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ブランクOK!健診センターに復職する看護師のメリット

ブランクOK!健診センターに復職する看護師のメリット

子育ても一段落して看護師として復帰したくても、いまの医療技術についていけるか心配で迷っている人はいませんか?看護師資格を活かしながらブランクがあっても問題ない職場として人気があるのが、健診センターでのお仕事です。

健診センターは主に健康診断を行っている医療機関で、健康状態の確認や病気の早期発見を目的としています。

健診センターでのお仕事は基本的に平日の昼間のみなので、夜や休日などプライベートもちゃんと確保することができますよ。病棟のように重病患者や大ケガの患者さんを相手にするような仕事ではないので、精神的にも楽なんです。

仕事とプライベート、どちらも充実させたいと思っている方にちょうどいい健診センターであなたも働いてみませんか?

今回は健診センターへ転職を考える看護師の方へ、気になるお仕事内容や給料について紹介したいと思います。

混同してない!?健診センターと検診センターの違い

まず、混同されることも多い「健診」と「検診」の違いについて説明します。どちらも読み方は同じですが、意味が多少異なります。

健診は「健康診断」の略で、体に異常がないか確かめるものです。健診の結果、何も問題がなければ健康ということがわかります。

人間ドックや会社が定期的に行う健康診断はこの健診です。

一方、検診とは特定の病気に対して検査を行うことで、病気の発見や早期治療を目的としています。例を挙げると、がん検診や歯科検診などがこの検診にあたります。

どちらも病気がないか調べるという点では同じで、看護師の求人広告にも「検診・健診センター」と記載のあるサイトもあります。

検診については特定の病気の有無を調べるため、各病気ごとに個別の検査方法がありますが、健診については一般的に次のような検査項目があります。

問診
身長、体重測定
視力、聴力検査
胸部X線検査
血圧測定
血液検査
心電図
尿検査
腹囲
BMI
求人広告の記載も健診と検診を混同している場合がありますが、仕事内容からどちらか調べ、希望にあった職場かどうか確認する必要があります。

どちらも病棟勤務の場合と違って、昼間のお仕事なので夜勤はありません。その点ではプライベートも充実させることができますね。

健診センターでの看護師の仕事内容!事務作業も意外と多い

健診センターでは検査項目も受診者も多いため、看護師は限られた時間内で適切に検査を進めることが求められています。

看護師は採血などの基本的な医療業務を行い、1日に何十人も採血を行う日もあります。

また、データ入力や健診結果を企業や個人のお宅に郵送することも多いので、事務作業が得意な人はこの仕事に向いているかもしれません。

健診センターでの業務のほかに、企業から健康診断の依頼を受けて現地まで医師や看護師が出向き、病院から検診車を出して健康診断を行うケースもあります。

問診や血液検査、胸部X線検査など健康診断の内容は健診センターで行う場合と同じで、主に大きな企業で健康診断を実施する際に検診車を利用します。

健診センターで行う場合も検診車で企業側に出向く場合も、一度に多くの受診者を対応するので、スムーズに検査が行えるよう看護師は医師のサポートや受診者の誘導を的確に行わなければいけません。

より精密な検査を行う人間ドックと専門ドック

一般の健康診断とは違い、より精密な検査を行う人間ドックもあります。人間ドックは健康診断より検査項目が多く、がんドックやレディースドックなど専門的な検査を行うことができます。

専門ドックの例
  • 脳ドック・・・MRI、CTで脳梗塞など、脳に異常がないか検査します。
  • 心臓ドック・・・MRIで心筋梗塞など、心臓に異常がないか検査します。
  • がんドック・・・PET-CTなどの画像検査で、ガンがないか検査します。
  • レディースドック・・・女性ホルモン検査などで、女性特有の異常がないか検査します。

一般の健康診断は法律で毎年受診することが義務付けられていますが、人間ドックは受診が自由で、検査項目が多いぶん時間も費用もかかります。

一般の健康診断が費用約0~10,000円なのに対して、人間ドックは2万円以上と高額です。検査の種類によっては10万円を超える人間ドックもあって、1泊2日コースがあるなどゆったり時間をかけて検査します。

