科別の看護師さんの仕事をご紹介

看護師に必要な観察力が養える!夜勤ナシでオススメの脳神経外科

看護師に必要な観察力が養える!夜勤ナシでオススメの脳神経外科

脳神経外科は、仕事をこなすことであなたの「レベルアップに繋がる要素」がたくさん含まれている場所です。例えば脳神経外科では、患部の状態を見ても判別できないこともあって、モニターを付けている患者が多いのです。

そのため、看護師はMEP、ABR、SEPなどの各種モニターの数値を常にチェックしたり、異常があればすぐに対応したりすることが求められます。ここでは脳神経外科の仕事内容について、メリットや、たいへんなところも含めて、紹介していきますよ。

観察力が身に付きレベルアップできる!脳神経外科の仕事内容

脳神経外科は、一般内科や眼科、皮膚科などと比べると「どんな仕事をするか不安」「難しそう、たいへんそう」というイメージを持たれがちです。そこで、脳神経外科のお仕事を大まかに挙げると、以下のようなものがあります。

  • バイタルサインのチェック
  • 身体の不自由な方の介助
  • 医師の診療や手術の補助
  • 点滴、採血

上記の仕事内容を見て、介助が含まれていますので、一般の看護師さんよりも仕事の幅が広いのがわかりますね。

では、「どうしてこんなに幅広いのか?」というと、それは、治療する場所が「脳」だという点に理由があります。

脳は、広く知られている通り、身体の様々な場所の機能を司っている部分です。

ですので、脳内の治療する場所によって、患者さんの症状も様々となるのです。

例えば患者さんによって、「意識があまり無い」という方もいれば、「身体が自由に動かない」という方もいるのです。

そのため、脳神経外科では普通の看護師さんの仕事に加えて、患者さんの身体を支えたり、食事の手伝いをしたりと、介護のような仕事もすることになりますよ。その他、場合によっては「脳腫瘍の除去」など脳内の手術が必要となることも多く、手術をする医師の補助をすることもあります。

そして、点滴や採血などを含む、バイタルサインのチェックなどのお仕事も主な仕事の一つです。ちなみにバイタルサインのチェックとは以下の4つですね。

  • 血圧
  • 脈拍数
  • 呼吸速度
  • 体温

これらの脳神経外科でのお仕事は、日々こなすことで、看護師にもっとも必要な観察力が身に付きますよ。

また脳は、皮膚科や眼科のように、患部を直に診ることができません。そのため、専用のモニターやMRIなどモニター上でのチェックが必要になります。色々なモニターを総合的に見ることで、今どのような治療が必要なのかを判断することになります。

脳は直に見えない場所だからこそ、容態の急変化も起き易く、ちょっとした対処の遅れが命に関わる状態になることもあります。モニターの状態をよく観察して、少しでも「おかしいな」と感じる時は、素早い対処が必要となるのです。

脳神経外科の以上のような特質状、「観察力を養いたい!」という看護師さんの他に、「観察するのが得意、好き」という方に、向いている科となりますね。

脳神経外科は患部が脳のため、見た目からは判断できないのです。

そのため、脳神経外科の看護師さんは血圧、脈拍、呼吸速度、体温などのバイタルサインのチェック、専用モニターのチェックが必要になります。こられの仕事内容から観察力が身に付きます。

また、診察や治療を行うために介助が必要であったり、点滴・採血を行ったり、手術の補助が必要であったり、広範囲な仕事内容となっています。

転職前に知っておきたい!脳神経外科勤務の良い点と大変な点

「看護師」という、人の命に関わる仕事ということで、どこに行っても特別「楽」ということはありません。どこの科にもそれぞれ、良い面や大変な面があります。もちろん、脳神経外科にも、それらの面はありますよ。

転職してみて、「こんなハズじゃなかった!」ということの無いように、良い面や大変な面を予習しておきましょう。

脳神経外科の主にココが大変!

