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バイ菌の多い場所やモノはこれ!こまめなお手入れで除菌・殺菌しよう

バイ菌の多い場所やモノはこれ!こまめなお手入れで除菌・殺菌しよう

私たちの身の回りには、いろんな菌が存在しています。体に良い働きをする菌もあれば、逆に悪い影響を与える菌も。

体に悪い影響を与えるのは、バイ菌。おもに病原菌となる菌類のことです。

例えば多くの人が頻繁に使っているスマホやパソコン。実は自分しか使っていないスマホやパソコンにも多くのバイ菌は付着しています。

ここではバイ菌が付着している場所やモノ、そのバイ菌が体内に入る経路や、バイ菌の侵入を防ぐ方法について、それぞれ説明していきますね。

そのほか、おすすめの除菌アイテムや除菌スプレーなども紹介します。

バイ菌の感染経路は3つ!除菌・殺菌・抗菌で感染を予防しよう

バイ菌の感染経路には、おもに接触感染、飛沫感染、空気感染があります。

それぞれの感染経路の媒体を、次の表で確認してみましょう。

感染経路 媒体
接触経路 手指、食品、器具など
飛沫経路・空気感染 咳、くしゃみ、会話などによる飛沫粒子

それぞれの媒体により、口、鼻、目などからバイ菌は体内へ侵入してきます。

私たちは1日のなかで多くのものに触れるため、特に頻度が高くなるのが接触感染です。

この接触感染の予防法は、次の3つになります。

分類 意味
除菌 「菌を除いて減らす」こと。程度の範囲はさまざま。洗剤や漂白剤などの「雑貨品」に使用することができる言葉。
殺菌 「菌を殺す・死滅させる」こと。一部の菌を殺すだけでもこれに当てはまるため、有効性を保証するわけではない。薬事法の対象となる消毒薬などの「医薬品」や、薬用石けんなどの「医薬部外品」で使うことができる言葉。
抗菌 「菌の繁殖を抑制する」こと。程度の範囲を含まない概念で、経済産業省の定義では抗菌の対象を細菌のみとしている。

次の項目から、バイ菌の多い場所やモノと、その除菌・殺菌方法についてそれぞれ紹介していきますね。

1日のなかで多くのものに触れる手は、触るものが多ければ多いほどバイ菌を体内へと運ぶ媒体になりやすい、ということですね。

水回りや多くの人が触れるモノに注意!バイ菌の多い場所とモノ

それではバイ菌はどこに付着し、生息しているのでしょうか。まずはバイ菌が多い場所を紹介します。

    <バイ菌の多い場所>

  • 水回り
  • 不特定多数の人が利用するところ

水周りは特にバイ菌が繁殖しやすい環境になります。キッチンやトイレ、浴室は要チェック。不特定多数の人が利用する、公共交通機関、公共施設、商業施設にもバイ菌が多いです。

特に不特定多数の人が利用する場所は、多くの人によりバイ菌が運ばれるため、接触感染だけでなく、飛沫感染や空気感染も起こりやすい場所になります。

次にバイ菌が多く付着するモノを紹介します。

    <バイ菌が多く付着するもの>

  • スマホ、パソコン
  • つり革、手すり
  • ドアノブ、スイッチ
  • 硬貨、紙幣

触る頻度の多いモノほど、バイ菌の付着は多くなります。

ここで紹介した以外にも、触る頻度の高いモノや複数の人が出入りする場所には、バイ菌が付着しやすいです。

スマホやパソコンにもバイ菌は付着する!こまめに除菌して使おう

スマホやパソコンを触る前、必ず手を洗っていますか?予期せずかかってくる電話に出るときや、移動中、外出先など、ほかのモノに触れた手でそのままスマホやパソコンを使ってしまう人も多いと思います。

そんなスマホやパソコンには、バイ菌がとても付着しやすくなるのです。

スマホやパソコンを使う前に必ず手を洗えれば、バイ菌の付着を抑えることができますが、それはなかなか難しいですよね。そこで重要になるのが、除菌です。

現代の必需品・スマホを忘れず除菌しよう!

