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たった20分で仕事効率アップ!アメリカで人気の昼寝方法「パワーナップ」

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午前中はバリバリ仕事ができても、午後になるとパフォーマンスが落ちてしまう。昼の休憩を挟んでも特にリフレッシュした気分にもなれず、夕方ぐらいから脳や体の疲れを感じている人はいませんか?

昼食後はさらに眠気も重なり、仕事の効率が悪くなる人も多いかもしれません。そこで今回は午後からのパフォーマンスをアップする方法を紹介しましょう。

それは、ずばり昼寝です。

実は昼寝には眠気を覚ますだけじゃなく、仕事の効率を上げたり、病気のリスクを低下させるメリットまであるんです。

そうは言われても昼寝なんてしてたらみっともないし、第一そんな時間も場所もないなんて思っている人はいませんか?ですが、今まで昼寝の習慣がなかった人にこそ、その効果を知ってもらいたい情報をご用意しました。

たった15~20分、オフィスの椅子に座りながら昼寝するだけでも驚くべき効果を発揮するんですよ。

これならお昼の休憩中にもできますよね。

昼寝は悪いものでもみっともないものでもありません。

厚生労働省は11年ぶりに「健康づくりのための睡眠指針」を一新し、働く世代の人々に対して昼寝を推奨する項目を追加しました。

その内容によると「午後の眠気による仕事の問題を改善するのに昼寝が役に立ちます。」とのことです。また「午後の早い時刻に 30 分以内の短い昼寝をすることが、眠気による作業能率の改善に効果的です。」とも伝えています。

国が認めているように、仕事を効率良く続けるには、昼寝は昼食と同じように欠かせない有効な手段なんです。

眠くなったら昼寝をうまく活用して、午後からの仕事も100%の力で乗り切りましょう。

それでは早速アメリカの企業で人気の昼寝方法を紹介します。

アメリカで人気の昼寝方法!パワーナップ

パワーナップとは約20分程度の昼寝のことで、アメリカではこのパワーナップを海兵隊のパトロール前に義務付けるなど、広くその効果が認知されています。

パワーナップに関してはアメリカのNASAでも研究が行われていて、仕事効率が34%アップ、注意力が54%アップしたという結果が出ているんです。

こちらがそのアメリカで人気のパワーナップ(昼寝)方法です。

1、昼食後の自然な眠気を利用し昼寝する
お昼の休憩時間内に昼寝ができるよう、昼食後の自然な眠気に合わせて昼寝しましょう。

2、昼寝前にコーヒーやお茶などカフェインをとる
カフェインの眠気覚ましは30分後から効き始めるので、昼寝前にカフェインをとっておけば自然な目覚めが迎えられます。

3、タイマーをかけ20分昼寝する
30分以上昼寝すると脳が熟睡モードになってしまい目覚めが悪くなってしまうので、昼寝は20分までにしましょう。

4、横になるのが1番いいが無理なら椅子に座った状態で寝る
仮眠室があったりなかったりと職場によっても状況が異なりますが、重要なのはリラックスできる姿勢で寝ることです。

5、起きたらストレッチで体を目覚めさせる
全身を使って軽くストレッチし、太陽などの光を浴びて眠気を覚ましましょう。

光や音が気になる人はアイマスクや耳栓なども使ってみてください。その際、タイマーは聞こえにくくなるので、バイブレーター機能をオンにして手に持ちながら昼寝すると良いでしょう。

以上が、パワーナップの方法です。これだけで午後の眠気も解消し、仕事効率も上がるならやらない手はありません。

しかし昼寝は本当に仕事効率が上がる効果があるのでしょうか?海外や日本の研究機関では、実際に昼寝の効果について実験した事例があるので、次はその結果を紹介しましょう。

昼寝をする時間が重要です。パワーナップはより効率よく昼寝をするために昼食後の自然な眠気を利用します。3時など昼寝をする時間が遅くなると夜寝るときに睡眠の質が悪くなるので注意してください。

昼寝で脳をリフレッシュ!記憶力の向上で仕事効率アップ

ドイツのリューベック大学で、昼寝と記憶力に関する実験が行われました。

この実験では、イラストが描かれたカードを覚えてもらい、グループを2つに分けて1つのグループは昼寝をし、もう1つのグループは昼寝をしないで、数時間後に全員でカードを何枚覚えているかテストしました。

