梅干しの効果効能が凄い!疲労回復からガン予防まで
昔からお弁当というと白いご飯の真ん中に梅干しが一つといういわゆる日の丸弁当が親しまれてきましたが、殺菌効果の高い梅干しをお弁当に入れることは実は大変理に適っているのです。
梅干しは私たち日本人にとってとても身近な食べ物ですが、その昔から梅干しの持つ効能は知られていました。最近では梅干しには殺菌効果だけではなく、生活習慣病やガンを予防する効果まであることがわかってきました。
今まで梅干しを脇役としか思っていなかった人も、梅干しの威力を知って驚くと思います。
そこで、今回は本当に「医者いらず」と長年言われてきた梅の力があるのか、科学的なデータを元にご紹介していきたいと思います。
梅干しの歴史を紐解く!梅干しは保存食の王様だ!
おにぎりの具材として私たちが日常的に食している梅干しですが、梅干しがどのようにして作られるようになったのか案外知られていないものです。奈良時代には梅干しはお菓子とて食べられていたようですが、平安時代になると中国から薬として梅を塩漬けにした梅干しが入ってきます。
鎌倉時代になると梅干しは縁起物としてメインの料理に添えられたり、おつまみのような感覚で食べられていたようです。武士が戦に行く際には梅干しを常備していたことから、その頃すでに疲労回復などの梅干しの効能が知られていた可能性が高いです。
その後梅干しの人気を受けて梅干し製造する店も増えていきました。江戸時代になると庶民の間にも梅干しが浸透し、一般の家庭でも広く食べられるようになります。明治時代に入ると梅干しが薬として認められ、伝染病患者などに与えられたと言われています。
現在でも梅干しとして日常的に食されるほかに、「うばい」という漢方薬として解熱や抗菌にも使われています。
梅干しの種類は実にいろいろ!お気に入りを探そう!
私たちにとってとても身近な梅干しですが、現在では実に沢山の種類のものが作られています。料理の調味料的な役割を果たすこともありますし、梅干しを使った清涼菓子なども種類が豊富です。
私たちが普段食べている一般的な梅干しは赤じそ漬けです。塩漬けした梅干しを赤じそに漬けることで、梅干し特有の鮮やかな赤色を作り出してくれます。
女性に人気なのが甘い味付けのはちみつ梅干しです。普通の梅干しを塩抜きし、はちみつに付け込んで甘酸っぱく味付けします。酸っぱすぎないので子供でも比較的食べやすいのが特徴です。
その他にもかつおやこんぶなどの調味料で味付けした梅干しがあります。また十分に熟していない梅を使って、人気のカリカリ梅を作ることもできます。
沢山の梅干しの中から自分の好みのものを常備しておくといいですね。この記事を読み終える頃には間違いなく梅干しを食べたくなっていると思いますよ。
お弁当には梅干し!梅干しの殺菌効果がすごい!
お弁当やおにぎりの具材として一般的なのが梅干しです。梅干しには強い殺菌作用があるため、お弁当に入れておくと他のおかずが腐るのを防いでくれます。このことはよく知られていますが、梅干しには本当にこのような作用があるのでしょうか。
食あたりや食中毒を防ぐ!梅干しの強い殺菌力
梅干しの殺菌効果を実際に証明した紀州梅効能研究会の実験がありますのでご紹介しましょう。
「黄色ブドウ球菌」を入れた2本の試験管を用意。右の試験管にのみ梅干を入れ、人間の体温と同じ37℃で一晩温めます。
梅干の入った右の試験管は、背景の黒い菱形模様が透けて見えます。 梅干の入っていない左の試験管は、「黄色ブドウ球菌」が大量に増殖して濁り(混濁)、背景の黒い菱形模様が見えなくなりました。
この結果から、梅干には食中毒の原因である「黄色ブドウ球菌」の増殖を防ぐ機能があることがわかりました。
研究会では同様にO157でも実験を行い、梅干しの有効性を証明しています。O157は食中毒を引き起こす恐ろしい細菌です。過去にO157による集団食中毒による死亡事故も起きています。
これらの食中毒を引き起こす細菌に効果を発揮するのが梅干しに含まれるクエン酸です。
とくに体力が落ちて免疫力が低下しているときには細菌の影響を受けやすいので積極的に梅干しを食べましょう。
もっと身近なところでは、梅干しは口内の細菌にも作用して、口臭予防の役割も果たしてくれます。お口の匂いが気になるときには梅干しがおすすめです。
黄色ブドウ球菌やO157などの食中毒を引き起こす細菌を撃退してくれるなんて梅干しってすごいですね。気になる口臭や虫歯も予防してくれるんですね。体力が落ちているときは免疫力が低下し、細菌に感染しやすいので積極的に梅干しを食べるようにしたいです。
胃がんの原因ピロリ菌も梅干しにはかなわない!
日本人の死亡原因のトップはガンですが、梅干しにはそのガンの原因を抑制する力があることがわかってきました。胃痛や胃潰瘍、胃がんの原因となるピロリ菌は蛋白分解酵素を持ち、それが粘液を分解し、胃の防御作用を低下させます。
これにより胃の粘膜が傷つけられ、胃の病気になりやすくなるのです。一日2粒程度梅干しを食べることでピロリ菌を抑制することができるのです。
ガンといえば日本人の死亡原因のトップですよね。胃がんはピロリ菌が原因というのを聞いたことがありますが、梅干しにはピロリ菌を抑制する働きがあるんですね。このことは実験などによって証明されているんです。ピロリ菌には1日2粒の摂取が効果的です。
梅干しには生活習慣病を予防する効果あり!
