覚えておきたいお見舞いのマナー!金額やメールなど基本ルールを紹介
誰しも一度くらいは家族や友人などのお見舞いに行ったことがあるのではないでしょうか。もしかしたら知らず知らずのうちに失礼なことをしているかもしれません。
実はお見舞いには覚えておきたい基本のマナーがあるんですよ。お見舞金を包む袋は熨斗なしを選びましたか?お見舞い品には何を持っていくつもりですか?
これを見ればマナーもばっちり。ここではお見舞いの基本マナーとお見舞金やお見舞い品、さらに行けない際に手紙を書くときの注意点などをお伝えします。
お見舞いのマナーを心得よう!お見舞いの基本は思いやりの心
知人が入院したと聞いた際、心配のあまり「すぐに駆けつけたい」と思ってしまいますよね。その気持ちもわかりますが、実は相手や家族にとっては迷惑になるかもしれません。お見舞いに行くときは相手のために、守りたい基本のマナーがあるんですよ。
ここではお見舞の基本のマナーやお見舞に行っていいケースなどを解説していきます。
NGマナーに気をつけよう!基本のマナーとお見舞いのタイミング
お見舞いに行くときに必ず守りたいマナーはこちらです。
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<基本のマナー>
- 連絡をとってからお見舞いに行く
- 面会は15分程度にする
- 大人数でのお見舞いは避ける
- 子どもを連れていかない
最も基本的なマナーは本人や家族に連絡をとってからお見舞いに行くこと、急なお見舞いは相手にとって迷惑になりますし面会が規制されている場合もあるので必ず連絡を取りましょう。
大人数でのお見舞いは、ほかの入院患者や病院の迷惑になるので避けましょう。
子どもはウィルスに対する抵抗力が弱いので、院内で感染を起こす可能性があります。また子どもが持ち込んだウィルスが入院中の患者に感染することも考えられるので、小学6年生以下の子どもの面会を禁止している病院が多いようです。
こちらが思っているよりも入院中のお見舞いは相手を疲れさせてしまうので長居は禁物です。相手の体力なども考慮して面会は15分程度に控えましょう。
続いてお見舞いに行かないほうがいい例を確認してみます。
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<お見舞いに行かないほうがいいケース>
- 入院が3日程度で短期の場合
- お見舞い相手が弱っている場合
- 精神的な疲労がたまっている場合
- お見舞い相手が異性で一人で面会に行く場合
そのほか上司のお見舞いに行く際、大人数で面会に行くのはNGですが一人で行くのも失礼にあたる場合があります。上司との関係性にもよりますが、基本的には2~3人程度でお見舞いに行くのがマナーです。
お見舞いは相手の体力が回復してきた頃に行くようにしましょう。
次はお見舞いに行くタイミングについてもう少し具体的に説明します。
お見舞いに行く場合は時期にも心配りを!入院直後や手術前後は控えて
時期が悪いと相手や家族の負担になってしまうこともあるので、お見舞いに行く際はタイミングも大切です。相手を見舞うために行ったのに、負担になってしまっては元も子もありませんよね。お見舞いに行くのにちょうどいいタイミングをお伝えします。
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<お見舞いに行くタイミング>
- 入院して5日程度
- 手術後3日程度
手術の前後にお見舞いに行くのは避けましょう。
ついつい「手術前に励ましの言葉をかけたい」と思ってしまいますが、本人や家族が手術に集中できるように手術後、日が経って体力が回復するまでお見舞いに行くのは待ちましょう。またお見舞いに行く際は時間にも心配りが必要なんですよ。
食事時間やリハビリ、診察時間は外すのがマナー。
食事時間については予想がつきますが、リハビリ、入浴、診察時間などはこちらからはわかりません。お見舞いに行くときは本人や家族に都合のいい時間を確認するようにしましょう。
知っておきたいお見舞金の基本ルール!金額相場や袋、水引選びに注意
お見舞金にも覚えておきたいルールがあります。例えばお見舞金として新札を包むのはあまりいいマナーとはいえません。これは入院を「待っていた」とか「入院を予期してあらかじめ用意していた」と受け取られる可能性があるためです。
また目上の人に現金を贈るのはマナー違反という考えもあります。こちらは相手との親しさや関係性などによりますが、あまり親しくない目上の人にはお見舞金ではなくお見舞い品を渡すほうが無難です。
それではさっそくお見舞金の相場や縁起のよくない数字、お見舞金を包む袋の選び方などを解説します。
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<お見舞金の相場>
- 親戚・・・5,000~
- 友人・・・3,000~5,000円
- ビジネス関連・・・3,000円※
(※連名で渡す場合の一人あたりの相場)
付き合いの少ない親戚の場合は5,000円程度、親・兄弟・身近な親戚の場合は10,000~30,000円程度包むことが多いようです。
またお見舞金には縁起がよくないとして避けられる数字があるので注意しましょう。
「4」「6」「9」「13」
4は「死」を6は「無」を9は「苦」を連想するので、漢字文化圏では縁起のよくない数字とされます。西洋では「13」が不吉な数字と考えられているので、こちらの数字も避けるようにしましょう。