するとなんと、結果は昼寝をしたグループのほうが良い成績を残しました。

研究チームの話によると、覚えた情報を昼寝している間に脳が整理、保管するため昼寝をしたほうがより多くの情報を覚えている結果が出たということです。

また、アメリカのカリフォルニア大学で行われた実験では、昼寝が脳の回転を良くすることもわかっています。

この実験ではグループを2つに分けて、昼頃に全員で同じテストを行い、2グループとも同じぐらいの成績でクリアしました。

その後、1つのグループには昼寝をしてもらい、夕方にもう一度全員で昼とは違うテストを行ったところ、今回もまた昼寝をしたグループのほうが良い成績を残しました。

研究チームのウォーカー博士は、昼寝によって朝から働き続けていた脳がリフレッシュしたため、情報をスポンジのように吸収しやすくなったのではないかと話しています。

昼寝が脳の働きを良くする効果は、歴史上の人物を見てもわかります。

ルネサンスの三大巨匠の一人、レオナルド・ダ・ヴィンチは、4時間毎に15分の昼寝をしていたことが知られていますが、彼は昼寝によってたえず脳をリフレッシュしていました。

またフランスの皇帝ナポレオンは、1日に3時間しか睡眠をとっていなかったと伝えられていますが、ナポレオンの側近ブーリエンヌが書き残した回顧録では、実はナポレオンは会議中や、馬で移動中にも居眠りをしていたと記録が残っています。

その他に発明王エジソンも昼寝をしていたと言われていますし、Appleのスティーブ・ジョブズは4時間睡眠を1日2回とって脳を常にクリアにしていました。

歴史上で天才と言われる人物達も、このように昼寝を有効活用していたんですね。

しかし、昼寝のメリットは脳の働きを良くするだけじゃないんです。昼寝によって健康への良い影響も報告されているので紹介しましょう。

睡眠の質は睡眠時間が長くなるほど下がっていきます。4時間睡眠を1日に2回とるのは、とても効率のよい睡眠方法ですね、くわしくは「睡眠時間を短くしよう!ショートスリーパーになる方法」の睡眠サイクルについてご覧ください。

昼寝はいいことばかり!心臓病や認知症のリスク低下にも効果あり

仕事をしていると多少なりともストレスが溜まってきませんか?実は、昼寝はこのストレス軽減にも効果を発揮します。

仕事で朝からずーっと精神的にストレス負荷を与え続けると、脳はその処理の多さにオーバーヒート状態になってしまいます。

昼寝を挟むことにより一度脳のスイッチを切ってクールダウンできるため、仕事のことから解放されてストレスの軽減に役立つんです。

それだけではありません。昼寝をすると心臓病のリスクが軽減するという調査結果も報告されています。

この調査はギリシャで6年にわたり、23,681名の男女を対象に行われましたが、昼寝をする人は昼寝をしない人より心臓病で死亡する確率が37%も減少しました。

働いている人に限った調査では、違いはさらにはっきりと現れ、昼寝をする人はしない人より心臓病で死亡する確率が64%も低いという結果が出たので驚きですね。

研究者はこの実験結果から、昼寝がストレスを解消し、心臓発作が減るからだろうと分析しています。

また日本の筑波大学でも昼寝に関する調査が行われていました。この調査は、認知症の治療を受けている患者265名と、健康な高齢者213名の計478名を対象に行われ、生活習慣の違いを調べました。

すると、健康な高齢者は日頃から30分以内の昼寝をする習慣がある人が多く、認知症になる確率は昼寝の習慣がない人の1/5ほどでした。

調査を行った朝田医師は、「30分以内の昼寝をするとボケが予防できるだけでなく、睡眠と覚醒のメリハリがつくため昼間の活動効率をアップさせることができる」と話しています。

このように昼寝は脳の働きを良くするだけじゃなく、健康にも効果があることがわかりました。これだけ実験や調査が行われて昼寝の効果が実証されていれば、もっと学校や企業が昼寝を採用していてもおかしくないですよね。

次は実際に昼寝を取り入れて成績がアップした学校があるので紹介しましょう。

昼寝と心臓病のリスクに関係があるのは驚きですね。寝ることは身体の疲労回復が行われますが、昼寝がいかに重要かわかる実験結果でした。

昼寝を導入してから生徒が健康になりセンター試験の平均点もアップ!