スマホは抗菌効果のあるクリーニングクロスで拭いたり、液体タイプの洗浄クリーナーや液晶用のウェットティッシュを使ったりすることで除菌できます。

ただし洗浄クリーナーやウェットティッシュを使用したあと、スマホが湿ったままだと再び菌が繁殖してしまう可能性があるので、最後に乾いたクロスやティッシュでしっかりと拭き取りましょう。

また消毒用のアルコールを使ってもバイ菌を除去することができます。もし消毒用アルコールを使用する場合はスマホに直接かけるのではなく、ティッシュなどに染み込ませて使うようにしましょう。

樹脂やゴム製の部分が傷んでしまうこともあるので、気をつけてくださいね。

またスマートフォンをまるごと除菌できる、UV除菌器もあります。


UV除菌器

参照元:MyCaseShop 通販

ついお手入れを忘れがちな人でも、これがあればスマホを使ってない時間に簡単に除菌ができそうすね。

パソコンの掃除にひと手間プラスでしっかり除菌!

普段、パソコンの埃やゴミは掃除していますか?もしかするとその掃除方法では、目に見える汚れをキレイにしているだけかも。

特にキーボードは凹凸がある分、埃やゴミが溜まりやすいのと同様に、バイ菌も多く付着しています。

普段の掃除だけでは取り除けないバイ菌は、ひと手間加えるだけで除菌することができるのです。

まず液晶やマウスの除菌方法は、スマホの除菌と同じように行いましょう。パソコンのなかでも最もバイ菌が付着しやすいキーボードの除菌は、次のように行います。

<キーボードの除菌方法>

1、まずブラシやエアダスターなどを使い、ゴミや汚れを取り除く。

2、除菌ウェットティッシュで拭き、湿った部分を乾いたクロスなどでしっかりと拭き取る。

ゴミや埃の除去には、掃除用スライムもおすすめです。


掃除用スライム

またクリーニング以外に、普段からキーボードカバーを使い、このカバーをこまめに交換するという方法もあります。

インターネットカフェを利用したりや共有のパソコンを使ったりしていると、念入りな掃除が難しい場合もありますよね。そんなときでもポケットタイプの除菌シートを携帯していれば、使用前に簡単に拭くことでバイ菌対策ができますよ。

キッチンの除菌・殺菌方法を紹介!普段の掃除を見直してバイ菌対策

口に入れるものを扱うキッチンは、どこよりも清潔に保ちたい場所。ですが少し思い出してみてください。スポンジや布巾など、除菌が行き届いてないところはありませんか?

