新人看護師で辞めたいと思ったら第二新卒で転職を狙おう!

看護師になる夢は叶ったものの、実際に働いてみると想像以上の激務やストレスに押しつぶされそうになり、ミスも増えれば自分はこの仕事に向いてないのかもと不安になることもあるでしょう。
看護学校を卒業し、新人看護師として晴れて病院で働く時期は社会人としても新人、職場でも新人と何もかもが新しいことばかりで迷いや戸惑いも多く、1ヶ月もしないうちに辞めたくなる看護師も多いですよね。
しかし、なかにはその場の勢いで退職や転職を行い、誤った道に進んでしまったせいで実際に大きな後悔を残してしまった先輩看護師もいるようです。
そこで今回は新人看護師が仕事を辞めたいと思う理由や、辞めた場合の失敗例、後悔しないための転職術について紹介します。
看護師を辞めようとアクションを起こす前にぜひ参考にしてください。
13人に1人が離職!意外と低い新人看護師の離職率
まず、新人看護師の離職率から紹介しましょう。日本看護協会の調べによると、新人看護師の離職率は2011年以降、約7.5%をキープしています。
職業全体での大学卒の離職率は約12%なので、看護師は他業種と比べると比較的定着率の高い職種なのがわかります。
その理由の1つに看護師特有の「お礼奉公」が挙げられます。
病院付属の看護学校にはお礼奉公制度があり、授業料が払えない看護学生に対して奨学金が支払われます。
卒業後は奨学金の返済を行うため看護学校が指定する病院で働く必要があり、約3~5年は職場に不満があっても働き続けなければいけません。
奨学金を受ける前に看護学校にて詳しい説明がありますので、納得した上で契約することをお勧めします。
お礼奉公中に病院を辞めると奨学金の一括返済を請求される
しかし、職場の雰囲気が合わなかったり人間関係の悪化したりで、どうしてもお礼奉公の期間中に指定の病院を退職、もしくは転職する必要がある場合も出てきます。
やむを得なく病院を辞める場合は、返済中の奨学金を一括で返済するよう病院側から催促されるのが一般的です。
借りたお金は返すのが当然ですので、いくら病院を辞めても借金は残ります。
そもそも授業料が払えなくて受けた奨学金のため、新人看護師に一括で返済を求められても無理な話だと思いますが、その金額を立て替えてくれる別の病院もあります。
それらの病院は特に「借金を立て替えます」と公表しているわけではありませんので、一般の看護師が探すのは困難ですが、看護師の求人を斡旋する転職エージェントはそれらの知識にとても詳しく親切にサポートしてくれます。
お礼奉公中、奨学金の返済に困ったら、看護師求人サイトに登録して担当者にその旨を相談してみましょう。
新人看護師が辞めたいと思うタイミングとその理由
約7.5%の新人看護師が病院を退職していることは先ほど説明しましたが、お礼奉公中などの理由に退職はしなくても辞めたいと思っている看護師は山ほどいるようです。
次に新人看護師がどんなときに辞めたいと思うのか、そのタイミングについて紹介します。
新人看護師は1年中気が抜けない!辞めたいと思うタイミング
国試も合格し、晴れて4月から看護師として働き始めるわけですが、新人は入職してからも学ぶことが多く、さまざまな出来事で壁にぶち当たっては辞めるタイミングを見計らっています。
いったい新人はどんなときに看護師を辞めたいと思うのか、次の表を見てみましょう。
月 | 新人看護師が辞めたいと思うタイミング |
---|---|
4月 | 現実の厳しさを目の当たりにし、すぐに退職を考える |
6月 | 試用期間の3ヶ月が終了したのを区切りに退職を考える |
7~8月 | 夏のボーナスをもらって退職を考える |
9~10月 | 入職して半年経ち、夜勤が始まって体調を崩し退職を考える |
12月 | 冬のボーナスをもらい、1年の区切りに退職を考える |
3月 | 新人教育が終わり、1年間頑張った区切りに退職を考える |
このように、新人看護師は1年を通じて辞めたくなるタイミングがたくさんあります。次はなぜ辞めたいと思うのか、その理由について紹介します。
人間関係や給料など!新人看護師が辞めたいと思う理由
- 実際に働いてみて、自分は看護師に向いていないと思った。
- 職場の人間関係が悪くて耐えられなくなった。
- 夜勤に慣れず、仕事がきつくて続けられなくなった。
- 激務のわりに給料が安く、他の職場が気になった。
病院の患者さんの中にはいい人ばかりとは限りません。対人関係に疲れたり、バタバタ忙しい職場環境に、看護師として働く大変さを実感する人も多いでしょう。
