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緑茶の効能がすごい!ダイエットや成人病予防にも効果的!

茶カテキンといえばもはや日本人の間では知らない人がいないほど健康に良い成分として以前から注目されています。様々な情報番組が特集を組んだり、とにかく茶カテキンは体にいいということが私たちの間では浸透しています。

しかし、茶カテキンがどのように体にいいのかきちんと理解している人は案外少ないのです。お茶は私たち日本人にとって身近な飲み物ですので、無理なく毎日の生活に取り入れることができます。

茶カテキンの効果やその効果を最大限に引き出すための摂取方法などについてご紹介していきます。

茶カテキンってなに?なぜこんなに注目されるのか

お茶といえば茶カテキン。茶カテキンといえば健康にいい成分。私たちの頭の中にはそう刷り込まれています。しかし、実際に茶カテキンとは何なのか、具体的にどのような効果があるのかと聞かれるとなかなかスムーズに回答できません。

カテキンとはお茶に含まれるポリフェノールの一種で、お茶を飲むと渋みや苦みを感じるのはこの茶カテキンが原因です。カテキンはポリフェノールの中でもフラボノイドという種類に分類されます。

カテキンはお茶以外の食品にも含まれていて、ゴマのセサミン、玉ねぎのケルスチンなども同じ仲間です。

カテキンという語源はもともとはインドなどに生えているアカシヤ・カチューという樹木から摂取されたカテキューという成分に由来していると言われています。スイスの学者によりカテキンは発見され、その後日本でも研究が進められてきました。

1985年以降、カテキンは強い殺菌作用があるばかりでなく、様々な病気の予防などにも効果的であることがわかり、健康に優れた食品として注目を浴びています。

カテキンは濃度が高いほど効果大!

お茶は薄めと濃いめどちらがお好みですか。お茶を飲むときは葉や湯の量により、濃く出すことも薄く出すこともでき、渋みや苦みを調節することが可能です。

ペットボトルのお茶を購入するときに、濃いめとか高濃度とか書かれた商品があるのにお気づきですか?実はお茶はカテキンの濃度が高いほど効果が高いのです。

土屋隆らが行った実験ではカテキンの濃度によって体脂肪量に及ぼす影響が異なることがわかりました。実験では1日1本異なった濃度のカテキンが含まれるお茶を飲みます。

Aグループは588g/340mlの高濃度カテキンを含むお茶、Bグループは126g/340mlのカテキンを含むお茶を飲み、12週間後に体脂肪の変化を比較しました。

すると男女ともに体重と腹囲の減少が見られ、特に男性では主に内蔵脂肪が、女性では主に皮下脂肪が減少しました。

この実験によると高濃度カテキンの方が体脂肪を減らす働きが強いことがわかります。つまりダイエットに効果的ということが言えるのですが、お茶のダイエット効果については後ほど詳しくご紹介します。

緑茶は体にいいことは知っていましたが、カテキンには体脂肪を減らす効果があるのですね。実験によるとカテキン濃度の高いお茶を飲んだ人の方が効果が高いようです。お茶でダイエットできるなんて手軽でいいですね。

カテキンといえば殺菌作用!身の回りの菌を撃退

子供のころ、お茶でうがいをすると風邪をひかないと言われたことはありませんか。お茶の成分であるカテキンには強い殺菌作用があります。

私たちがよく耳にするインフルエンザ菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、ピロリ菌やO157など多くの有害な菌に対してカテキンは殺菌力を発揮します。

そのため腸内の有害な菌を撃退するという意味ではお茶でうがいをしたり、食後にお茶を飲むことは理に適っていると言えます。

またカテキンは虫歯菌にも効果があります。虫歯菌の繁殖を阻止し、プラークの形成を防いでくれます。食後にお茶を飲むことは口内の環境を整えてくれるのです。

カテキンがどのように細菌を撃退するかといえば、細菌の細胞膜に吸着して細菌の働きを弱めたり、細菌そのものを破壊するのです。

最近人気なのはカテキンをはじめとするお茶のエキスを配合した石鹸です。お茶のエキスには殺菌効果だけではなく、美肌効果のあるビタミンCやアンチエイジング効果のあるビタミンEが含まれています。

すっきりさっぱり洗い上げる!などの宣伝文句で男性向けのお茶石鹸も人気です。その他にもウェットティッシュなどをはじめ、お茶の殺菌効果に着目した商品は多数あります。

お茶のエキスは大変殺菌力に優れているのです。食中毒を引き起こす細菌やインフルエンザ菌も撃退してくれるんですね。私の周りでもお茶のエキスを使った化粧品や石鹸などを使っている人がいますよ。

茶カテキンは中性脂肪を減少させる!ダイエット中の人は必見!