ビジネス関連では連名でお見舞金を渡すことが多いので、見舞金が9,000円や46,000円など縁起のよくない数字になってしまうことも。その場合は金額を調整するようにしましょう。
袋の選び方と表書きのマナー!熨斗はNG水引は結切りで
お見舞金を贈るときは袋の選び方も大切です。袋選びを間違えると相手を不快にしてしまう場合もあるんですよ。
例えば熨斗(のし)は祝い事をする際につけるものなので、お見舞いの場合は熨斗のついていない袋を使います。
熨斗つきの袋を使うと、入院を喜んでいるという意味になってしまうので注意してください。
水引を使う場合は、ケガや病気を繰り返さないようにという意味で「結切り(むすびきり)」を選びます。水引を使わない場合は、無地の白い袋にお見舞金を包みましょう。表書きは「御見舞」とします。目上の人に渡す場合は「御伺」でも構いません。
また二重封筒は「不幸が重なる」という意味になるので避けるようにしましょう。
お見舞い品は縁起が大切!NGな品、OKな品を解説
お見舞い品は縁起のよくないとされている品を避けるようにしましょう。縁起がよくないというのは、例えば菊など葬式をイメージしてしまうものや「死」や「九」を連想してしまうシクラメンなど語呂合わせのよくないものです。
ここではお見舞い品として人気の花や食べ物、小物などを選ぶときの注意点をお伝えします。
花を選ぶときは語呂合わせやイメージに注意!喜ばれる贈り物を
お見舞い品として選ばれることの多い花ですが、語呂合わせやイメージなど縁起がよくないとされている花もあるのでここで確認しておきましょう。
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<お見舞いに向いていない花>
- 菊
- 椿
- サザンカ
- シクラメン
- 赤い花
- 鉢植え
- ユリなど香りのきつい花
- 花束など花瓶が必要なもの
菊は葬式、赤い花は血液、椿とサザンカは花が茎から落ちる様子から首が落ちるイメージを想起させます。シクラメンは「死苦」を連想するので縁起がよくないとされています。鉢植えは根付く=ベットに寝付くと連想できるのでこちらもNGです。
またユリなど香りのきつい花、花束など花瓶が必要なものもお見舞い品には適していません。
お見舞品としておすすめなのはフラワーアレンジメントです。
ブーケやバスケットに入った花はすぐに飾ることができるので、お見舞いにぴったりですよ。花屋にはお見舞い向けのフラワーアレンジメントが用意されているところもあります。
お見舞い向けの花がない場合は店員さんに「お見舞い用です」と伝えれば、ちょうどいい花を見繕ってくれますよ。
食べ物や小物などおすすめのお見舞い品を紹介!品選びは思いやり
花以外のお見舞い品で渡すことが多いのが食べ物です。食べ物を選ぶときは食事制限がかかっていないかを事前に聞いておくようにしましょう。包丁などが必要になる果物やアレルギーを起こす可能性のある食べ物は避けます。
また揚げ物など体によくないとされている食べ物や食中毒の可能性がある生ものもお見舞品に不向きです。
食べ物の場合は消費期限に余裕のあるものや手軽に食べられる果物がおすすめです。
花や食べ物以外のお見舞い品がいいという場合は雑誌や小説など相手の興味のある本を贈りましょう。
お見舞いに行けない場合の手紙やメールの注意点!言葉選びは大切に
「仕事が忙しくて病院に顔を出せそうにない・・・」「お見舞相手が遠方に住んでいる」という場合は気持ちはあっても、なかなかお見舞いに行けませんよね。そういう場合はメールや手紙を送るのも一つの手です。
実際に病院を訪れるのと同様に、手紙やメールにもお見舞いのマナーはあります。
ここでは絶対に押さえておきたい3つのマナーをお伝えします。
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<手紙やメールのマナー>
- 時候の挨拶は使わない
- 追伸(二伸、P.S)を使わない
- 忌み言葉を使わない
取り急ぎ連絡をしたという意味合いで、時候の挨拶の代わりに「急啓」や「前略」などの頭語を使うのがマナーです。ですが親しい相手に手紙を出す場合は、頭語を使わずに「お体の具合はいかがでしょうか?」という書き出しから始めても大丈夫ですよ。
追伸は重ねてという意味なので、病気が重なる・繰り返すという意味を表します。そのため使用は避けましょう。
忌み言葉とは縁起がよくないので、時と場合によって使用を避けたり言い換えをしたりするのがマナーとされている言葉です。お見舞の場面で避けたい主な忌み言葉はこちらです。
長引く・繰り返す・続く・度々・衰える・枯れる・重なる・また・四、九
手紙やメールもお見舞金の封筒と同様に二重封筒にする必要はありません。四や九という数字を使わないこと、二重封筒にしないことなど手紙やメールのマナーはお見舞金と共通している点も多いんですよ。
また、手紙やメールの返事を書くのは案外気を使ってしまうものです。お見舞い相手に手紙やメールを書く場合は返信不要の旨も伝えるようにしましょう。
お見舞いの作法は心配りが一番の要!思いやる気持ちを忘れずに
例えば体調を崩して落ち込んでいる相手に、祝い事を意味する熨斗つきの袋でお見舞い金や品を渡したらどんな風に感じるでしょうか?
また、知らず知らずのうちに忌み言葉を使ってしまっていたら、こちらに悪気はなくても相手は傷ついてしまうかもしれません。
お見舞いで一番大切なのは相手を思いやる気持ちです。お見舞いに行く際はここでお伝えしたマナーをぜひ参考にしてください。