頭も足腰も元気に!一日一掴みのクルミに美と健康の効果効能が満載!
あなたは、クルミが好きですか?食材としては、それほどしょっちゅう食べるものでもないし、「好きとか嫌いとか考えたことない…」という人も多いかもしれないですね。
でも一方で、おやつやスイーツに入っているクルミの、あの風味と食感がたまらない!という人もいることでしょう。
そんなクルミには、実に様々な健康効果があることが最近分かり、にわかに注目を集め始めています。
あの固い殻の中にどんな健康効果が秘められているのか、ちょっと興味が湧きませんか?ぜひ、多方面に渡るクルミのすごいパワーをご覧ください。
驚き!くるみってこんな食材だったの!?その基本を学んでおこう
食べない人はまったくと言ってよいほど食べないクルミですが、実は、そんな人にもぜひお勧めしたくなるくらい、健康効果の高い食品なんですよ。
せっかくですから、そんなクルミの基本をここらで学んでおきませんか?
くるみの栄養価はスゴイ!
くるみは、なんと紀元前7000年頃から、人々の貴重な栄養源として食べられていたそうです。
これほど古い歴史を持つ食材は決して多くはなく、クルミは人類が口にした最古の木の実であると言われています。
昔から人々に重宝されてきたクルミですから、栄養も豊富なはずですよね。具体的には、こんな栄養素が含まれています。
- たんぱく質
- 食物繊維
- ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK
- 葉酸
- カルシウム
- 鉄分
- マグネシウム
- リン
- カリウム
- 亜鉛
ざっと見ただけでも、栄養バランスがよく体に良い食品だということは何となく想像できますが、より詳しく見ていくとクルミの本当の凄さが分かります。
他のナッツ類との違い
「でもアーモンドとかナッツ類はみんな栄養があるっていうし、クルミだけがそんなにすごいわけなじゃいよね?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんね。
確かに、ナッツ類は総じてビタミンやミネラルを豊富に含んでいて、その抗酸化作用などが注目されています。
でもクルミには、他のナッツ類の追随を許さないすごいポイントがあるのです。それは、オメガ3脂肪酸の含有量。
クルミのオメガ3脂肪酸の含有量は他のナッツ類とは比べ物にならないくらいの多さなんです!
オメガ3の素晴らしい効果効能については後に詳しくお伝えするとして、ここではクルミが他のナッツ類よりも、優れた栄養素のひとつを群を抜いて多く含んでいることを知っておいてくださいね。
クルミには高い抗酸化作用が!
美容や健康を意識している方なら、抗酸化作用という言葉をご存じのはず。抗酸化作用とは、人間の体内が酸化つまり老化してしまうことを防ぐ作用のことで、この作用を持つ物質は様々な食品に含まれています。
抗酸化作用がある物質としてはポリフェノールが有名ですが、これによって加齢を要因とする様々な病気を予防することができたり、シミやシワ、たるみなどといった気になる経年変化を防ぐことができるんです。つまり、美容や健康を保つのに欠かせない成分なのです。
ダイエット効果も!
さらにクルミは、ダイエットにも有効な食品なんです。
なぜかといえば、まずクルミは満腹感を得やすい食べ物だからです。食事の前に食べれば、クルミの美容健康効果を得ながらにして、食事を食べすぎずに済むのです。
実際、抗酸化作用など様々な有効成分を得るべく、たくさんくるみを食べたとしても、体重は増加しなかったという研究もあります。
さらに、以下に詳しくお伝えしますが、クルミにはコレステロールや中性脂肪を抑制する働きもあります。このように、いろんな面から見ても、クルミは美容やダイエットにうってつけの食材なんですね。
決め手はオメガ3脂肪酸!悪玉コレステロールや心疾患を撃退!
クルミには、他のナッツ類とは段違いのオメガ3脂肪酸が含まれていることは、すでにご紹介しました。
では、そのオメガ3って、いったいどのような効果がある成分なのでしょうか。
オメガ3の効果はこんなにたくさん!