不規則な生活と運動不足でなんだか最近体調が悪いなと感じている方は多いと思いますが、それは生活習慣病の一歩手前ということも考えられます。

生活習慣病のといえば、動脈硬化、高血圧や糖尿病など様々な病気や症状があります。使われなかったエネルギーは皮下脂肪や内臓脂肪として体内に蓄えられます。とくに肝臓に蓄えられた脂肪は再び血液中に分泌されます。

このような脂肪を含んだ血液はどろどろの状態で血管を詰まらせ、高血圧の症状や、心筋梗塞などの重篤な病気をも引き起こすのです。

近年、お茶にはこの中性脂肪の値を下げる働きがあるということが実験によってわかってきました。

実験ではアルコール以外の原因で肝脂肪などの肝臓病を発症した患者(NASH患者)に約6か月間カテキンを含む錠剤を摂取してもらいました。被験者38名のうち26名は600gのカテキンを含む錠剤を、残り12名にはカテキンを含まない錠剤(プラセボ)を摂取してもらいます。

結果は、カテキンを摂取したNASH患者はしなかったNASH患者に比べて中性脂肪の減少を確認できたということです。ただ痩せるだけではなく、中性脂肪そのものを減らすことは全ての成人病の予防となります。

中性脂肪が気になる人は積極的にお茶を飲みましょう。

カテキンで楽々ダイエット!カテキンが脂肪に効く仕組みとは?

カテキンは中性脂肪を減らしてくれることはわかりましたが、その他にもカテキンには脂肪細胞を活性化する働きがあります。脂肪細胞を活性化することにより、脂肪を燃焼しやすい状態にしてくれます。

花王株式会社ヘルスケア食品研究所は褐色脂肪細胞の活性が低下して太りやすくなっている人がカテキンを摂取することで活性を高めることができるという研究結果を発表しています。

脂肪細胞には褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞の2種類があります。白色脂肪細胞は脂肪を貯る機能を持ち、褐色脂肪細胞は白色脂肪細胞から運ばれた脂肪を燃焼する働きをします。

北海道大学大学院獣医学研究科のHPで動物を使った研究に基づくものではありますが、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の特徴についてわかりやすく比較しています。

実験は1日2本(カテキン含有量540㎎/本)のカテキンを含む飲料水を摂取し、摂取するグループと非摂取グループに分けて5週間後の変化をみるという内容です。

その結果、褐色脂肪組織の活性が顕著に高まり、脂肪の燃焼量が増強することを確認しました。

この実験結果からカテキンは脂肪細胞の活性を高める働きがあることがわかりました。このようにカテキンがダイエットに少なからず効果があることが証明されていますのでカテキンダイエットは試してみる価値がありそうです。

またお茶に含まれるもう一つの成分、カフェインにも持久力を高めたり、エネルギー消費を促したりする作用があります。運動をするときにカフェインを適度に摂取することで運動能力を高め、脂肪燃焼を促してくれることになります。

高脂肪な食生活を続けていると血液がどろどろになって血管がつまり、動脈硬化や糖尿病になりやすくなるんですよね。カテキンによって中性脂肪を減らすことが可能なので生活習慣病予防にはおすすめです。それにカテキンは脂肪細胞を活性化し、脂肪の燃焼を促してくれます。つまり、お茶はダイエットにも効果的なんです。

茶カテキンは様々な病気や症状に効果的!体調不良を改善できる!

中性脂肪を減らす、脂肪細胞を活性化させる、などダイエット効果についてお話してきましたが、カテキンにはそのほかの病気や症状にも効果があることが報告されています。

今からでも早過ぎない!認知症予防にカテキンが効果的

認知症という病気をご存知ですか。自分にはまだまだ関係ない病気を思わないでください。カテキンを早くから摂取することで認知症を予防することが可能です。

認知症はアミロイドベータというたんぱく質によって正常な神経細胞が壊され、脳が萎縮することで起こります。

一般的に緑茶を多く飲む人の方が認知症になりにくいと言われていますが、実はこれには実験による裏付けがあるのです。

株式会社伊藤園の研究所と静岡県立大学薬学部の共同研究によるとカテキンには神経保護作用があることがわかっています。

この研究では認知症のレベルをチェックする認知機能検査(ミニメンタルステート検査)の点数が27点以下の高齢者に対して、カテキン227㎎が含まれる緑茶抹を3ヶ月間毎日摂取してもらいました。

