和歌山県の病院に注目!国際医療救援拠点病院・整形外科の名医を紹介
和歌山県には先駆的な取り組みを行う病院があります。
日本赤十字社和歌山医療センターは、和歌山県で唯一の国際医療救援拠点病院。この指定を受けている病院は、全国に5カ所しかありません。
和歌山県立医科大学附属病院に在籍する吉田宗人教授は、国内トップクラスの手術実績があり、和歌山県外からも多数の患者さんが治療に訪れます。またドクターヘリの配置されており、三重県・奈良県にも渡る広範囲で運航しているんですよ。
この記事では、国際的な活動に力を入れる「日本赤十字社和歌山医療センター」と、県外の患者さんも多く訪れる「和歌山県立医科大学附属病院」を紹介します。
県内唯一の国際医療救援拠点病院!日本赤十字社和歌山医療センター
日本赤十字社和歌山医療センターは和歌山県で唯一、国際医療救援拠点病院※の指定を受けています。
海外における災害などの被災者に支援を行う国際救援活動や、開発途上国の保健衛生状態の改善などの人道的活動を、効率的・効果的に進めるための拠点となる病院です。
国際医療救援拠点病院の指定を受けたのは、日本赤十字社和歌山医療センターが全国で初めて。ほかにこの指定を受けている病院は、全国に4カ所しかありません。
また日本赤十字和歌山医療センターでは、国際医療救援部を設置しています。海外の災害などに対しての救援活動や職員の派遣、研修などが主な活動です。
では具体的に、どのような活動が行われているのでしょうか?国際医療救援部の活動内容を詳しく見ていきましょう。
世界の紛争地や被災地に職員を派遣する国際医療救援部
日本赤十字和歌山医療センターは国際医療救援活動を専門とした、国際医療救援部を設置しています。
主な活動は次の5つです。
- 職員の派遣
- 派遣職員の募集
- 職員の研修
- 派遣職員への支援
- 海外研修生の受け入れ
「世界中で活躍できる仕事がしたい」、「災害時は現地で支援がしたい」という人におすすめの仕事ですね。
それぞれ詳しく見てみましょう。
国際医療救援部は地震などの大規模災害が発生した際に、国際赤十字の要請を受けて職員を現地に派遣します。緊急救援後は被災者とともに事業を立ち上げ、中・長期の復興支援も行うのです。
赤十字国際委員会、または国際赤十字・赤新月社連盟より講師を招いて、国際救援・開発協力要員研修Ⅱ(IMPACT)を開催します。海外で活動する際の実践的知識や、技術の習得が目的です。
国際救援・開発協力要員研修Ⅱ(IMPACT)の全課程を修了した人は、研修終了後に国際救援・開発協力要員として登録されます。
国際医療救援部の職員研修として、月に1回の頻度で開催されているのが、和歌山医療センター主催の勉強会「CIRCLE」です。派遣活動に興味のある人や派遣経験者が、お互いの体験や知識を共有することができます。
国際医療救援部が職員を現地へ派遣する前には、職員に医療分野の情報(予防接種、健康管理、医療関係の備品装具、戦傷外科、現地医療情報など)を提供。
派遣中に必要があれば、現地での国際赤十字の指揮命令系統に違反しない範囲で、国際医療救援部が派遣職員に医療分野での助言をします。
海外の姉妹赤十字社や、ほかの団体から国際医療救援に関する研修生を受け入れることも、国際医療救援部の活動の1つです。
世界中の赤十字社が共有する「人道」、「公平」、「中立」、「独立」、「奉仕」、「単一」、「世界性」という7つの基本原則に従って活動しています。
住所 | 和歌山県和歌山市小松原通4-20 |
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最寄り駅 (所要時間) |
JR和歌山駅または南海電鉄和歌山市駅 (バスで20分) |
病院HP | 日本赤十字社和歌山医療センター |
病床数 | 約873床 |
県外の患者さんも治療に訪れる!和歌山県立医科大学附属病院