身体に良い成分として、「オメガ3」という名前くらいはお聞きになったことがある方も多いと思いますが、その効果効能はこんなにいろいろあるんですよ!
- 悪玉コレステロールの低下
- 善玉コレステロールの維持・増加
- 動脈硬化の改善
- 心血管疾患の予防・改善
- 中性脂肪の低下
- 脂肪肝の予防・改善
- 炎症の抑制
- 認知症予防
- 加齢黄斑変性予防
- アレルギー症状改善
いかがですか?生活習慣病を中心に、予防改善効果がたっぷりですよね!
しかも、加齢黄斑変性(老化によって起こるとされる目の病気の一種です)や認知症まで予防してくれるなんて、齢を取るのも怖くない気分にさせてくれますね!
クルミの心疾患リスク低下機能は折り紙付き!
オメガ3が、いかに優秀でうれしい成分かをご紹介したところで、その根拠のひとつとなる研究を引用したいと思います。
オメガ3を非常に豊富に含むクルミと、コレステロールや心疾患の関係についての研究です。
Walnuts have been shown to decrease low density lipoprotein cholesterol (by <"9 16%) and blood pressure (diastolic blood pressure by <"2 3 mm Hg), 2 major risk factors for CVD. In addition, walnuts improve endothelial function, decrease both oxidative stress and some markers of inflammation, and increase cholesterol efflux. 【翻訳】 クルミは、低(~9-16%の)密度リポタンパク質コレステロール及び血圧(mmHgで約2 03による拡張期血圧)、CVDのための2つの主要な危険因子を減少させることが示されています。また、クルミは、内皮機能を改善し、酸化ストレスと炎症のいくつかのマーカーの両方を減少させ、コレステロール流出を増加させます。 出典:Department of Nutritional Sciences, Pennsylvania State University, University Park, PA(翻訳:米ペンシルベニア州立大学栄養科学部)
クルミがコレステロール値を改善し、血管内皮機能を改善させることによって、心疾患のリスクが低下することを裏付ける研究となっています。
この他にも多くの研究で、クルミがコレステロールや心血管疾患リスクを低下させる結果が報告されています。
コレステロールが気になる人や、動脈硬化などの心疾患が心配だという人は、積極的にクルミを食べるようにすれば効果は確実!というわけですね。
オメガ3脂肪酸によって、動脈硬化や高コレステロール血症などの様々な生活習慣病を防ぐことができるのです。血液をサラサラにする効果があるので、死亡リスクを下げることにもつながります。健康長寿にはクルミが欠かせませんね!
骨や歯を強くして生涯元気に!これもオメガ3脂肪酸の実力!
オメガ3の、生活習慣病や美容に対する効果効能をご紹介しました。でも、オメガ3の実力はそれだけにとどまりません。
クルミにぎっしりつまったオメガ3には、歯や骨を丈夫なまま保ってくれる効果もあることが分かっているんです。
クルミが骨を強く保つメカニズムとは
歯や骨への効果を発揮してくれるのは、オメガ3の中のα-リノレン酸という成分です。α-リノレン酸には、骨を健康に保つ効果があります。
やはり、クルミやオメガ3、ここでは特にα-リノレン酸には、骨や歯を強く保つ効果があると言えますね。
くるみで骨量を増やして骨粗鬆症予防!
ちなみに、骨吸収が進んで、新しい骨の形成もうまくできない状態が続いてしまうと、骨粗鬆症へと発展してしまいます。
したがって、クルミは骨粗鬆症予防にも大変効果的だと言うことができます。
年齢と共にどうしても衰えやすい歯や骨。特に女性は、閉経の影響などで年齢が進むにつれて歯をいためたり骨折しやすくなったりしがちです。若いうちから骨量を増やしておくことが、最大の骨粗鬆症予防になると言われています。
元気に若々しく過ごすためには、毎日のクルミが欠かせませんね!
特に女性は、骨粗鬆症のリスクを最低限のものにするためにも、意識してクルミを食べたいですね。
クルミが超高齢化社会を救う!?アルツハイマー病も予防する!