カテキンの摂取を開始する前と、3ヶ月摂取後に、認知機能検査を行い、血圧、血清脂質、耐糖能異常などの動脈硬化指標、および血中カテキン濃度を測定しました。

その結果、検査後はミニメンタルステートの平均値±標準偏差が実験前の15.3±7.7点から17.0±8.2点までアップし、12名中8名に認知機能の改善が確認されました。

カテキンが認知症を予防、改善できるということを今まで知らなかったという人がほとんどでしょう。認知症とカテキンの関係についてはまだ研究段階にすぎませんが近い将来なんらかの形で認知症の治療に役立つといいですね。

日本人の死亡原因で最も多いガン!カテキンはガンやガンの転移を予防する

カテキンはまだまだすごい力を発揮します。米オハイオ医科大学の研究チームはお茶に含まれるエピガロカテキンガレートという成分には抗ガン作用があるということを発表しました。

エピガロカテキンガレートは発がん抑制物質ということですが、そのほとんどは残念ながら体外へ排出されてしまいます。しかし、大腸や胃、肝臓などにわずかに残り、ガン細胞の表面にある特殊な酵素を不活性化し、ガン細胞の成長を止めることができることがわかったのです。

また九州大学の研究チームによるとカテキンはガンの成長を止めるだけでなく、ガンそのものを攻撃する作用があるとも言っています。

埼玉県立がんセンターの研究チームはカテキンにはガンの予防だけでなく、ガンの転移を防ぐ作用もあると発表しています。

同大学と岐阜大学が共同で行った臨床実験によると緑茶飲用が大腸ポリープの再発を予防することを臨床介入試験で証明しました。

様々な研究チームによる実験の結果、緑茶に含まれるエピガロカテキンガレートにはガンの予防やがん細胞の殺傷、転移を防ぐ作用があることがわかりました。

緑茶は副作用が少なく、安価で手に入れることのできる食品なので毎日の生活に取り入れないのはもったいないですね。

便秘は美容の大敵!カテキンには整腸作用もある

カテキンはガンなどの重篤な病気を予防してくれる一方で、もっと身近な私たちの不快な症状も取り除いてくれます。とくに女性が悩まされるのは頑固な便秘。カテキンには腸内の悪玉菌を減らして腸内環境を整えてくれる作用もあるのです。

前述の通りカテキンは強い殺菌作用があり、腸内の悪玉菌を撃退してくれます。高齢者に対して1日3回に分けて茶カテキン300mgを6日間連続して摂取してもらった後、便の状態を調べたところ、腸内環境の改善がみられたということです。

さらに驚くことにカテキンは腸内の悪玉菌のみを撃退し、善玉菌には影響を与えていないことはわかりました。

もう花粉症に悩まない!カテキンの抗アレルギー効果

先程、ガンのお話で紹介したエピガロカテキンガレートには抗アレルギー作用があることもわかっています。アレルギーといえば、現代病の一つで花粉症はもちろん食物アレルギーや動物アレルギー、ハウスダストアレルギーなど子供のうちから悩まされている人も多くいます。

アレルギーは通常無害な物質に対し、過剰に反応してしまう体質のことを指します。アレルギー物質(アレルゲン)が体内へ入ると、血液中のlgE抗体と結合します。すると脂肪細胞はヒスタミンなど炎症性物質を放出し、体のあちこちで炎症反応が起こるのです。

九州大学の立花宏文氏はカテキンには抗アレルギー反応を起こす物質を抑制する成分が含まれていることについて研究発表を行いました。

とくに「べにふうき」と呼ばれる特殊な種類のお茶にはメチル化カテキンが含まれていて、メチル化カテキンには一般の茶葉に比べて強い抗アレルギー作用があると言われています。

農研機構のHPではべにふうきの効率的な抽出方法などについて解説しています。

花粉症などに悩まされている人は花粉がひどくなる時期の少し前から積極的にお茶を飲むようにすると多少症状が和らぐかもしれません。

お茶の作用は殺菌力だけにとどまらず、認知症やがんの発症、転移を予防することまでできるんです。緑茶に含まれるエピガロカテキンガレートががん細胞を撃退してくれるのです。お茶には腸内環境を整えてくれ働きがあり、また抗アレルギー作用もあるので毎年花粉症で悩まされている人は継続的にお茶を飲むことをおすすめします。

茶カテキンの効果的な摂取方法!高濃度ならさらに効果アップ!

