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少額短期保険とは?妊娠中や持病があっても入れるユニークな保険

持病があるならミニ保険を検討すべき

ミニ保険とも呼ばれる、少額短期保険をご存知ですか。その名の通り、保険金額が少額で、契約期間が短い保険のことです。

ペット保険、チケット保険、家主用の孤独死保険、天気保険や弁護士保険など、ユニークな保険が多いことで知られていて、医療保険の分野でも普通の保険になかなか入れない糖尿病の人や妊婦さんを対象にした保険が販売されています。

持病があっても、比較的安い保険料と簡単な審査で入れるので、普通の保険になかなか入れないと悩んでいる人にオススメなんですよ。今回は、個性豊かなミニ保険たちをご紹介します。

契約が増え続ける少額短期保険とは?ユニークな保険が多い

2006年、保険業法という法律の改正によって、少額短期保険(ミニ保険)が生まれました。その名の通り、保険金額が少額で、保障期間が短い保険です。

医療保険だと保険金額が80万円以下、保険期間は1年と定められています。ミニ保険という名前がぴったりですね。

保険金少額で保険期間が短い!少額短期保険の特徴

少額短期保険の特徴である、契約期間と保険金額についてまとめました。

保険期間 1年(損害保険は2年)
契約更新は可能
死亡保険
保険金額
300万円以下
医療保険(障害疾病保険)
保険金額
80万円以下
疾病等を原因とする重度障害保険
保険金額
300万円以下
傷害を原因とする特定重度障害保険
保険金額
600万円以下
損害保険
保険金額
1,000万円以下
低発生率保険(損害保険のうち、特に発生率が低いを見込まれるもの)
保険金額
1,000万円以下

少額短期保険のことを知らなかったという方も多いでしょうが、2014年9月時点で、医療保険、ペット保険や火災保険など、すべての種類の少額短期保険を合わせて668万件もの契約があるんです。

2013年9月時点で591万円、2014年3月時点で627万件でしたから、順調に増えているのがわかります。少額短期保険を扱う会社も、2014年9月時点で80社もあります。

かゆいところに手が届く?個性豊かな少額短期保険の種類

ミニ保険は一般の保険会社が扱わないようなユニークな保険商品が多いのも特徴で、医療保険以外だとこんなものがあります。

  • コンサートや観劇にいけなくなったとき、チケット代金を補償してくれる保険
  • 旅行先で雨が降ったら、旅行代金を割引や旅行券で還元してもらえる保険
  • 賃貸物件内で発生した孤独死などの片付けや清掃の費用を補償する家主向けの保険
  • 交通事故などに見舞われたときの弁護士費用を補償してくれる保険
少額短期保険にはいろんな種類の保険がありますね。もちろん医療保険もあって、大手保険会社が扱わないような保険が登場しています。持病があったり妊娠中であるという理由で、なかなか保険に入れない人でも申し込める保険もあるので、次から紹介しますね。

糖尿病でも加入できる!少額短期保険の医療保険

糖尿病でも入れるミニ保険

糖尿病で入院した経験があると、医療保険に入るのを断られたり保険料がとても高くなったりしてしまいますよね。

少額短期保険の中には、糖尿病で入院した経験があっても、3ヶ月以上前に退院していれば加入できるものがあります。これは、大手保険会社が販売している一般的な医療保険よりも、かなり易しい加入条件です。