まずは大変な面から挙げてみましょう。

  • 他の科よりも仕事内容が濃い
  • 患者さんごとに工夫した看護が必要
  • 容態が急変するので神経を使う
  • モニターの見方を覚える必要がある

先に記したように、脳神経外科には、患部によって「意識があまり無い」また「身体が自由に動かない」という患者さんがいます。そのような患者さんには、身体が動くようになるようにリハビリの手伝いをしたり、身体を支えてあげたりというお仕事が出てきます。

また、食事や排泄、入浴など生活面での介助をすることもあります。このため、体力的にもやりがいの大きい科です。

そして患部が「脳」のため、患者さんによって、症状や看護の仕方も、それぞれに合わせたものが必要になってきます。そのため「このような症状の患者さんには、これが最適だった」ということが、いつもあてはまるとは限りません。

患者さんそれぞれに合った、看護の仕方や進め方などを工夫しながらやってゆくという、「考える力」が必要となります。

また、脳という場所は、少しの変化を見逃すことで、容態が急変する場合があり得るところです。そのため、モニターを常にチェックして、少しの変化も見逃さないようにしなくてはなりません。このようなことから、神経を使うことが多く、気が抜けないので疲れてしまうこともあります。

脳を見る機器はICP(頭蓋内圧)など専用のものが多く、色々なモニターを見る知識が必要になります。慣れるまでは勉強が必須ですね。脳神経外科で使用するモニターは以下のものがありますよ。

モニター名 手術中の使用 内容
運動誘発電位(MEP) 脳に電気刺激を起こす、運動を誘発
聴性脳幹反応(ABR) 脳に音刺激を起こす
感覚誘発電位(SEP) 手などを刺激することで脳表から電位をとる
顔面神経モニター 顔の表情筋から筋電図をとる
下位脳神経モニター 嚥下に関係のある筋肉の筋電図をとる

もちろん、モニターは病院によって使っているモノが異なりますので、ここに挙げているもの以外にも様々なモニターがありますよ。

脳神経外科のココが良いところ!

それでは次に、良いところを挙げてみましょう。

  • 症状により色々な段階の看護を経験できる
  • 専門的な知識が身に付く
  • 給料が他の科より高めの設定である

脳神経外科というところは、症状が発症してすぐの急性期の状態から、慢性期、回復し始めるリハビリ期まで、実に色々な時期の患者さんが集まる場所です。

そのため、幅広い時期の看護の方法を学ぶことができ、看護師として大きく成長できる場所になっています。

幅広い知識は、もしもこの先に脳神経外科以外の場所に勤めることになっても、多いに役に立つことでしょう。脳神経外科の知識は、モニターの見方を覚えたり介助方法を学んだりと他の科とは違い専門的であり、知識量も豊富ですよ。

専門的な知識や幅広い知識は、あなたにとって大きな武器となります。

その他、脳神経外科では患者さんの容態が急変し易く、神経を使うことが多いので、給料が少し高めに設定されている場合が多いようです。残業や夜勤などがある医院を選べば、残業代や病棟手当なども付き、さらに高収入が期待できますね。

脳神経外科には循環器内科も関係してくる!?

循環器内科と言えば、高血圧、狭心症、心筋梗塞などの心臓や血管の病気の診断と治療を行う診療科ですよね。脳卒中の患者さんなどは脳神経だけでなく、循環器も患うため、脳神経疾患と循環器疾患は密接な関係にあることが分かります。

脳外では脳梗塞の原因となる頸動脈狭窄症の手術をすることもあります。脳梗塞と言えば、循環器疾患の狭心症、心筋梗塞を併発している患者さんはとても多いので、脳外のナースであっても循環器の疾患の知識を入れておく必要がありますよ。

どこまで脳外で対応しているのかといった仕事内容を病院の規模、職場の環境、治療の方針等から、しっかり把握しておく必要がありますね。「夜勤は控えたい…」という場合は、次に紹介する勤務方法を考えてみましょう。

脳神経外科では、患者さんは脳に疾患があるため、意識に障害がある患者さん、身体的に障害がある患者さんなど、様々なタイプの症状があらわれます。

そのため患者さんごとに臨機応変な対応が求められます。また、目で直接見ることができない部位なので、モニターをしっかりチェックして容態の変化を見逃さない必要があります。

症状によって色々な段階の看護を経験でき、専門的な知識が身に付くため、やりがいのある科となります。

仕事を辞めたいランキング上位の夜勤!ナシで働く方法は?