生活習慣病とは飲酒や運動不足、脂肪の多い食生活などが原因でなる高血圧、糖尿病、脂質異常症などのことを指しますが、梅干しには生活習慣病を予防する効果があります。
この酵素を抑制することで、糖質の消化吸収を抑え食後に血糖値が上がることを防ぐことができるのです。
また梅干しには動脈硬化や心臓病を防ぐ効果もあります。そのカギとなるのがアンジオテンシンです。
アンジオテンシンとはあまり聞きなれない言葉でですが、血圧上昇作用を持つ生理活性物質です。
梅干しにはこのアンジオテンシンを抑制する効果があるというのです。
梅から抽出したエキスは不規則な生活や喫煙、ストレスなどにより血液中のアンジオテンシンが増加することを防ぎ、動脈硬化や高血圧を予防してくれます。
これらの病気は突然発症するものなので、発症してから治療するよりも日ごろから予防することが大事です。
運動不足や脂肪の多い食事などによって起こる生活習慣病、他人事には思えません。梅干しにはとくに糖尿病を防ぐ効果があり、その他にも血圧の上昇を防いで、動脈硬化や心臓病の予防対策にもなります。発症してからあわてるのではなく、日頃から梅干しを摂取して大きな病気にならないように気を付けることが大事ですね。
最新の研究で明らかに!梅干しには脂肪燃焼効果もあった!
最新の研究で梅干しに含まれるバリニンには脂肪燃焼効果があることがわかりました。和歌山県紀南地域に住む女性を対象に行った調査では、梅干しを毎日食べている人は食べていない人に比べて、BMI値(肥満度を調べる値)が低いということがわかりました。
とくに紀州産梅干しには製造過程で工夫が施され、その他の商品よりも多くバリニンが含まれているそうです。
バリニンという成分は初めて聞きますが、脂肪燃焼効果があるんですね。ダイエットを頑張る女性にとっては梅干しを食べるだけでいいなんて嬉しいですね。紀州産梅干し早速チェックしてみます。
疲れたとき、食欲がないときには梅干しパワーで疲労回復!
梅干しがガンや生活習慣病に効くということは知らなくても、疲労回復に効果があるということはご存知の方も多いのではないでしょうか。
とくに夏場は夏バテ防止のために梅干しを食べて、汗と一緒に排出された塩分を補給することが理想的です。
疲れた時に梅干しを食べると疲れが取れるということを実際に体験したことがある方もいると思います。疲労回復に一役買ってくれているのが、梅干しに含まれるクエン酸です。
クエン酸には疲労回復以外にもたくさんの働きをします。体調がすぐれない時や疲れた時には体が酸っぱいものを欲しがるのはそのためです。
梅の力で運動せずに筋肉がつく!これってホント?
そしてもう一つ興味深い研究を見つけました。私たちは普段運動をして、筋肉を鍛えていますが梅を食べることで運動をしなくても筋肉がつくようです。本当なのでしょうか。
筋肉には遅筋と速筋があります。速筋とは普段は使わない、いざというときに短時間に発揮するパワーのことで、遅筋とは長い時間運動をするときに活躍してくれる筋肉のことを指します。
遅筋は有酸化運動を行うときに使われる筋肉と言えます。脂肪を燃焼するためには有酸化運動を行うことが大事だということはよく知られています。
梅の成分は遅筋を増やし、有酸化運動を行いやすくし、脂肪燃焼を促してくれます。つまり、ダイエット効果もあると言えます。普段運動不足で悩んでいる人も梅を食べることで筋肉を増やすことができるかもしれませんね。
ダイエットの他にも梅干しには美容効果があります。
梅干しに含まれる梅リグナンには体内の活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があります。
美容のためには細胞が酸化しないこと、老化しないことがとても大事です。いつまでも若々しい肉体を維持し、美肌を保つためにも梅は効果があるのです。
梅干しには疲労回復の効果があることはよく知られています。これは梅干しに含まれるクエン酸が乳酸の生成を抑制してくれるからなんですね。驚いたのは梅の成分が運動をしなくても筋肉をつけてくれることです。筋肉が多くなれば燃費もよくなるのでダイエット効果が期待できますね。
毎日なにげなく食べてた梅干しにこんな沢山の効果があるなんて!
梅干しは食卓においてどちらかといえば脇役ですが、こんなにも沢山の効能があったとは驚かされます。
口臭予防や虫歯菌予防など口内環境にも良い影響を及ぼします。梅干しはガンや生活習慣病などの大きな病気にも効果を発揮します。
胃がんを引き起こすピロリ菌や糖尿病を引きおこすα-グルコシダーゼを抑制してくれます。最も驚いたのはやはり梅の成分を摂取することで運動しなくても筋肉をつけることや、増やすことができるということです。
有酸化運動に必要な遅筋を増やしてくれますのでダイエット効果も期待できるわけです。
化粧品やサプリ、薬などはお金がかかりますし副作用も心配です。しかし、梅干しなら手軽に摂取することが可能です。梅干しばかりで飽きてしまいそうという人は様々な味付け梅干しや梅ジュース、梅酒、梅ジャム、梅を使った菓子などその時の気分に合わせて選ぶのがいいですね。
一日2粒程度継続して摂取することで疲労回復やダイエット効果、病気の予防にもなりますので食べないのはもったいないですね。
梅干しといえばおにぎりの具として一般的ですが、実は梅干しにはとても長い歴史があるんですね。昔から梅干しは疲労回復などの効果があることが知られていたようです。梅干しにはいろいろな種類があり、とくに女性には甘くて食べやすいはちみつ漬けがおすすめです。料理やお菓子作りなどにも使われていて、梅干しの人気の高さがうかがえます。