少額短期保険会社A社が販売している糖尿病保険と、大手保険会社B社で「健康に不安があっても入りやすい」として販売されている保険の加入条件を比べてみましょう。

少額短期保険 A社 ・現在入院中ではない
・3ヶ月以内に医師から入院をすすめられたことがない
・過去2年以内に病気で入院・手術したり、医師から入院や手術を進められたことがない
※1型糖尿病の場合は、2年以内に入院・手術をした場合でも、退院の翌日から3ヶ月以上経過していれば加入可能
・過去5年以内にがん、心疾患、脳血管疾患、肝硬変だと診断されたり、入院・手術をしてない
大手 B社 ・現在入院中ではない
・過去1年以内に入院・手術・検査等を進められ、現在診療が完了していないものはない
・過去2年以内に糖尿病(高血糖・糖尿病の疑いも含む)、心筋梗塞、不整脈等で入院したことがない
・過去5年以内に糖尿病の合併症(網膜症・眼底出血・腎症・下肢皮膚潰瘍・えそ)、がん、心臓病等で診察・治療・検査等を受けていない

糖尿病についての加入条件がかなり緩和されていますよね。2年と3ヶ月では大違いです。

A社(少額短期保険)の保険の保障内容はこのようになっています。

  • 入院給付金:5,000円/日(1入院60日限度)
  • 手術給付金(入院中の手術):50,000円
  • 手術給付金(入院中でない手術):25,000円
  • 通院:2,000円/日(10日以内)

少額短期保険ですから、保険金額が入院給付金や手術給付金などを合わせて1年間で80万円までという制限はありますが、糖尿病にかかっている人にとっては加入しやすくてありがたい保険ですね。

保険料は40歳男性で通院保障をつけると4,274円、通院保障なしなら2,875円です。糖尿病だと保険料が高くなりがちですが、この保険料なら入りやすいですよね。

加入のための条件が易しく、保険料も手ごろ。大手の保険会社にこだわらず、少額短期保険を検討してみる価値がありそうですね。

うつ病など心の病気があっても入れる少額短期保険

うつ病経験者でも加入できる保険もある

心の病気を抱えている人でも申し込みできるミニ保険もあります。

一度うつ病や統合失調症を患うと、大手保険会社の保険に入るのはかなり難しくなります。

「持病があっても入れる」とうたっている保険でも、調べてみると「5年以内にうつ病や統合失調症などで医師の診察を受けた場合は入れない」という条件がついていたりします。

ここでは、心の病気を患っていても入れる、ふたつのタイプの保険を紹介します。もともとかかっていた病気(ここではうつ病)も保障してくれるタイプと、保障してくれない保険です。

もともとかかっていた病気を保障してくれないタイプの保険は、保険料を抑えることができるというメリットがあります。

給付内容がかなり違うので単純に比較はできませんが、30歳男性の場合だと保険料はこうなっています。

保険会社 保険料/月 保障内容
C社(うつ病保障) 3,920円 ・1泊2日以上の入院に入院一時金10万円
・10泊目~29泊目は入院給付金1万円/日
※もともとの病気での入院は半額
D社(うつ病保障なし) 2,130円 ・入院給付金日額5000円
・手術一時金5万円
・5日以上の入院で入院一時金2.5万円

保険料の差額を貯蓄して、もともとかかっていたうつ病の治療にあてることもできますから、このように個人の状況や希望に応じて、あっている方に入るといいでしょう。

  • うつ病で入院する可能性があり、うつ病も保障して欲しいからC社
  • 今は症状が回復しているから、他の病気を手厚く保障して欲しいからD社
C社のミニ保険はうつ病の治療も保障してくれるのがメリットです。ただし入院に特化していますので、通院で治療する場合にはメリットがほとんどありません。どんな医療行為に給付金が出るのかもチェックが必要ですね。

自然分娩も保障してくれるミニ保険は妊娠前に加入を

自然分娩も保障するミニ保険

妊娠や出産に備えて保険に入っておきたいと考える女性は多いようです。

出産する際には、会社員なら健康保険組合から、自営業なら国民健康保険から、出産育児一時金が赤ちゃん1人につき42万円支給されます。

出産にかかる費用の相場はこのようになっていますから、自然分娩であれば病院でかかる費用については出産育児一時金でかなりの部分がカバーできます。

  • 自然分娩:25~75万円くらい
  • 帝王切開:50~75万円くらい(健康保険が使える)