特に新人の場合は、仕事をスムーズに進めれなかったりミスが多いため、自分は看護師に向いていないんじゃないかと不安になることがあります。
また、患者さんならいずれは退院するので我慢できるかもしれませんが、先輩看護師や同僚と人間関係がこじれる場合は、毎日職場に向かうのもおっくうになり、日々ストレスが溜まっていきます。
看護師は女性の社会ということもあり、派閥やイジメも多く存在しています。
何も知らない新人の場合、運悪くイジメの標的になることもあり、人間関係が悪化して職場での居場所がなくなる人も多いようです。
さらに夜勤に関しては、人によってどんなに続けても慣れない場合があり、不眠に陥って次の日の仕事が手につかなくなるケースもあります。
医療の現場は人の命を預かっているため、睡眠不足による注意力の散漫は、大きな事故につながり大変危険です。
このように看護師の世界は辛いことも多く、今の給料じゃとても満足ができないと不満を持ち、他の職場へ転職を考える看護師が多くいます。
経験も少ない新人看護師が病院を辞めた場合の末路
では、新人で看護師を辞めた場合の末路について、いくつか例を挙げて紹介してみましょう。
看護師が向いていないと思い、飲食関連に転職するも給料の低さに驚き、仕事をやめて水商売へ
職場でイジメにあって退職し、転職先を探しながらアルバイトを始めたが、生活資金が足りなくなり水商売へ
夜勤に慣れず体調を崩して事務職へ転職するも、給料が低いため退職して実家に帰る
上で紹介したのは病院を退職して転職も失敗した例ですが、このように看護師を辞めて水商売を始める人が多いのは、看護師業界でよくある有名な事例です。
看護師は比較的他の職業より給料が高いため、転職先の給料の低さに驚いてしまいます。
その分、看護師の仕事よりは楽だろうと想像していても、実際は他の仕事も同じように辛い場合が多く、結局どの仕事も手につかないまま水商売に走る人も多いようです。
病院務めが苦になる場合は、看護師資格を活かして治験コーディネーターや訪問看護師、ホスピス看護師として働くこともできます。ぜひ検討してみてください。
新人看護師が辞めたいと思ったら、まずは冷静に考えてみよう
いろいろな事情から病院を辞めたくなっても、はやまった行動で今までの苦労を無駄にしてはいけません。
仕事が辛いと悩んでいるときは正常な判断もしにくいため、まずは親や友達、同僚に相談して、他人の意見を参考にしてみることもお勧めします。
第二新卒の看護師を採用している病院に応募する
最近では第二新卒という言葉も一般的になり、病院側も第二新卒の看護師を積極的に受け入れる体制が整っています。そのため、新卒で入職したばかりの新人看護師も職場が合わないと思ったら他の病院への転職を気軽に考えることができます。
働きやすく自分に合った病院に入職できれば問題ないですが、なかには運悪く人間関係のトラブルが多いなど問題を抱えた病院に入職してしまう新人看護師もいます。
自分でなんとか対処できればいいですが、どうにもならないこともありますので、その場合は無理せず転職も考えましょう。
転職回数が多くても理由が正当であれば大丈夫!
どうしても辞めたいときには転職するようお勧めしましたが、転職活動で十分なリサーチを行わず病院選びに失敗してしまうと、次の病院もすぐ辞めてしまうケースに見舞われます。
転職はあまり繰り返すと「雇ってもすぐ辞めてしまう」というレッテルを貼られ、転職活動で良い評価は得られません。
一般の業種の場合、転職回数が多い人はなかなか次の仕事が見つかりにくいですが、看護師に至っては皆さんも知ってのとおり全国的に看護師不足なため、たとえ転職回数が多くてもその理由に正当性が見られれば、病院に受け入れられることが多いようです。
新人看護師ならチャンスはたくさん!複数回の転職だってOK
看護師として働いていく上で、新人のころは辞めたいと思う日が多かったと振り返る先輩看護師も多いようです。長いようで短い新人研修ですが、うまく気持ちをリフレッシュする方法を見つけてこの辛い時期を乗り越えてください。
どうしても我慢できない場合は、転職するのも1つの方法です。
転職する際は病院選びを誤らないよう、プロの転職エージェントに相談すると自分にピッタリの病院を見つけられます。
新人看護師のうちは第二新卒の採用を積極的に行っている病院もたくさんありますので、自分にあった病院で働けるよう、転職活動にチャレンジしてください。