和歌山県立医科大学附属病院は和歌山県内で唯一の特定機能病院※の指定を受けています。
一般医療機関では実施することが難しい手術や、高度先進医療などの先進的な高度医療を、高度な医療機器を用いて充実した施設の中で行うことができる病院のことです。
和歌山県立医科大学附属病院の主な特徴は次のとおり。
- ドクターヘリの運航
- 整形外科の名医が在籍
和歌山県立医科大学附属病院は国公立の大学病院としては初めて、ドクターヘリコプターの運航を始めました。またテレビでも注目された吉田宗人医師は、和歌山県立医科大学附属病院に在籍しています。
それでは和歌山県立医科大学附属病院の特徴について、さらに詳しく見ていきましょう。
奈良県・三重県と合同運用!和歌山県ドクターヘリコプター
和歌山県ドクターヘリコプターは、和歌山県立医科大学附属病院の高度救命救急センターに配置されています。国公立大学病院にドクターヘリが導入されたのは初めてのこと。
当時としては全国初となる試みも行われているんです。ドクターヘリ導入の際の先駆的な試みは次のとおり。
- 和歌山県、奈良県、三重県の3県で合同運用
- 新生児・母体の搬送
- 消防無線を搭載
- 運航範囲が広域(半径100km圏)
通常のドクターヘリは、基地病院を中心とした半径50km圏が運航範囲です。
和歌山県ドクターヘリは、奈良県南部や三重県南部も含めた紀伊半島をカバーするために、一般的な運航範囲である半径50kmを超えて、半径100km圏の広域を運航範囲としています。
さらに、大阪府ドクターヘリ・徳島県ドクターヘリと相互応援協定を締結し、各ドクターヘリが出動中の要請重複にも対応しているのです。
和歌山県外からも治療に訪れる!整形外科の名医である吉田宗人教授
和歌山県立医科大学附属病院の整形外科には、主任教授として吉田宗人医師が在籍しています。
吉田医師の実績は次のとおりです。
- 国内トップクラスの手術数
- ほかの医師たちと共に、頚椎手術の新たな術式を考案
- テレビ番組への出演
脊椎の内視鏡手術については、吉田医師が国内トップクラスの手術実績を有しており、和歌山県外からも多数の患者さんが治療に訪れています。
吉田医師がほかの医師たちと一緒に考案した術式は、現在でも和歌山県立医科大学整形外科における頚椎手術の主要な方法の1つです。
吉田医師の活躍は、テレビ番組「バラエティーニュース キミハ・ブレイク」(TBSテレビ)内の「これが世界のスーパードクター!第10弾」でも取り上げられました。
また和歌山県立医科大学整形外科が毎年開催するセミナーには、吉田医師の技術や知識を学ぶため、他大学や様々な医療機関から毎回100人以上の医師が参加しています。
セミナーでは手術の実践トレーニングも実施しており、脊椎の内視鏡手術の普及に努めているのです。
住所 | 和歌山県和歌山市紀三井寺811-1 |
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最寄り駅 (所要時間) |
JR紀三井寺駅 (徒歩7分) |
病院HP | 和歌山県立医科大学附属病院 |
病床数 | 約800床 |
県外や国外の人々にも医療を提供する和歌山県の病院に注目!
日本赤十字社和歌山医療センターは、国際医療救援拠点病院の指定を受け、積極的な国際医療救援活動を続けています。海外に派遣する職員への研修や支援もしっかり整っており、海外で活動する職員の心強い味方です。
和歌山県立医科大学附属病院は、メディアで取り上げられた整形外科の名医が在籍。県外からもたくさんの患者さんが治療に訪れるほどの腕前です。さらに救命救急センターに配置されたドクターヘリは、三重県・奈良県の一部も含まれる広域で運航しています。
和歌山県の医療をリードする病院は、県内だけでなく県外や国外でも活躍。その活躍の影響を受けたほかの病院はどんな取り組みをするのでしょうか、今後も和歌山県の病院から目が離せませんね。