しかし現在、日本では帝王切開で生まれてくる赤ちゃんが増えていて、赤ちゃんの5人に1人は帝王切開で生まれています。

帝王切開になると費用は自然分娩よりも高くなりますから、帝王切開に備える保険に入りたいと思うのは当然ですよね。

でも一般的な医療保険では、妊娠してから加入すると保障内容に制限がついて、帝王切開しても保険金がおりないことがほとんど。

そんなときには少額短期保険を検討しましょう。妊娠後に加入しても帝王切開が保障してもらえる保険がありますよ。

また、一般的な医療保険では妊娠前加入でも自然分娩は保障されないことがほとんどですが、自然分娩でも保険金が受け取れる保険があるのも、少額短期保険ならではといえます。

<妊娠・出産にかかわるユニークな少額短期保険>

  • 妊娠前に加入すれば、自然分娩でも保険金が受け取れる保険
  • 妊娠中に加入した場合でも、帝王切開を保障してくれる保険
妊娠前に保険に加入しておくのが理想ですが、妊娠してからでも入れて、帝王切開を保障してくれる保険があるのは安心ですね。自然分娩も保障してほしい場合は、妊活中に加入するようにしましょう。

倒産時の保障はない!契約前に知っておくべき注意点

ここまで、個性豊かな少額短期保険商品を紹介してきました。これまで保険に入るのが難しかった人にとっては、嬉しい保険が出てきましたよね。

しかし、少額短期保険には、一般の保険とは異なる注意点がありますのでご紹介します。

少額短期保険は契約者を保護する機構の対象外

少額短期保険を扱う保険会社は、普通の保険会社とは違って、「生命保険契約者保護機構」に加入していません。

これは、保険会社が倒産した時のセーフティネットがないことを意味します。普通の保険会社が破綻した場合には、生命保険契約者保護機構という組織が契約者を保護してくれるのですが、少額短期保険会社では、その保障がないのです。

さらに、一般的な保険会社が資本金10億円以上と決められているのに対して、少額短期保険業は資本金1000万円以上と決められています。年間の保険料総額も50億円以下と定められていて、会社の規模は小さいです。

ただ、少額短期保険業者は、生命保険契約者保護機構の対象にならない分、契約者保護のために一定金額の供託金(会社をはじめたときに1,000万円など)を国に預けるという決まりがあります。

少額短期保険が心配ならソルベンシー・マージン比率をチェック

少額短期保険業者には聞いたことのない名前の会社も多いので、「経営は大丈夫?」と不安になる方もいるでしょう。

保険会社の健全性・経営状態をはかるための指標としてソルベンシー・マージン比率※があるので、不安な方はぜひこことチェックしてください。

ソルベンシー・マージン比率とは

支払余力と訳される数値で、これが200%を超えていると「健全である」と判断され、反対に200%を下回ると金融庁から何らかの措置がとられることになります。

よく名前を知らない会社で経営状態が心配な場合は、各保険会社のWEBサイトなどでソルベンシー・マージン比率を確認、あるいは問い合わせてから加入するのがおすすめです。

少額短期保険会社の中には大手企業のグループ企業もあります。「どうしても名前を知らないところは不安」という方はそういった保険会社から探すのも手かもしれません。

大手保険に入れない人はぜひ検討を!種類豊富な少額短期保険

ここまで少額短期保険(ミニ保険)についてご紹介してきました。
 
糖尿病、うつ病など大手保険会社の保険には加入しにくい人でも契約できる、ユニークは保険がたくさんありましたね。妊娠や出産に備えるための保険も数多く登場しています。
 
少額短期保険は、保険に入るのが難しいと諦めている人にとっては、とてもいい選択肢ですよ。
 
一方で一般の保険とは違う注意点もありました。少額短期保険ならではのリスクや特徴を理解した上で、保険を検討してくださいね。