「お肌のゴールデンタイム」の新事実!美肌の作り方
1日8時間以上も寝てるのにお肌が荒れている・・・
睡眠時間をたっぷりとっても化粧ノリが悪い・・・
そんな悩みはありませんか?
昼間に紫外線などからダメージを負ったお肌は、夜寝ている間に修復されます。
しかし、ただ寝ればいいというわけではありません。
「お肌のゴールデンタイム」が重要なんです。
このお肌のゴールデンタイムと呼ばれる睡眠時間帯に新陳代謝が活発になり、お肌のダメージが修復されていきます。
昔からこのゴールデンタイムが夜の10時~2時と言われていましたが、実はこれは昔の人の生活習慣から導き出した時間帯でした。
つまり現代人には、この夜10時~2時がお肌のゴールデンタイムというのは、必ずしも当てはまらないんです。
「お肌のゴールデンタイムは夜10時~2時」は嘘だった!
先ほどもお伝えした通り、夜の10時~2時に寝ることがお肌にいいというのは昔のライフスタイルからの由縁で、科学的根拠は全くありません。
でも、お肌のゴールデンタイムはあるにはあるんです。
実は、お肌のゴールデンタイムは寝付いた時間によって決まります。
寝付いて最初の3時間に、脳の脳下垂体から成長ホルモンが多く分泌されることがわかっています。
この3時間に成長ホルモンをできるだけ多く分泌されるよう、深く良質な睡眠を得ることがお肌にとって最も重要だと言われています。
そのため、現在のお肌のゴールデンタイムは入眠後3時間というのが一般的です。
美肌になるには睡眠時に分泌される成長ホルモンが鍵
お肌のゴールデンタイムとは、成長ホルモンが1日の間で最も多く分泌される時間帯を呼びます。
成長ホルモンの具体的な働きとしては、成長期に身長を伸ばしたり、体組織の修復や再生を行ったり、新陳代謝を促し美肌の維持、シミやシワの防止などを行います。
質の良い深い眠りが、睡眠時の美肌効果を高める
成長ホルモンがお肌の新陳代謝を活発にし、美肌を維持してくれることはわかりました。
また、成長ホルモンをできるだけ多く分泌させるためには、入眠後3時間以内にできるだけ深く良質な睡眠を得ないといけないことも説明しましたが、ではいったいどうすればこの時間帯に深く良質な睡眠を得ることができるのでしょうか?
この問題を解決するため、メラトニンと人間の体内時計についてご説明します。
ぐっすり眠るためにはメラトニンの分泌を促すことが重要
メラトニンは別名「睡眠ホルモン」と呼ばれています。
脳の松果腺(しょうかたい)から分泌され、体に蓄積されることによって脈拍や体温、血圧を低下させ、自然な眠りを誘う働きがあります。
このメラトニンの分泌が深い眠りを得るのにとても重要なんです。
メラトニンは昼間など、外が明るい時間帯にはほとんど分泌されず、夜暗くなってから分泌が始まります。
しかし、夜間でもコンビニの明るい照明やテレビなどの強い光を受けることで、メラトニンの分泌量は減ってしまいます。
現代社会は「眠らない社会」とも言われ、夜遅くでも街中に明るい光が溢れています。
深く良質な睡眠が得られるようメラトニンの分泌を促すためには、寝る1時間前にはテレビを消し、間接照明に切り替えるなど、部屋を暗めにすることがポイントです。
メラトニンについて理解が深まったところで、次は体内時計について説明します。
朝起きたら光を浴び、夜ぐっすり眠れるよう生活のリズムを整えよう
人間の体は体内時計によって体の各機能に指令を出し、覚醒と睡眠の切り替えを行っています。
そのため、無意識に生活していても朝起きて夜眠くなるのです。
起床から14~16時間ぐらい経つと、体内時計の働きによりメラトニンの分泌量が増えていきます。メラトニンが増えれば血圧、心拍数、体温などが低下して、徐々に身体が休息モードに入ります。
例えば朝7時に起きた場合、夜10時頃からメラトニンが分泌され始め、脳や体が眠る準備を行います。
メラトニンが蓄積されることにより眠気を誘い、夜12時頃に自然な眠りにつくことができます。