このように健診センターには病人や怪我人より健康的な一般人が多いため、働く看護師は医療業務はもちろん、サービス業のような接客マナーも求められます。

では次に実際に健診センターで働く看護師の1日のスケジュールについて紹介しましょう。

健康診断を実際に受けたことがある人は、どのようなことを行うかある程度想像できるかと思います。

検査結果をまとめて報告書を作成するのですが、その数が多いの事務作業が得意な人は健診センターでのお仕事は向いているかもしれません。

健診センターで働く看護師の1日のスケジュール

8:00 出勤、健診の準備、検診車で企業まで移動
9:00 健診開始、身体測定、採血や血圧検査など
12:00 休憩
13:00 次の健診先へ移動
14:00 午後の健診開始
16:00 健診終了、病院まで移動
17:00 データ入力などの事務作業、次の日の準備

今回は、検診車で企業先へ出向いた場合の1日のスケジュールについて紹介しました。検診車で回る場合、1日に2~3箇所移動します。

まず目的地に着いたら、会議室や食堂などに体重計や簡易ベッドなどの機材を運び準備します。毎日同じ業務だと飽きてしまうので、1日毎に担当を決めて業務を交代していきます。

「今日は血圧測定担当」と決まったら、午前も午後もずっと血圧測定を行います。自分が遅れると次の検査にひびくので、迷惑がかからないようテキパキと業務を進めていきます。

1日の健診が終了したら、最後にデータ入力を行います。1つ1つ間違えないよう正確に処理していかなくてはいけないので神経が疲れますが、これが終われば明日の準備をして1日が終了です。

検査する内容をローテンションなどして毎日の仕事に飽きないよう工夫していきます。

1日に多くの人を対応しなきゃいけないのでスムーズに検査が進め、検査後のデータ入力も間違いのないよう慎重に行いましょう。

健診センターで働く看護師の年収は平均380万円

健診センターで働いた場合の気になる給料についてですが、看護師の求人広告を見ていると首都圏で初任給が月収25万円ぐらいが相場になっています。

健診センターで働く看護師の平均年収をみると、約380万円です。

夜勤がある病棟で働く看護師の平均年収が470万円なので、転職する場合は約90万円の年収ダウンになります。

健診センターは夜勤がないので、その分給料が低くなる点と、病棟の看護師と違って昇進や昇級がないので、役職手当がつかない分、年収にこのような差が出てきます。

手当がつかないといっても全くないわけではありません。保健師の資格を持っている場合は、資格手当をつける健診センターも増えてきたり、出張を伴う健診では、出張手当がつきます。

さらに最近の健診センターの看護師求人広告を見ていると、住宅手当や就学前の子どもがいる場合には保育手当がつくなど福利厚生が充実しているところが増えてきました。

健診センターはこのように福利厚生に力を入れ、仕事と家庭の両立がしやすいよう看護師が働きやすい職場環境が整っています。

夜勤がない分、年収が下がってしまうのは仕方ないですが、プライベートが充実できるので転職する価値はありますね。

手当がつく健診センターを選んで、さらに年収アップを目指しましょう。

看護師が健診センターに転職するメリット4つ

次に健診センターで働く看護師のメリットについて紹介します。先ほど、給料のところでも説明しましたが、夜勤がないのは大きなメリットです。それ以外のメリットも合わせて紹介しましょう。

  • 夜勤がない
  • 単純作業で仕事が覚えやすい
  • 精神的に楽
  • 雇用形態を選べる

メリットその1:夜勤がない

夜勤がないことをメリットに挙げる看護師が、やはり1番多いようです。健康診断は予約制のため無理な予約がなければ残業もそれほど多いわけではありません。

夜勤も残業もないとプライベートを充実させることができるので、病棟で息が詰まっていた看護師にはおすすめの職場です。

夜勤がなければ生活リズムも規則正しくなるため、体調の管理もしやすくなります。

メリットその2:単純作業で仕事が覚えやすい

病棟ではいろんな患者さんがいて覚えることは山程ありますが、健診センターでは単純作業の繰り返しが多く、仕事を覚えやすいのがメリットとして挙げられます。

健診センターで働く看護師の1日のスケジュールでも紹介しましたが、看護師1人1人「今日は採血担当」と担当を決めて業務を行います。

職場によってローテンションのルールは進めやすいように決められていますが、病棟のように1日のうちにあれもこれもやらなきゃいけないことはありません。健診センターの仕事は毎日ルーチンワークが多く仕事も覚えやすいです。

メリットその3:精神的に楽

健診センターには命の危険がある患者さんなどの対応はないためその分、病棟勤務より看護師の精神的負担が少なくなります。

健診センターで対応する受診者の皆さんは、特に健康上問題のない人ばかりで、異常があるとしても初期段階で見付かるケースが多いため、それほど深刻な場面はなく淡々と過ぎていきます。