福岡県にある明善高校は、毎年東大合格者を出し続ける県内屈指の進学校です。

この高校が他の高校と違うのは、15分の昼寝を全校で導入している点です。

生徒だけじゃなく、先生も含めて全員で昼寝するというから驚きですね。実際に生徒の反応を聞いても、午後からの授業に集中できるようで評判もいいようです。

副校長先生の話では、昼寝を導入してからセンター試験の平均点もアップしたり、保健室の利用者が減って生徒が健康になるなど、目に見えた変化が出てきたと話しています。

明善高校の大学入試センター試験の成績

たった15分の昼寝でここまではっきりした効果が出るなら、どの学校も昼寝を導入するべきですよね。

昼寝は学校だけじゃなく、作業効率アップのため今は企業も取り入れる時代なんです。では次に、昼寝を推奨している企業について紹介しましょう。

成績が上がるだけじゃなく、保健室を利用する生徒も増えたということは、昼寝には脳や身体を癒す重要な作用があるということですね。

アメリカの会社30%は昼寝を承認!社内に仮眠室や睡眠マシンを導入

社会人になると毎日の残業は当たり前で、睡眠時間を削りながら生活している人もいるのではないでしょうか。

日本人の平均睡眠時間が世界的に見て少ないのは周知の事実ですが、アメリカも同じように睡眠時間が少なく、ハーバード大学医学部の調査によると、睡眠不足による日常的な疲労は、アメリカ経済に年間600億ドルもの生産力低下を及ぼすという結果が出ています。

日本に関しては日本大学医学部教授の内山真医師によると、睡眠不足による生産性の低下は日本経済に年間3兆5000億円の損失を出す計算になります。

これまで多くの企業は、睡眠不足が原因で引き起こす心臓病、うつ病、ガンなどの健康被害を見て見ぬふりをしてきました。

しかし、最近は睡眠不足を解消するため、アメリカ企業の30%は昼寝を承認する動きが出てきています。

昼寝を取り入れている企業は、仮眠室やナップポッドと呼ばれる睡眠マシンを導入しています。

ナップポッドは、横になるものや座ったまま寝れるものなど、いろいろなタイプが発売されていますが、Googleやナイキをはじめ、社員の仕事効率アップのため導入する企業が増えてきました。

Googleが導入しているナップポッドは、なんと1台8,000ドルもするそうです。もちろんこれが何個もあるわけですから、いかにGoogleが昼寝を重要視しているかが理解できるでしょう。

アメリカだけじゃありません。日本企業でもすでに昼寝を導入している企業があるので紹介します。

GMOインターネットグループでは、クリエイティブな発想を生み出すサポートとなるよう、仮眠室を用意し、社員に昼寝を推奨しています。

このように仮眠室を用意してくれる職場は、日本ではまだ少ないかもしれません。しかし、オフィスの椅子に座ってうたた寝程度の昼寝でも十分効果はありますので、午後の仕事効率アップのために是非昼寝を取り入れてみてはいかがですか?

合理主義のアメリカはハーバード大学などの昼寝に関する調査結果を積極的に取り入れていく方向ですが、日本はまだまだ抵抗があるようですね。オフィスの椅子や営業車など、少しでいいので昼寝をできる場所を探してみましょう。

昼寝は仕事効率を上げる!職場での理解を深め、生産性アップを図ろう

今回紹介した実験や調査の結果から、昼寝によって個人の仕事の効率が上がり企業にとってメリットがあることは理解していただけたと思います。

国が推奨しているんですから、職場だからといって昼寝に抵抗や罪悪感を感じる必要はありません。

20分の昼寝で仕事の効率が良くなるのであれば、昼寝も仕事のうち、と理解されるでしょう。

ここで紹介した実験結果やアメリカ企業の「パワーナップ」事例と合わせて、「作業効率をアップさせる方法」として上司や社長に昼寝を提案すれば、あなた個人への評価も上がるかもしれません。この記事が、あなたの会社の昼寝文化に貢献できれば嬉しく思います。

昼寝を有効活用し、午後からの仕事も効率よくこなして行きましょう。