの歴史

パセリは、セリ科オランダゼリ属の植物で、実はとても古い歴史を持っているんです。原産地はヨーロッパ中南部からアフリカ北部の、地中海沿岸と考えられています。

その歴史は、古代エジプトや古代ギリシャの時代から、食用のみならず薬用や口腔衛生のためにも使われてきたことが分かっています。そんな太古の時代から、日本から遠く離れた場所で、すでにその爽やかな香りが認められていたのですね。

そんなパセリが日本に入ってきたのは、18世紀になってからのことでした。「セリ科オランダゼリ属」の名のとおり、オランダから長崎の出島に持ち込まれました。しかし、本格的に栽培され始めたのは明治以降のこと。

しかも、メインに食されることはなく、やはり当時から、料理の添え物としての存在だったようです。

昔も今も、私たちはパセリの効果をじゅうぶんには受け止めていないと言えるかもしれませんね。

パセリの種類

パセリには、いくつかの種類があります。そのうち、日本で手軽に食べることができるのは、「モスカールドパセリ」と「イタリアンパセリ」の2種類です。

種類 形状 特徴
モスカールドパセリ 葉が細かく縮れている ・一番よく見かける種類
・料理の彩りとして使われることが多い
イタリアンパセリ 縮れのない大きめの葉 ・味はモスカールドパセリと大差ない
・サラダやスープなどに散らして食べることが多い
・近年、取り扱うお店が増えた

他にも、ハンブルクパセリという根を食べる種類や、ナポリタンパセリがありますが、今のところ日本ではなかなかお目にかかれません。興味がある方は、輸入食品店などで探してみても楽しいですね。

パセリに含まれる栄養成分

実はパセリには、大変豊富な栄養素が含まれているんです。「残されてしまうことの多いパセリに、そんなに栄養があるの?」って、意外に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

具体的には、

  • 炭水化物
  • 食物繊維
  • タンパク質
  • ビタミンA群(βカロテンなど)
  • ビタミンB群(チアミン、葉酸など)
  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • ビタミンK
  • カルシウム
  • 鉄分
  • カリウム
  • マグネシウム

などの栄養素が含まれています。

いかがでしょう?様々な栄養素がバランスよく、しかもビタミン・ミネラルがたっぷりなことに驚かれた方も多いのではないでしょうか。

特にβカロテンは100gあたり7,400㎍、ビタミンCは120㎎も含有しており、野菜の中でもかなり豊富なため、パセリの動脈硬化を予防する効果や、美肌効果はとても高いと言えます。

また、カルシウムや鉄分は、イライラを抑えたり貧血を予防したりする働きがあることは、よく知られていますよね。

さらに、パセリの中のピネンやアピオールという物質や葉緑素には、口臭を抑える効能があります。

妊婦さんは食べ過ぎに注意!

栄養価に優れたパセリですが、妊娠中や授乳中の女性は少々気を付けた方が良いようです。

妊娠中や授乳中の女性は、避けた方がよいハーブがあることが知られていますが、パセリもそんなハーブの一種なのです。

子宮に刺激を与える作用があるため、流産させるためにパセリを食べさせる国まであるとか。

食事に添えられているものを食べる程度ならば、それほど大きな問題はないようです。とはいえ、妊婦さんや授乳婦さんは、念のため控えておいた方が賢明かもしれませんね。

パセリがこんなに栄養価が高い食材だったなんて、驚きですね!ただし、妊娠中の女性だけは、気を付けた方が良さそうです。

パセリには殺菌効果もあるから、お弁当の彩りになるだけでなく食中毒予防にもなって一石二鳥ですよ!

パセリには利尿効果が!むくみを取って足も身体も軽くなろう!

パセリには大変豊富な栄養があって、いろんな健康効果があることが、大まかにでもご理解いただけたかと思います。

では、ここから、パセリの持つより具体的な効能について、ご紹介していきます。

パセリが身体の水分量を調節

パセリには、余分な塩分や水分を身体の外へ出す働きがあります。その作用のおかげで、

  • 高血圧
  • 冷え
  • むくみ

などを予防・改善する効果が期待できるんです。

ナトリウム-カリウムポンプとは?