仕事上のダークな気持ちをプライベートにまで引きずることはなくなるので、仕事とプライベートをうまく両立できる職場といえます。

メリットその4:雇用形態を選べる

健診センターは正社員だけじゃなく、パート・アルバイトも募集しています。

また健康診断は春や秋のシーズンに多く、その期間だけ看護師を募集する健診センターもあります。

子どもが夏休みの間は働きに出れないなど、自分の都合に合わせて働けるのも大きなメリットといえるでしょう。

仕事が覚えやすいので、ブランクのある看護師でも問題ありません。

また育児中で仕事に専念できない方でも、パートや期間限定スタッフとして働くことができるのはとっても嬉しいですよね。

看護師が健診センターに転職するデメリット3つ

健診センターに転職する看護師のメリットについて説明しましたが、次はデメリットについて紹介します。

  • 給料が低い
  • 医療技術のアップが期待できない
  • 人との繋がりが希薄になる

デメリットその1:給料が低い

病棟から健診センターに転職する時点でまず給料が下がりますが、その後の給料の伸びに関してもそれほど期待はできません。

健診センターの場合は昇給もそれほど多くないため、たとえ5年働いても10年働いても病棟で働く看護師のような昇給は期待できません。

デメリットその2:医療技術のアップが期待できない

健診センターでの業務は限られていて、職場によってはずっと採血担当なんて場合もあるかもしれません。当然病棟で働く看護師と比べると医療のスキルアップは期待できないでしょう。

データ入力などの雑務も多く、医療に関しての技術は知識はだんだん衰えてしまうのは仕方がないと思います。

今後も看護師としてキャリアアップしていきたいと考える人にとってはデメリットと言えるでしょう。

デメリットその3:人との繋がりが希薄になる

病棟には治療に通院を繰り返す患者さんもいて、完治したときには感謝されることもあります。しかし健診センターではとくに困っている人をサポートするお仕事ではありません。

患者さんに合わせて看護を行っている病棟では、患者さんとの信頼関係を築ける場面もありますが、健診センターでは受診者の方と顔を合わせてもその場限りで終わってしまうため、どうしても人との繋がりが希薄になってしまいます。

困っている人をサポートしようと看護の世界に入った人にとっては、健診センターの業務は物足りなくデメリットに感じてしまうことも多いかもしれません。

単純な作業が多く、新しい技術を学ぶこともほとんどないため、医療技術のアップは期待できません。

また単純作業や事務作業が多くなるため、人を相手にするお仕事というよりは、検査結果を相手にしたお仕事と考えるべきかもしれません。

看護師に伝えたい健診センターへ転職する際の注意点

健診センターへ転職する看護師のメリット・デメリットについて紹介しました。魅力的に感じて転職を検討し始めた人も多いかと思いますが、次に転職する際の注意点について説明します。

デメリットの箇所でも記載しましたが、健診センターでのお仕事は意外と雑務が多いです。特に企業側へ出向くなど外を回る場合は、着いてから医療器具の設置・準備をしなければいけないし、移動時間もあるので実際に医療行為を行う時間は1日の中でもほんの数時間となります。

看護師資格を活かせる職場ですが、看護師としてキャリアップは難しい環境ですので、転職前に再度よく考えておきましょう。

病棟勤務の場合と健診センターのお仕事は似ているところも多く、転職してもすぐに仕事をこなしていけます。

出張がある職場もありますので気分転換もでき、オススメの職種と言えますよ。

ブランクがあっても大丈夫!働き方が選べる健診センター

健診センターへの転職について紹介してきましたが、いかがでしたか。健診センターのお仕事は夜勤や土日出勤がないため、まだ小さな子どもがいる方やプライベートを大切にしたい看護師には、とても魅力を感じる職場だと思います。

子育てが一段落ついたブランクのある看護師の復職の場としても、健診センターは最適です。

採血など基本的な医療技術さえ忘れていなければすぐに活躍できる職場なので、看護師のブランクがあって迷っている方は、まずは健診センターの求人から探してみましょう。

いきなりフルタイムの正社員で働けなくても、短時間のアルバイトや春、秋だけの期間限定という働き方も可能です。求人広告に雇用形態や期間の記載があるので、自分に合った働き方を見付けてください。