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夢をコントロールしよう!悪夢に悩まされずに好きな夢を見る方法

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今回は、夢についての面白い情報を紹介しましょう。もし夢をコントロールできるとしたら、あなたは何がしたいですか?

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憧れのアイドルとデート?

夢の中で「これは夢だ!」と気付くことができたら、あとは夢の世界で好きなことをやりたい放題できます。

なんと最近の研究で、夢の中で夢だと自覚できる方法が発見されました。

今回はその方法を紹介しましょう。この方法を使えば、自分の好きなように夢をコントロールすることができるんです。なんだか毎晩夢を見るのが楽しくなりますね。

夢の75%は不安を伴う、ハチャメチャでおかしなものばかり

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しかし普段見る夢って、楽しい夢ばかりじゃないですよね?どちらかというと、嫌な夢だったり、変な夢のほうが多くないですか?これにはちゃんとした理由があるんです。

人間は一晩で深い眠りと浅い眠りを交互に繰り返していますが、夢は主にレム睡眠と呼ばれる浅い眠りの時間帯に見ています。

このレム睡眠時は、昼間の生活の中で得た情報や、学習した内容などの整理を脳内で行っている時間なんですが、そこで重要な働きをしているのが脳の扁桃体という部分です。

もともと扁桃体は、不安や恐怖を感じたときに活動する場所なので、扁桃体が活発に働いているレム睡眠時は、通常よりハラハラ・ドキドキしやすい精神状態になっています。

つまりレム睡眠時に見る夢も、不安や恐怖を感じやすく、嫌な夢を見る確率が増えてしまうのです。

さらに、睡眠中は脳の前頭前野が機能を停止しています。

前頭前野は主に理論性を司る部分なので、睡眠中に見る夢は理論的におかしな内容があっても、おかしいとは思わないんですね。

このため夢がどんなにおかしな内容であっても、「これは夢だ!」って気付けないんです。

たとえ嫌な夢を見たとしても、寝ている間はレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しているので、必ず終わりはあります。何分か苦痛な時間を過ごすかもしれませんが、夢は忘れやすいものばかりですので心配いりません。

夢を自覚し自由にコントロール!明晰夢を見る実験が成功

しかし、ドイツのウルズラ・ボス氏率いる研究チームが、明晰夢を見る実験に成功しました。

明晰夢とは、自分で夢だと自覚しながら見ている夢のことで、夢だと気付くことによって自分の好きなように夢の筋書きをコントロールすることができるんです。

まず明晰夢を見ている人の脳波を測定したところ、30~40ヘルツの脳派が確認できました。

この脳波に合わせるよう、夢を見ているときに脳に40ヘルツの微弱電流を流す実験をしたところ、夢の中で「これは夢だ!」と気付くことができた人が77%確認できました。

この実験が成功したことで、研究チームのリーダーであるボス氏は論文に「レム睡眠中に適用すると、心的外傷後ストレス障害(PTSD)患者が夢の筋書きを自在にコントロールできる立場に自分を置くことで、頻発する悪夢を克服する助けになる日が来るかもしれない。」と記しています。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)とは、命の安全を脅かすような出来事(天災、事故、犯罪、虐待)などによって強い精神的ダメージを受けることにより、著しい苦痛や、悪夢を見るなどの障害をもたらしているストレス障害です。

悪夢を見ていても、それが夢だとわかっていれば、殺人鬼に逆襲することだってできるし、恐れるものは何もなくなりますよね。

しかし実験の方法で明晰夢を見るには、寝ている間に脳へ40ヘルツの微弱電流を流さなくてはいけません。

当然自分一人では無理なので他人の協力が必要だし、そもそもそんな装置もないので、現段階では誰でもそう簡単に明晰夢を見れるというわけにはいかないようです。

しかし、研究チームのボス氏は、「睡眠時に誰でも明晰夢を見られるようにする同様の装置が、一般消費者向けに考案される日が来ることは避けられないと思われる。」と話しています。

近い将来、夢を好きなようにコントロールできる装置が世の中で販売される日が来るんですね。

夢を自由にコントロールできるようになれば、寝るのが楽しくなっちゃって、「ずっと夢の中にいたい!」っていう人も出てくるかもしれません。

娯楽のためだけでなく、悪夢で悩んでいる人に対しても効果があるなんて、早く実現してほしいと思います。

明晰夢を見る装置が一般的になるのは、まだもう少しかかりそうですが、悪夢を見ないよう気を付ける方法なら装置を使わなくてもできますので、ここで紹介しておきましょう。

40ヘルツの微弱電流を流せば夢のなかで夢だと気付くことができるそうです。悪夢などで苦しんでいる人にはぜひ活用してもらいたい装置ですね。

悪夢を見ないために気を付けるべき3つの方法

悪夢を見ないための方法を3つご紹介します。

  1. 悪夢は眠りの浅いレム睡眠時に見るので、熟睡して眠りの深いノンレム睡眠の割合を増やす
  2. 日頃からネガティブに考え込むのをやめ、ポジティブ思考を心がける
  3. 悪夢を見たら二度寝するか、思い返さないですぐに忘れてしまう

 

1、悪夢はレム睡眠時に見るので、熟睡してノンレム睡眠の割合を増やす

悪夢は浅い眠りであるレム睡眠時に見ます。深い眠りであるノンレム睡眠時にも夢は見るんですが、ノンレム睡眠時に見る夢はレム睡眠時に見る夢と違い、扁桃体が機能を停止しているため不安や恐怖などの感情がなく、断片的で味気のない夢が多くなるのが特徴的です。