この自然な眠りが深い眠りにつくためにとても重要なことなのです。
仕事が休みの日などに、お昼の12時に起きて太陽などの光を浴びた場合は、お昼の12時に体内時計がスタートします。
そのため夜中の3時ぐらいにならないとメラトニンの分泌が始まらず、夜いつもどおりの時間に寝ても眠りが浅かったり、なかなか眠れない状況に陥ります。
これでは成長ホルモンの分泌量も減ってしまいますので、深い眠りを得るためには毎朝決まった時間に起きて、決まった時間に寝るという生活のリズムを整えることが重要です。
「たった20分で仕事効率アップ!アメリカで人気の昼寝方法『パワーナップ』」の記事で、昼寝の効果や方法について紹介していますので参考にしてください。
食事と運動からも、睡眠時の美肌効果は得られる
メラトニンの分泌を促し、質の良い深い眠りを得ることができれば、成長ホルモンの分泌量も多く美肌効果が期待できます。
しかし、実は深い眠り以外にも成長ホルモンの分泌を促す方法がありますので、これからその方法について紹介しましょう。
アルギニンは成長ホルモンの分泌を促す強い味方
成長ホルモンの分泌を促す成分としてアルギニンがあります。
アルギニンは高野豆腐や油揚げなどの大豆食品、肉類、魚介類、ナッツ類に含まれています。
- 高野豆腐・・・4200mg
- 大豆・・・2800mg
- 油揚げ・・・1500mg
- 納豆・・・940mg
- 味噌・・・910mg
◇肉類
- 鶏肉・・・1300mg
- 牛肉・・・1000mg
- 豚肉・・・1000mg
◇魚介類
- かつおぶし・・・4300mg
- しらす干し・・・2400mg
- エビ・・・2000mg
◇ナッツ類
- ピーナッツ・・・3200mg
- ごま・・・2700mg
- まつ・・・2500mg
- カシューナッツ・・・2300mg
- クルミ・・・2200mg
アルギニンは1日に2000mg以上の摂取が効果的です。
普段の食事の中でアルギニンを摂取するには肉類を中心に、高野豆腐などの大豆食品や魚介類も取り入れ、足りなければナッツ類で補うのが良いでしょう。
ナッツ類はアルギニンだけでなくカロリーも豊富なので、摂り過ぎに注意してください。
食事からアルギニンを摂取するのが難しい場合は、サプリメントでの摂取も可能です。
成長ホルモンの敵!?睡眠時には血糖値を低い状態に
成長ホルモンを分泌するには睡眠時に血糖値を低い状態にしておくことが重要です。
お肌のゴールデンタイムに血糖値が高いままだと成長ホルモンもきちんと分泌されないので美肌効果は期待できません。
人間は食事を摂ると、体中の血糖値が上がります。血糖値が上がると分泌される成長ホルモンの量が下がってしまいます。
血糖値が上がったまま睡眠に入りゴールデンタイムを迎えても、成長ホルモンが正常に分泌されないんです。
お肌のゴールデンタイムにより多くの成長ホルモンを分泌するには、寝る前に食べたものを消化するため、食後2~3時間は必要です。
早く寝ることにこだわるより、血糖値が下がるまで待ってから寝たほうが成長ホルモンがより多く分泌されるため、お肌のゴールデンタイムの恩恵を最大限に受けることができます。
筋トレでも成長ホルモンはたくさん分泌される
成長ホルモンは無酸素運動、いわゆる筋トレで分泌が促されます。
筋トレを行うと筋肉に乳酸が溜まっていきますが、この過程が成長ホルモンの分泌をスタートさせるのです。
筋トレの程度ですが、翌日に少し筋肉痛を感じる程度で構いません。
ここで、成長ホルモンを分泌させるために有効なスロートレーニング「スロトレ」をご紹介します。
- 4秒かけてゆっくりとひざを曲げる。このときひざを深く曲げすぎない。
- 4秒かけて元に戻る。このときひざが伸びきらないようにする。
- 1度に10回繰り返す。週に3回程度行う。
ひざを伸ばしきらず、ゆっくり負荷をかけ続けることで、筋肉の緊張が続きます。血管はこの間、圧迫されたままなので筋肉で酸素不足が起こり、乳酸が溜まり始めます。
このとき脳は乳酸の蓄積を感知し、成長ホルモンを多量に分泌させます。