総合病院で昼夜問わず働く看護師さん。その仕事の中で「キツいもの」の一つに「夜勤」があります。

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若い頃は多少の無理がきいても、長年そのような勤務が続くと、「疲れが取れない」ことが、さらに精神的な疲れに繋がり、退職に繋がってしまうこともあります。就きたい病院で働けても、無理なスケジュールで体調を崩してしまうのは、あまり望ましいことではありませんね。

夜勤ナシで働くにはどんな方法があるのでしょうか。それには、以下のような方法があります。

  • 24時間稼働の総合病院は避ける
  • 大きな病院が良いなら「日勤のみ」で働く
  • クリニックや外来に勤務する
  • 老人ホームなどの介護施設で働く

総合病院からクリニックや外来へ転職

24時間稼働しているような総合病院では、夜勤があることがほとんどです。「夜勤はしたくない…」という場合には、まずここは避けるべきです。もしくは、「どうしても総合病院が良い、でも夜勤は困る」という時には、「日勤のみで働く」という手もあります。

ただ、日勤のみの勤務となると、非常勤やパートのような扱いになることもあるので、勤務先の応募要項などをよく確認することが大切です。

その他、脳神経外科専門のクリニックや外来などに勤務する方法があります。クリニックや外来なら、診察時間が、だいたい8時頃から18時頃までに限られているので、夜勤の心配がありません。

また、残業なども少なめなので、例えば「保育園へ子供のお迎えがある」など、夕方に用事がある方にはとても助かります。ただ、クリニックによっては21時頃まで診察している医院もありますので、こちらも転職前にはしっかりと勤務内容について確認しましょう。

病院以外の場所で資格を活かす

そして脳神経外科からは話がそれますが、「夜勤ナシで働く」という点についてご紹介すれば、看護師には老人ホームなどの介護施設や保育園で働く方法もあります。看護師の仕事の幅は年々広がっています。色々なところを確認して、あなたに合う職場を探してみましょう。

看護師の仕事の中でキツイと言われる夜勤を避けるには、24時間体制の総合病院や病棟のある病院を避ける方法があります。

どうしても総合病院が良いなら、正社員にこだわらずパートや非常勤として「日勤のみ」を希望するのも一つの手段です。

正社員にこだわるならクリニックや外来に勤務すると夜勤はありません。

また病院にこだわらないのであれば、介護施設や保育園でも看護師の資格を活かして働くことができます。

患者さんそれぞれに寄り添ったお仕事はあなたを成長させる!

脳神経外科のお仕事は、治療する場所が「脳」であるという特性上、専用のモニターでの細かい観察が必要です。また患者さんによっては、身体を支えたり、食事の手伝いをしたりと、介護のような仕事もしますので、普通の看護師さん以上に色々なお仕事を経験することになります。

専用のモニターを見られるようになるには、勉強もしなくてはなりませんし、循環器内科の知識が必要となることもあります。容態が急変し易い患者さん達を看るのは疲れてしまうこともあるでしょう。以下の知識が必要ですね。

  • 専用モニターの知識
  • 循環器内科の知識
  • 介護の知識
しかし、このような勤務を日々こなすことで、看護師の基本である「観察力」が身に付くことが期待できます。

意識レベルの低い患者さん、身体が不自由な患者さん、情緒が不安定な患者さんなど、患者さんの症状は実に様々です。そのため、患者さんそれぞれに合った気長な看護を、工夫しながら進めていくことになります。

急性期だった患者さんが、段々と快方に向っていく姿には大きなやりがいや、喜びを感じられることでしょう。脳神経外科では、常に専用のモニターをチェックしますので「いつもとちょっと数値が違う」という変化や、「昨日できなかったことができた!」というわずかな変化を、毎日大切にしていくことが重要ですよ。

夜勤を避けたいのであれば、日勤のみの希望や外来のみで勤務するなど、応募する病院の勤務形態や募集要項に注目する必要がありますね。