つまり、深い眠りで熟睡する時間の割合が増えれば、悪夢を見る確率も低くなるということです。

熟睡する方法については次の記事で紹介しているので、参考にしてみてください。

不眠症に悩む人が急増中!現在社会が抱える眠れない理由

不眠症に悩む人が急増中!現在社会が抱える夜眠れない理由

2、日頃からネガティブに考え込むのをやめ、ポジティブ思考にする

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夢は脳が記憶整理する際の副産物と言われています。レム睡眠時に脳の扁桃体が記憶の整理を行っていると説明しましたが、そのときに出てくる記憶の一部が夢として現れるのです。

つまり、夢はすべて今までの経験から作られているため、普段からポジティブな考えばかりしていれば、夢の題材もポジティブなものが多くなり、悪夢を見る確率も減るというわけです。

日頃からネガティブな考えはできるだけ避け、悪夢になる材料を減らしましょう。

3、悪夢を見たら二度寝するか、思い返さないで忘れてしまう

もし悪夢を見てしまったらどうしたらいいか?その場合はもう忘れるしかありません。

幸運なことに夢は忘れやすいという性質があります。

人間は毎晩平均3~5つの夢を見ているのですが、誰もその全部を覚えている人はいませんよね。

実は夢を見て5分後には、内容の半分以上を忘れてしまうんです。

さらに10分も経つと90%も忘れてしまうので、悪夢を見た場合は何とか時間を稼いで、忘れることに専念しましょう。

悪夢を見てしまったら、すぐに二度寝するのがおすすめです。起きなきゃいけない時間で二度寝ができない場合は、悪夢を思い返さず、どうにか10分以上ほかごとを考えてください。

起きた状態で悪夢を思い返してしまうと、覚醒した脳に悪夢の内容が記録されてしまいます。これがまた悪夢の新しい材料になってしまい、悪夢を見やすくなる原因になるので注意してください。

悪夢はひどくなると不眠、ストレス、うつ病などの原因になります。あまりに続くようであれば、医者による診察をおすすめします。

悪夢だって楽しめる!悪夢こそ明晰夢を見るチャンス

先ほど、夢の中で「夢だ」と自覚しながら見る明晰夢について説明しましたが、悪夢を見ているときは明晰夢を見る絶好のチャンスなんです。

というのは、悪夢ほど夢っぽい夢はないので、夢を見ていると気づきやすくなります。

普段から嫌なことが起きたら、「これは、もしかして夢?」と疑う癖をつけてください。

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悪夢が明晰夢になれば、恐いものはなくなります。だって全部夢の中の出来事ってわかってるんだから。殺人鬼に追いかけられたって、夢だとわかっていれば鬼ごっこ感覚で楽しむことができます。

むしろ今後は悪夢を見るのが楽しみになるかもしれませんね。

悪夢をネタにホラー作家を目指すのも良いかもしれません。脳が作り出した奇想天外なストーリーは未来の大ヒット映画になるかもしれませんよ。

訓練すれば誰でも見られるようになる!?明晰夢を見る方法

悪夢に限らず、夢を自由にコントロールできる明晰夢が、いつでも自在に見れるようになったら面白いと思いませんか?特別な装置を使わなくても、訓練をすれば誰でも明晰夢を見られるようになります。

ポイントは日頃から夢じゃないか疑いながら、夢と現実を区別する術を用意しておくことです。

渡辺謙さんも出演したハリウッド映画「インセプション」の中では、コマを回して永遠と回り続けたら夢だと認識する方法を使っていました。

これは自分の好きな方法で構いません。例えば、思いっきり指をねじってみて、あり得ない方向までねじれたら夢と判断するなどです。

夢だと気付いたら始めのうちは驚いて起きてしまうこともあります。しかしそのうち慣れてきて、明晰夢を楽しむことができるようになるので、興味がある人は根気強く試してみてください。

実際試してみたら、ほんの少しですが明晰夢を楽しむことができました。夢だとわかった瞬間に起きてしまいますが、またすぐに寝たところ続きを少し見ることができましたよ。

プレステを超えるヒット商品!?明晰夢が見られる装置の可能性

もし夢をコントロールできるようになったら、悪夢で苦しんでいる人の克服にも役立ちます。

訓練で明晰夢を見れるようにするには、少し大変かもしれませんが、脳に微弱電流を流して明晰夢を自由に見られる装置が世の中に広まるのは時間の問題です。

少し違いますが、玩具メーカーであるタカラから、10年以上も前の2004年に「夢見工房」という面白い安眠グッズが発売されていました。

「夢見工房」は枕もとに設置して睡眠中に心地よい音楽や香りを発して、夢の内容を自分の見たいイメージに近づけるための装置で、江戸川大学で夢について研究している松田英子教授の協力のもと開発されました。

効果のほどは、タカラの担当者も「個人差がある」とのことで、必ずしも見たい夢は見られないようですね。

当時の販売価格は1万5000円ほどでしたが、現在はなんと3000円程度で売られています。
興味がある人は一度試してみてはいかがですか?

夢の内容を自由にコントロールできるようになり、自分の好きな夢が見ることができれば、日頃のストレス解消にも役立ち、毎朝気分良く目覚めることができます。

精神病を患う方にも大きな効果があるそうなので、1日も早く明晰夢を見られる装置が普及してほしいと思います。

もしかしたらプレステなどのゲーム機を超えるヒット商品になるかもしれませんよ。