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呼吸器外科の名医や最新の医療設備を導入!京都府の病院を紹介

呼吸器外科の名医や最新の医療設備を導入!京都府の病院を紹介

観光地として世界的にも有名な京都。京都府には医療の最先端を走る病院があるんです。

京都大学医学部付属病院には、呼吸器外科の名医である伊達洋至医師が在籍。彼のもとには、全国から患者さんが訪れます。伊達医師は3,000件以上の手術実績を有しているのです。

独立行政法人国立病院機構京都医療センターの眼科では、3Dビジュアルシステムを導入。この設備が導入されたのは京都市で1か所、世界でも25か所しかありません。低光量で治療可能な3Dビジュアルシステムの導入で、患者さんの眼に優しい手術ができます。

この記事では「京都大学医学部付属病院」と「独立行政法人国立病院機構京都医療センター」を紹介します。

呼吸器外科の名医や国際交流も!京都大学医学部付属病院

京都大学医学部付属病院は、ips細胞研究所所長の山中伸弥教授がノーベル賞を受賞したことでも有名です。研究はもちろん、医療提供の面においても活躍しているんですよ。京都大学医学部付属病院の特徴は次のとおり。

京都大学医学部付属病院の特徴
  • 呼吸器外科の名医が在籍
  • 国際的な医療支援を実施

まずは呼吸器外科の名医である、伊達洋至医師の活躍から詳しく見ていきましょう。

日本で初めて生体肺移植を実施!呼吸器外科医の名医「伊達洋至」医師

京都大学医学部付属病院の呼吸器外科には、伊達洋至医師が在籍しています。専門は呼吸器外科全般。3,000件以上の、呼吸器外科の手術実績を持っています。

伊達医師が注目されるようになったきっかけは、臓器移植の中で最も難易度が高いと言われる「生体肺移植」を執刀・成功させたことです。生体肺移植の手術を成功させたのは、伊達医師が日本で初めて。これまでに日米通算250例もの肺移植を手掛けました。

伊達医師による生体肺移植手術の成功率と患者さんの術後生存率の高さは、世界中から注目されています。

日本だけでなく世界から注目される伊達医師は、患者さんへの治療・手術をするうえで意識していることがあります。伊達医師がこだわる点は次の3点です。

伊達医師のこだわり
  • 日課としてお寺に参拝する
  • 手術前に「カツカレー」を食べる
  • 手術中の縫合糸は細いものを使う
  • 手術時間を短縮する

伊達医師の手術実績は、世界的にも飛び抜けて優秀。それでも伊達医師は「手術は恐ろしい」という気持ちを決して忘れません。毎朝出勤前にお寺を参拝し、人の命に直接影響する仕事である自覚を強く持っているのです。

また手術前には、病院スタッフとともに「カツカレー」を食べて士気を高めます。

伊達医師は仲間との繋がりをとても大事にしており、周囲の理解と協力があってこそ大きな仕事ができると考えているんです。

伊達医師は手術中の縫合を、通常の半分程度の時間で終わらせます。さらに、糸を通した穴から血液が漏れる危険性を減らすため、一般の医師が使う糸よりも一回り細いものを使用。患者さんが危険にさらされる可能性を、できるだけ回避しようと努めているんですよ。

伊達医師の活躍は、NHKの番組「プロフェッショナル仕事の流儀」でも取り上げられました。伊達医師にもとには、ほかの病院で治療が難しいと告げられた患者さんも多く訪れるのです。

続いて京都大学医学部付属病院が取り組む、国際交流について紹介します。

ブータン王国で診療・医学教育支援!医療スタッフを派遣

京都大学医学部付属病院では、医療スタッフをブータン王国に派遣しています。医療交流として、診療や医学教育支援などを行っていました。

京都大学医学部付属病院の看護部からも、多くの看護師がブータン王国に派遣されています。

ブータン王国に派遣された看護師の、主な活動内容は次のとおりです。

ブータン王国派遣隊・看護師の活動内容
  • 術後患者の観察
  • ドレーン※管理
  • 患者さんの日常生活援助
  • 患者さん急変時の知識・技術提供
ドレーンとは

手術後に体内に貯留した消化液や膿、血液、浸出液などを体外に排出する器具のことです。排出されたものを通して、創傷部の状態を観察・確認。患者さんの治療を促し、感染を早期発見する目的で使用されます。

ブータン王国への派遣期間はおよそ3カ月。平成25年より始まった医療派遣は、これまでに7回の活動実績があります。

ブータン王国で医療支援を行った看護師の1人は「看護の原点に立ち返る機会になった」と言います。派遣された看護師にとって特に印象的だったのは「ブータン王国では少ない看護スタッフの代わりに、患者さんの家族が介助をしていた」ということ。

患者さんの介助を家族におまかせすることも、患者さんにとっては大切な時間だと気づいたのです。

京都大学医学部付属病院の基本情報
住所 京都府京都市左京区聖護院川原町54
最寄り駅 京阪「神宮丸太町駅」
病院HP 京都大学医学部付属病院
病床数 1,121床
福利厚生 ・看護師宿舎
・保育所(夜間保育・病児保育)

京都大学医学部付属病院では、看護師の海外研修も実施しています。次世代のグローバルリーダーとなる人材を養成することが目的です。看護師として、海外でも活躍したい人におすすめですね。

