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日本初のICUや世界一と評価された病院建築!栃木県の病院を紹介

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栃木県には日本で初めての施設を設置した病院や、世界から注目を浴びる病院があります。

自治医科大学附属病院にある集中治療室(ICU)は、日本で初めての「Closed ICU」です。国内でも数少ない集中治療専従医たちによって、24時間体制の治療を行っています。

足利市にある足利赤十字病院は、国際医療福祉建築賞の最優秀賞を受賞。世界一と評価された病院の省エネ対策で、消費エネルギーの大幅な削減に成功したんですよ。

この記事では「自治医科大学病院」と「足利赤十字病院」を紹介します。

特殊有床診療部を設置!自治医科大学病院

栃木県下野市にある自治医科大学附属病院は、次の4つの特殊有床診療部を設けています。

自治医科大学附属病院の特殊有床診療部
  • 緩和ケア部
  • 重症心不全治療部
  • 無菌治療部
  • 集中治療部

緩和ケア部では、大学病院としては数少ない緩和ケア病棟を有しています。重症心不全治療部は、従来の内科・外科治療では救命できない重篤な心不全患者さんの治療を実施。無菌治療部では、高度な無菌管理が必要な患者さんの治療を行っているんですよ。

集中治療部は、集中治療専従医が24時間体制で重症患者さんの治療にあたっています。自治医科大学附属病院の集中治療部は、あらゆる重症患者さんの集中管理を専門とする施設なのです。

集中治療部について詳しく見ていきましょう。

日本で初めてのClosed ICU!自治医科大学附属病院のICU

自治医科大学附属病院の集中治療部は、日本で初めての「Closed ICU※」です。

Closed ICUとは

集中治療専従医が24時間体制で、重症患者さんの治療にあたるICUのこと。多数の患者さんを受け持つ主治医が治療を継続するOpen ICUと比べて、Closed ICUでは集中治療専従医による患者さんのきめ細かい管理が可能です。

自治医科大学附属病院の集中治療部では内科・外科を問わず、ICU管理対象となる疾患を患った重症患者さんの治療を実施。集中治療専従医が中心となり、患者さんの主治医や看護師、臨床工学技士、理学療法士などと協力したチーム医療を提供しています。

また患者さんに寄り添う存在として必要不可欠なのが、集中治療部の看護師です。

集中治療部の専門看護師
  • 急性・重症患者看護専門看護師
  • 集中ケア認定看護師

ICUに入室する患者さんは人工呼吸器の装着などによって、言葉が発せなかったり意思の伝達がうまくできなかったりすることが多くあります。そのため、患者さんの思いに寄り添う看護が必要なのです。

さらに「患者さんを支える家族」を支えるのも、看護師の大きな役割。

患者さんの家族が感じる不安を少しでも軽くするため、看護師は患者さんの家族の相談にも乗り、必要に応じて指導や助言をします。家族に安心して来院してもらうことが、患者さんにとっては大きな支えとなるんですよ。

集中治療室のベッド数は12床。年間でおよそ1,000人程度の患者さんが、ICUに入室します。集中治療部は、生命の危機にある患者さんにとって院内最後の砦「Hospital in hospital」としての重積を担っているのです。
自治医科大学附属病院の基本情報
住所 栃木県下野市藥師寺3311-1
最寄り駅
(所要時間)
自治医大駅
(徒歩15分)
病院HP 自治医科大学附属病院
病床数 1,132床
福利厚生 ・看護師宿舎
・院内保育園
・保育ルーム(一時託児・病児保育・夜間保育)

自治医科大学付属病院の看護部では、看護師の教育プログラムとして病院独自の「ラダー研修」を行っています。マネジメント力や対人関係力、実践教育力、看護展開力、看護倫理力などをバランスよく高め、地域医療に貢献できる看護職を育成しているんですよ。

世界一の病院建築!省エネに力を入れる足利赤十字病院

足利赤十字病院は、IFHE国際医療福祉建築賞2016の最優秀賞を受賞しました。

この賞は医療分野において、世界的に優れた建築プロジェクトを表彰するものです。世界一と評価された、足利赤十字病院の建築における特徴とその目的は次のとおり。

足利赤十字病院の特徴と概要
建築の特徴 目的
分棟型建築 将来の成長・変化に対応
一般病床全室個室 快適な療養環境を提供
次世代型グリーンホスピタル 省エネ・省CO2を実現
災害に強い病院 災害拠点病院としての責務を担う
救急医療機能分化 地域医療機関との連携強化

この中でも特に力を入れているのが「次世代型グリーンホスピタル」としての、省エネ対策です。足利赤十字病院の「次世代型グリーンホスピタル」について詳しく見ていきましょう。

全国初の省CO2推進モデル病院!足利赤十字病院がめざすホスピタル

足利赤十字病院が目指す「次世代型グリーンホスピタル」は、足利の豊かな自然を活かした環境に優しい病院です。

病院全面移転を機に設計から建築、運用までエコを意識して取り組みました。次世代型グリーンホスピタルとしての取り組みは次のとおりです。

次世代型グリーンホスピタルの取り組み
  • 屋上の緑化
  • 太陽光発電の整備
  • 風力発電の整備
  • 井水熱利用ヒートポンプ・蓄熱システムの導入

これらの取り組みにより、足利赤十字病院は全国初の「省CO2推進モデル病院」となりました。

特に注目された取り組みは、井水を活用した「井水熱利用ヒートポンプ・蓄熱システム」の導入。このシステムは、地下水から回収した熱を空調や給湯に利用します。

足利赤十字病院がある渡良瀬川河岸は豊富な地下水に恵まれており、その特徴に注目しました。そして、年間を通して温度変動の少ない井水を主な熱源とした「井水熱利用ヒートポンプ・蓄熱システム」を構築したのです。

「井水熱利用ヒートポンプ・蓄熱システム」の導入を中心とした「次世代型グリーンホスピタル」の取り組みにより、病院全体のエネルギー消費量は激減。一般的な大規模病院が消費するエネルギー量の、半分近くまで減らすことに成功しました。
足利赤十字病院の基本情報
住所 栃木県足利市五十部町284-1
最寄り駅
(所要時間)
JR山前駅
(タクシーで3分)
病院HP 足利赤十字病院
病床数 555床
福利厚生 ・看護師宿舎
・保育施設

「次世代型グリーンホスピタル」の取り組みは、省エネ大賞の経済産業大臣賞も受賞しています。この受賞が栃木県のイメージアップに繋がったとして「栃木県イメージアップ貢献賞」を受賞。足利赤十字病院は地域活性化にも貢献しているんですね。

健康寿命日本一を目指す!栃木県の病院に注目

この記事では、栃木県にある2つの病院を紹介しました。

自治医科大学付属病院では、日本で初めてClosed ICUを設置。院内最後の砦としての重責を担っています。

足利赤十字病院はIFHE国際医療福祉建築賞の最優秀賞を受賞し、世界一に輝きました。省エネ対策の取り組みは世界から注目され、国内外から多くの病院見学者が訪れているんですよ。

栃木県では「健康寿命とちぎづくり推進条例」を制定しました。

栃木県内のいくつもの病院が健康づくりを応援し、健康寿命日本一を目指して取り組んでいるのです。栃木県の病院がどんな取り組みをしているのか、調べてみると新たな発見があるかもしれません。