筋トレと言ってもジムに通う必要はありません。ここで紹介したスロトレや、腕立て伏せ、腹筋などでも構いません。
適度に筋肉痛を感じられる運動を行いましょう。
成長ホルモンを最大限に分泌させる6つのポイント
成長ホルモンを分泌させる方法をいろいろご紹介してきましたが、ここで一度まとめてみたいと思います。
- 朝は起きたら朝日などの光を浴びる
- 食事はアルギニンを1日2000mg以上摂取する
- 腕立て伏せや腹筋などの筋トレを行う
- 食事は寝る3時間前には済ませる
- 入浴は寝る2時間前には済ませる
- 朝、光を浴びてから約16~17時間後ぐらいに眠りにつく
こうして挙げてみるとなかなか多いようにも感じます。
無理に全部行わなくても、アルギニンの摂取や筋トレは2日に1回実践するなどルール決めし、できる項目から実践して成長ホルモンの分泌を促していきましょう。
しかし中には仕事の関係で帰りも遅く、なかなかお肌のゴールデンタイムのことまで気にしてられない人もいるかと思います。
ここで朝7時に起きる人が夜10時に帰宅した場合、成長ホルモンを最大限に引き出す、帰宅後の生活プランをご紹介しますので参考にしてください。
寝るまでに血糖値を下げるため、夜11時までに食事を済ませる
寝るまでに十分な時間がない場合は、血糖値が上がりにくい食べ物を選び、寝るまでに消化できるよう食事は早めに済ませましょう。
成長ホルモンの分泌を促すために、アルギニンを多く含む食べ物も積極的に摂取してください。
血糖値が上がりにくく、アルギニンを多く含む食べ物としては、高野豆腐や納豆などの豆類、肉や魚介類などがオススメです。
体温が高いままだと寝付きが悪いため、夜12時までにぬるめのお風呂に入る
睡眠時に体温が高いままだと寝付きが悪くなってしまいます。
夜遅い場合は寝るまでに体温が下がるよう、ぬるめのお風呂に入りましょう。
早く寝たいと思う人ほど手軽なシャワーで済ませがちですが、忙しいときこそ湯船でリラックスして、交感神経を落ち着かせることが深く眠れるポイントです。
お勧めの入浴方法としては、38度のぬるめのお湯に肩までしっかり、約10分程度浸かってください。
メラトニンの分泌を抑制しないよう強い光を避け、寝る環境を整える
寝る前の1時間は、メラトニンの分泌を妨げないようテレビやパソコンは消し、間接照明に切り替えるなど強い光は避けてください。
外の光が入らないよう厚手のカーテンを閉めることや、脳や体をリラックスするためアロマを炊いたり、心地よい音楽を聞くのも効果的です。
就寝時間を早めようと入浴後すぐ寝ても、血糖値や体温も高いままなので眠りは浅いし、成長ホルモンも分泌が抑制されています。
成長ホルモンの分泌を最大限に高めるには、ここは我慢してまずは寝る環境を整えます。
トータルで6時間は睡眠時間を確保できるよう、夜1時には寝る
成長ホルモンが分泌されるのは入眠後最初の3時間ですが、お肌のターンオーバーを行うため少なくともトータルで6時間の睡眠は確保します。
朝7時に起きる場合は夜1時には寝るようにしてください。睡眠不足はお肌の天敵ですので、睡眠時間の確保ももちろん重要ですが、さらに重要なのが睡眠の質です。
良く眠れる準備を整えてから寝たほうが、結果として成長ホルモンの美肌効果を得やすくなります。
「お肌のゴールデンタイム」を意識して、美肌効果を最大限に得る!
肌のターンオーバーが活発になる時間帯は、寝付いてから最初の3時間です。
この時間帯にできるだけ深く眠り、より多くの成長ホルモンを分泌するよう日頃から生活リズムや食事に気を付けましょう。
夜10時に寝る必要はありませんが、トータルの睡眠時間を考えると夜1時には眠れるよう心がけてください。
美人は夜つくられると言います。
睡眠に対して理解を深め、お肌のゴールデンタイムの恩恵を最大限に受けましょう。
つまり現在のお肌のゴールデンタイムは3時間あることになります。この時間を有効に使うためにも質の良い睡眠を心がけましょう。