パセリの利尿効果には、余分な塩分や水分を排出し、体内の水分量を調整する「ナトリウム-カリウムポンプ」という働きがかかわっています。

ナトリウム-カリウムポンプとは、細胞の内側と外側のイオンバランスを調節する働きです。ポンプとはいっても実際に弁のようなものがあるわけではなく、「ナトリウム-カリウム-ATPase」という酵素のことです。

塩分や水分が過剰になると、このナトリウム-カリウムポンプが働きすぎて機能低下してしまいます。その結果、体内に余分な塩分や水分が溜まってしまうのです。パセリは、ナトリウム-カリウムポンプが働きすぎるのを抑える効果があるんです。

そのため、体内に水分が溜まりすぎることなく、冷えやむくみを予防・改善できるというメカニズムなんですね。

美味しいものは、どうしても塩分が高めですから、そんなメニューのときはパセリを一緒に摂るようにすると、むくみや高血圧を予防してくれるというわけですね。

天然の降圧剤、利尿剤とも言えるので、ぜひ残さず食べたいですね。

胃痛や胃弱にお困りの方にも、パセリがオススメ!その効果とは?

日本人のおよそ半数はピロリ菌を保有しているとも言われており、そのせいもあって日本人には胃潰瘍や胃の痛みを抱える人がとても多いのです。

キリキリとした胃の痛みは、大変つらいものですよね。そんな症状を抱えるあなたにも、パセリが役立ってくれるかもしれません。

パセリで胃潰瘍が治る?

胃潰瘍のラットにパセリ抽出物を摂取させた実験を、ご紹介します。

The extract in doses of 1 and 2 g/kg body weight had a significant antiulcerogenic activity on the models used. Besides, ethanol-induced depleted gastric wall mucus and non-protein sulfhydryl contents were replenished by pretreatment with Parsley extract. Acute toxicity tests showed a large margin of safety for the extract. The phytochemical screening of Parsley leaves revealed the presence of tannins, flavonoids, sterols and/or triterpenes.

【翻訳】
1kgの体重あたり1および2gの用量の抽出物は使用されたモデルに顕著な抗潰瘍発生活動があった。その他、エタノール誘発により減少した居壁粘膜と非蛋白スルフィドリル含有量はパセリ抽出物での前処理により補給された。急性毒性試験は抽出物に関して大きな安全性の余裕を見せた。パセリの葉の植物化学試験はタンニン、フラボノイド、ステロール、トリテルペンの存在を明らかにした。

出典:Medicinal, Aromatic and Poisonous Plants Research Center (MAPPRC), College of Pharmacy, King Saud University, Saudi Arabia(翻訳:サウジアラビア キングサウド大学 MAPPRC)

このラット実験により、パセリには胃潰瘍を抑制する効果があることが認められています。人による検証実験ではありませんが、人間でも何らかの胃潰瘍への効果があることは、じゅうぶん考えられます。

胃を守る働きも

上記の研究によれば、胃潰瘍を抑えるだけではなく、実験的に与えたストレス(アルコール)によって少なくなってしまった胃壁の粘膜を、再生・保護する効果も見られました。

胃の粘膜がどんどん浸食されれば、その分、潰瘍に近づいてしまいます。しかし、パセリのおかげで、ひとたび薄くなった胃の粘膜も再生されることが期待できます。ということは、潰瘍になる前に改善することも可能というわけですね。

また、パセリに含まれるピネンという物質が、胃を刺激して消化を促す作用があることも分かっています。

最初の章でも少し触れましたが、ピネンとは、ハーブやかんきつ類などに含まれる、爽やかな香りの元となる成分です。パセリはアロマテラピーのエッセンシャルオイル(精油)としても使われており、抗炎症作用やリラックス効果などもあると言われています。

パセリはハーブですから、爽やかな良い香がしますよね。あの香りの成分は、ピネンという名前なのですね。

胃潰瘍の原因にもなるピロリ菌は、除菌が推奨されていますが、除菌後は再発予防のためにパセリを食べるのも良さそうですね。

腸内環境を整えて下痢をストップ!免疫力アップ等の相乗効果も!