緑茶にカテキンが多く含まれていることはわかりましたが、お茶の種類によってカテキンの濃度はことなるのでしょうか。

それぞれ茶葉100g中に含まれるカテキンの量を比較してみました。

お茶の種類 茶葉100g中のカテキン量
煎茶 14.70~12.90g
番茶 12.45g
玉露 14.10~10.78g
抹茶 6.50~6.20g
烏龍茶 2.0g~6.9g

またコンビニなどでお茶を買うときにはできるだけカテキンを多く含む商品を購入したいものですが、商品によって含まれるカテキンの量は違ってくるのでしょうか。

人気商品の500ml中のカテキン量をみてみましょう。

商品名 500ml中のカテキン量
お~いお茶濃い味 400mg
伊右衛門 180mg
生茶 246.7mg
伊右衛門濃いめ 360mg

こうやって見るとやはり濃いめとか濃い味と宣伝しているものの方がカテキンが多く含まれているのですね。これからはできるだけ濃いものを選ぶことにしましょう。

それでは自分で入れるときにはより効果的に摂取するためどうしたらいいのでしょうか。実はペットボトルのお茶よりも自分で急須で入れたお茶の方がカテキンが多いのです。

お茶は風味を優先すると60度~80度程度のぬるめのお湯で入れることをすすめられます。しかし、これでは十分にカテキンを抽出することができません。

カテキンは90度以上の熱湯で入れた方がより多くお湯に溶け出しますので、できるだけ高温のお湯を使った方がカテキン濃度の高いお茶が出来上がります。

急須でお茶を入れる場合一日2杯から3杯くらいを目安にお召し上がり下さい。

と言うのも海外でカテキンが多量に含まれたサプリを摂取した人が肝障害にあったという報告があります。アルコールの過剰摂取は肝臓を悪くするというのは知られていますが、カテキンで肝障害になるものなのでしょうか。

日本国内ではお茶を飲み過ぎて肝障害になったという話は聞いたことがありませんので心配はいりませんが、どんなものでも過剰に摂取するのではなくバランスよく摂取することをおすすめします。

いろいろなお茶の飲み方を楽しみながらカテキンを摂取しよう!

お茶の効果的で美味しい飲み方に関してはNHKで放送中の人気情報番組「ためしてがってん」で紹介されています。

「ためしてがってん」で紹介されている氷水出し緑茶は低温で短い時間でお茶を出します。残念ながら低温では茶カテキンは抽出されないのですが、エピガロカテキンを摂取して免疫力を高めることができます。

低温で入れたお茶には苦みや渋みがないのでお子様でもごくごく飲めてしまうようです。

お茶を飲みたいけどいちいち入れるのが面倒という人には粉末茶をおすすめします。粉末茶とは茶葉を粉末状に加工したもので、同じ量であれば茶葉でいれるよりも摂取できるカテキンの量は多くなります。

しかし、一説によりますと粉末茶は茶葉をあますところなく摂取できるというメリットがありますが、胃の中でのカテキンの吸収率は急須で入れたものよりも低いと言われます。

忙しい時には粉末茶やペットボトルのお茶を、時間のある時には急須で入れて飲むなど臨機応変に飲み方を変えるといいですね。

緑茶と言っても種類によってカテキンの濃度が違うんですね。ペットボトルのお茶より急須で入れたお茶の方がカテキンが多いというのは聞いたことがあります。しかし、忙しいとなかなか毎日ゆっくりお茶は入れていられないのでその時の気分でいろいろなお茶を飲み分けてみるのもいいですね。

お茶のパワーに驚いた!ガン予防から認知症までお茶がすごい!

お茶は体にいいと知ってはいたけど、こんなに優れた効果があるとは思わなかったという人が大半だと思います。お茶には強い殺菌効果があり、食中毒やインフルエンザを防いでくれます。

中性脂肪が気になる方にはダイエット効果がありますし、生活習慣病の予防にもなります。

お茶に含まれるエピガロカテキンガレートという成分には抗ガン作用があり、ガンの転移も抑制してくれます。お茶には抗アレルギー作用があるので、花粉症に悩まされている人にもおすすめです。

お金のかかる健康法は多数ありますが、お茶を飲むだけでこれだけの効能があるとすれば飲まないのはもったいないですよね。緑茶は種類によってカテキン濃度が異なりますのでできるだけ濃度の高いものを選びましょう。

急須で入れるのと高濃度のカテキンを摂取できますが、忙しい時にはペットボトルのお茶や粉末茶でも大丈夫です。

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