日本人の寿命が延びるとともに、患者数も増えてきたアルツハイマー病。大事な人のことも分からなくなってしまうこの病気は、老後を不安にさせる一因ですよね。
そんな恐ろしいアルツハイマー病の発症リスクを、クルミが低下させてくれることを、ご存じでしたか?
βアミロイドたんぱく質が脳の細胞を壊す?
クルミとアルツハイマー病の関係についてお話する前に、アルツハイマー病の発症メカニズムについて少し学んでおきましょう。
ということは、βアミロイドたんぱく質が増えないようにしたり、もし増えても分解できたりすれば、アルツハイマー病の発症を防ぐことができると考えられますよね。
なんとクルミには、それができるんです!
クルミで記憶力改善!
従来の基礎研究により、クルミエキスにはβアミロイドたんぱく質を阻害・分解する作用があり、それによって神経細胞が死ぬのを防ぐ効果があることが分かっていました。
このことを動物実験によって証明した研究を、引用します。
In this study, we analyzed the effect of dietary supplementation with walnuts on learning skills, memory, anxiety, locomotor activity, and motor coordination in the Tg2576 transgenic (tg) mouse model of Alzheimer’s disease (AD-tg). The AD-tg mice receiving the diets with 6% or 9% walnuts (T6 and T9) showed a significant improvement in memory, learning ability, anxiety, and motor development compared to the AD-tg mice on the control diet (T0).
【翻訳】
本研究では、アルツハイマー病(AD-TG)ののTg2576トランスジェニック(TG)マウスモデルにおける学習スキル、メモリ、不安、運動活性、および運動協調のクルミと栄養補給の効果を分析しました。6%または9%クルミ(T6及びT9)で食餌を受けたAD-tgマウスは、対照食(T0)にAD-TGマウスと比較して能力、不安、ならびに運動発達を学習、記憶に有意な改善を示しました。出典:NYS Institute for Basic Research in Developmental Disabilities, Staten Island, NY, USA(翻訳:米国ニューヨーク州基礎研究所を中心とする研究グループ)
この研究が発表されたのは2014年と、とても新しい知見です。これまで実験道具だけで行われていた研究内容が、初めて動物実験でも実証されたものです。
ということは、人間のアルツハイマー病にもクルミが効果あり!という研究が発表されるまでには、もう少し時間がかかってしまいそうです。
でも、クルミにアルツハイマー病を予防したり、進行を遅らせたりする効果があるのは、ほぼ間違いないことと考えられます。
いつまでも若々しい記憶力を保つために、クルミを食べることにするのも悪くないですよ。
摂取量の目安は?
上記の実験において、マウスに与えられていたクルミを人間量に換算すると、およそ28gとなります。これは、片手に収まる程度の量とも言い換えられます。
アルツハイマー病予防のためだけでなく、これまでご紹介してきた生活習慣病改善や、骨を丈夫に保つ効果についても、同じ程度の量を食べればよいとされています。
つまり、一日一掴みくらいのクルミを食べることで、頭も身体も元気になれる様々な効果をゲットできるというわけです。
効果を得られる摂取量も、片手でひとつかみできるくらいの量で良いので、おやつにもぴったりですよね。これくらいの量なら誰でも楽に続けられるのも、うれしいポイントです。
目安は1日一掴み!クルミで健康寿命を延ばすのも夢じゃない!
生活習慣病予防と同時に歯や骨を強くしたり、アルツハイマー病の予防までしてくれるクルミは、それを叶える本当に貴重な食材と言えます。
しかも、無理して大量に食べる必要もありません!一日たったの一掴みで、こんなに嬉しい効果が得られるのですから、あなたもぜひ今日からクルミ習慣を始めてみませんか?
そしてクルミは、長く食べられ続けるのも納得の、非常に栄養価の高い食品です。抗酸化作用やダイエット効果など、きっと大昔の人も知らず知らずのうちに、健康に役立てていたのでしょうね。