眼科や肥満・メタボリックシンドローム外来に注目!京都医療センター

独立行政法人国立病院機構京都医療センターの基本方針の1つは「常に先進的な医療を導入し、質の高い医療を提供することで患者さんに信頼される病院になること」です。

京都医療センターの特徴は次のとおり。

京都医療センターの特徴
  • 眼に優しい手術の実施
  • メタボ外来によるレシピ本の出版

京都医療センターの眼科では、日本でも数少ない医療設備を導入し、眼に優しい手術を実施。肥満・メタボリックシンドローム外来では、病院指導のレシピ本を出版しました。

まずは最新の医療設備を導入した、京都医療センターの眼科から紹介します。

眼に優しい手術!眼科に導入された3Dビジュアルシステム

京都医療センターの眼科では、最新の医療設備「3Dビジュアルシステム※」が導入されました。

3Dビジュアルシステムとは

顕微鏡を覗く代わりに、顕微鏡の像を立体感のある(3D)画像として大画面に映して手術を行うシステムのことです。

3Dビジュアルシステムが導入されたのは、京都市では初めてのこと。

世界でもまだ25カ所にしかないシステムです。

このシステムの導入によって生じた利点は次のとおり。

3Dビジュアルシステムの利点
  • 従来より安全・効率的な手術が可能
  • 患者さんへの負担が少ない

今までは、医師だけが顕微鏡を覗いて手術を行うのが一般的でした。しかし3Dビジュアルシステムを導入した手術では、手術スタッフ全員が患部の状態を共有することができます。多くのスタッフが携わることで、安全で効率的な手術が実現したのです。

また、3Dビジュアルシステムを利用した手術は「デジタル支援手術」とも呼ばれています。機械が患部を明るく表示するため、低光量での手術が可能。患者さんが感じる眩しさが軽減されるので、眼に優しい手術を行うことができるんですよ。

京都医療センターの眼科は、内視鏡を使った小切開硝子体手術を専門とする、数少ない施設です。3Dビジュアルシステムの画面に、顕微鏡・内視鏡を映し「ハイブリット手術」を行うことも可能になりました。

続いて「肥満・メタボリックシンドローム外来」について詳しく見てみましょう。

「やせるレシピ」を出版!肥満・メタボリックシンドローム外来

京都医療センターにある「肥満・メタボリックシンドローム外来」。そこでは、その名のとおり肥満・メタボリックシンドロームの患者さんの診療・検査などを行っています。

医師や看護師、栄養士、検査技師で構成されたチームで、患者さんの減量をサポートしているんです。

また病院内のレストランでは「500kcal以下・低塩分・多食物繊維」をコンセプトとした、メタボランチを提供しています。メタボランチは美味しく低カロリーな食事ができると、患者さんから大好評。

レストランで提供したランチを中心とした、レシピ本も出版したほどです。

肥満・メタボリックシンドローム外来のレシピ本
  • 「京都医療センター メタボ外来の3か月で確実!やせるレシピ」
  • 「京都医療センター メタボ外来のやせる弁当と作りおき」

レシピ本の第1弾「京都医療センター メタボ外来の3か月で確実!やせるレシピ」は、家庭でも作りやすいように調整されて出版。レシピの評判は良く、患者さんや読者からリクエストが多くあった、弁当と作りおきのレシピ本を第2弾として出版しました。

「京都医療センター メタボ外来のやせる弁当と作りおき」のテーマは「ボリュームがこんなにあるのに低エネルギー!」です。第1弾のレシピ本でダイエットを始めた人が、第2弾のレシピ本で引き続き痩身に励めるようサポートすることを目的としています。

京都医療センターは、全国でも珍しい減量入院の患者さんが多いことでも有名な病院。京都医療センターの患者さんが主体の「メタボリックシンドローム会」は、メディアで何度も取り上げられ、全国から注目されています。
独立行政法人国立病院機構京都医療センターの基本情報
住所 京都府京都市伏見区深草向畑町1-1
最寄り駅
(所要時間)
藤森駅
(徒歩8分)
病院HP 独立行政法人国立病院機構京都医療センター
病床数 600床
福利厚生 ・看護職員専用宿舎
・院内保育園
・病児保育園

京都医療センターの看護部では、ウォーキングカンファレンスを実施しています。医療チームメンバー全員で病室に行き、患者さんとの話し合いの中で看護プランを作成しているんですよ。

最先端治療だけでなく観光地ならではの取り組みも!京都府の病院

この記事では、世界から注目される治療を行う京都府の病院を紹介しました。

世界観光ランキングで2年連続世界1位に輝いた京都には、世界中から観光客が集まります。外国人観光客の患者さんにも適切な医療を提供するために、同時翻訳システムを導入している病院もあるのです。

京都大学医学部付属病院では、外国語による病院案内を行う「多言語医療受付対話支援システムM3」を導入。京都医療センターには、英会話の能力がある病院スタッフ「スペシャル医療クラーク」が在籍しています。

外国語の話せるスタッフの在籍や多国語対応システムの導入は、外国人患者さんにとっても安心ですね。

国内・国外から多くの人が訪れる京都。京都府の病院がどんな取り組みをしていくのか、これからも目が離せません。