前章で、ピネンという有効成分について触れましたが、ここからご紹介する効能もまた、ピネンの力によるものなんです。

パセリが腸の痙攣を治める

ここでもまた、ラットによる実験を引用してみます。

Parsley (Petroselinum crispum) is used in the traditional herbal medicine to treat intestinal disorders. The aim of this study was to examine the effect of aqueous and ethanol extracts of parsley on spontaneous and acetylcholine induced contractions on isolated rat ileum.
It can be concluded that the aqueous and ethanol extracts of parsley exert antispasmodic activity on rat ileum. The relaxant effect of ethanol extract was better comparing to aqueous extract of parsley.

【翻訳】
パセリは腸障害の治療のため伝統生薬に使われている。この調査の目的は、ラットの摘出回腸における自然発生およびアセチルコリン誘発収縮に及ぼすパセリの水性およびエタノール抽出物の効果を調べることであった。
パセリの水性およびエタノール抽出物はラット回腸において鎮痙作用を発揮するとまとめることができる。エタノール抽出物の弛緩効果はパセリの水性抽出物と比較してよりよいものであった。
出典:Institut za fiziologiju, Medicinski fakultet, Nis.(翻訳:セルビア・ニシュ医科大学)

このように、ラットから摘出された回腸の痙攣を抑える効果が、この実験において確認されました。腸の痙攣が抑えられれば、痙攣性の下痢や便秘を予防・改善することが可能です。

下痢が治ると生活も楽に!

腸の痙攣と聞くと、ちょっと馴染みが浅い感じがしますが、要は下痢や便秘ということです。

代表的な病気としては、腸が痙攣を起こすことによって、下痢や便秘を繰り返す「過敏性腸症候群」と呼ばれるものがあります。

この病気は、特に腸にポリープや炎症などが見当たらないにもかかわらず、突然腸が痙攣を起こして下痢や便秘などの症状を呈してしまうものです。原因としては、緊張しやすい性格や食事の仕方などが挙げられます。

大事なテストやプレゼン前にお腹が痛くなって下痢や便秘になるなんて経験、身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。便秘はともかく、急な下痢はトイレを探すだけでも一苦労で、日常生活の大きな障害となり得てしまいます。

もちろん、このような症状にお悩みの方は病院での治療の対象になりますが、病院へ行くほどでもなかったり、通院の時間が取れないというような場合、まずはパセリを食べるというのも良いかもしれませんね。

免疫力向上やダイエットなど嬉しい相乗効果も!

また、パセリの中の有効成分ピネンには、腸内の悪い細菌を減らしてくれる働きがあります。

悪い細菌の繁殖を抑え、腸内の細菌バランスが整えば、当然お通じが良くなるという効果が現れます。でも、それだけではありません。

腸は全身の健康や美容に大きく関わっていることが、近年わかってきています。腸内のバランスが適切に保たれると、

  • 免疫力アップ
  • アレルギー予防
  • 美肌効果
  • 肥満予防
  • 生活習慣病予防
  • ストレスに強くなる

このような効果があると言われています。免疫力向上やアレルギー予防は、現代人の多くに必要な効能ですよね。

また、肥満も防ぐことができるので、先にご紹介したむくみの予防改善効果と合わせれば、パセリによるダイエットも可能です。余分な水分を排出してむくみを予防し、脂肪がつかないようにするというダブルのダイエット効果なので、体重が気になる人にとっては見逃せませんよね。
大腸は免疫との関連が指摘されていますから、胃腸を健康にするパセリは、免疫機能や全身の健康を守ってくれるとも言えますね!

味が苦手な人は、細かくしてスープやオムレツに乗せるなど、食べやすくする方法もいろいろありますよ。

美容効果も満点!心身の万能薬パセリを、今日からは残さない!

その存在さえほとんど認識されていなかったかもしれないパセリですが、むくみ解消や胃腸を整える効果、抗菌作用や美肌作りまで引き受けてくれることを知って、もう残すことはできないとお感じの方も多いのではないでしょうか。

独特な風味が苦手という方は、その香りだけでもかいでみてください。とっても爽やかな香りがするうえに、心を落ち着かせるリラックス効果も得ることができますよ。

今日からはぜひ、料理の彩りではなく、パセリをメインに据えたメニューを試してみてくださいね!

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