例えばスポンジは、洗剤を一緒に使っていても、ちゃんとお手入れをしなければバイ菌がついてしまいます。

洗い流すだけで終わってるキッチンアイテムも、しっかり除菌してバイ菌を減らしましょう。

この項目で紹介するのは、洗剤やアルコール除菌スプレーを使った除菌方法と、お酢を使った殺菌方法です。

洗剤で簡単お手入れ!後片付けと一緒に除菌しよう

毎日の後片付けで一緒にできる簡単な除菌方法を紹介します。

    <必要なもの>

  • 除菌効果のある台所用洗剤
  • アルコール除菌スプレー

まずスポンジと布巾の除菌方法は次のとおりです。

<スポンジ・布巾の除菌方法>

1、水で丁寧に洗い、よく絞って水気を切る。

2、除菌効果のある台所用洗剤の原液8ml(大さじ半分強)を直接つけ、泡立つまで揉み込み、全体に洗剤を行き渡らせる。

3、次回に使うときまで、水ですすがずに置いておく。

何枚かの布巾を交代で使っている場合は、2の手順のあと、よく水ですすいでから乾かすようにしましょう。

次にまな板の除菌方法です。

<まな板の除菌方法>

1、まな板に台所用洗剤8ml(こぶしの大きさくらいに広がる量)を出し、フライ返しなどを使って全体に広げながら塗る。そのまま20分くらい放置。

2、水でしっかりとすすぎ、十分に乾燥させる。

まな板はアルコール除菌スプレーを使うと、より効果的です。


アルコール除菌スプレー

<アルコール除菌スプレーを使ってまな板を除菌する手順>

1、洗剤をつけて20分放置(できない場合は、洗剤でしっかり洗う)したあと、まな板を水ですすぎ、乾いた清潔なふきんで水気をふき取る。

2、まな板から20センチくらい離して、キッチン用のアルコール除菌スプレーをまな板全体にかける。このときまな板に水分がついていると、十分に除菌ができないので注意。

3、スプレー後の水洗いは必要はないので、乾いたら使用可能。スプレーしたあとすぐに使いたい時には、乾いた清潔な布巾などでさっと拭く。

調理台、冷蔵庫、電子レンジ、ガスコンロなども、乾いた清潔なふきんにアルコール除菌スプレーをよく染み込ませ、キレイに拭いて除菌しておきましょう。

また包丁は刃だけでなく、柄や刃の付け根もしっかり洗い、除菌スプレーを使うのがおすすめです。

お酢を使ってしっかり殺菌!おすすめは簡単お酢スプレー

お酢には殺菌効果や防腐作用があります。なかでも穀物酢やホワイトビネガーのような砂糖などの入っていない純粋なお酢であれば、殺菌に使うことが可能です。

まずお酢を使って、まな板と布巾を殺菌する方法を紹介します。

<お酢でまな板と布巾を殺菌する方法>

1、洗剤でまな板と布巾を洗い、しっかりとすすぐ。

2、まな板に布巾をかぶせ、全体にお酢の原液をかけるか浸けるかして、1時間放置する。

3、水でしっかりと洗い流す。

お酢をつける前に煮沸したり、熱湯をかけたりすると、殺菌効果がよりアップします。

またお酢のスプレーを作っておけば、冷蔵庫や調理台、テーブルなどの殺菌も簡単にできるのでおすすめです。

    <お酢スプレーに必要なもの>

  • スプレーボトル
  • お酢

この3つを用意したら、スプレーボトルの中にお酢と水を1:1の割合で入れて、混ぜるだけ。お酢の香りが気になる場合は、1:2で水を多くして作りましょう。

キッチンの殺菌におすすめのお酢スプレーですが、次に紹介する浴室やトイレ、そのほかの部屋にも使えるのでぜひ使ってみてくださいね。

浴室やトイレに取り残されたバイ菌!除菌・殺菌で根こそぎ除去しよう

浴室やトイレをしっかりと掃除している、という人は多いと思います。でもその掃除、実は目に見える汚れを落とすだけになっているかもしれません。

汚れを拭き取っても、その下にあるバイ菌が残っている場合もあります。バイ菌が残っていると拭き取ったはずの汚れがすぐに出てくることも。

そんなバイ菌の取り残しを解消するために、浴室とトイレのバイ菌をしっかり取り除く方法を見ていきましょう。

浴室を除菌してしつこいピンクヌメリを撃退しよう!

水回り、特に浴室に出現しやすいピンクのヌメリ。このピンクヌメリの正体を知っていますか?

カビだと思っている人も多いかもしれませんが、実はカビではなく、ロドトルラという酵母です。複数の条件が揃うことにより繁殖するカビとは異なり、水さえあれば繁殖できるロドトルラ。

ロドトルラは繁殖スピードが速いので、早くて掃除をした2日後には再び出てきてしまいます。

水回りのなかでも、特に浴室に発生しやすい理由は、ほかの場所に比べ乾燥しにくいから。

まずはしっかりと水分を拭き取り、さらに消毒用のエタノールや除菌効果のあるお風呂用洗剤で除菌しましょう。

そして浴室といえば、配管にもバイ菌はたくさん付着しています。特に浴槽の配管は、追い焚き機能を使うならこまめに、使わなくても月に一度程度は配管洗浄をしましょう。

浴槽の配管洗浄には、薬剤を溶かして追い焚きすることで除菌できるタイプのものがおすすめです。


ジャバ

そのほか、洗面器や蛇口、シャワーヘッドなどは、上の項目で紹介した、お酢のスプレーを使って殺菌しましょう。

トイレ掃除は便器や周りだけじゃない!トイレブラシも清潔にしよう

トイレは市販の除菌シートなどを使って、汚れから遠いところから順番に便器まで掃除します。

特にバイ菌の多い便器を掃除するときに使うトイレブラシも、もちろんバイ菌が多いので、除菌を忘れないようにしましょう。

<トイレブラシを清潔に保つ方法>

1、バケツにゴミ袋を2重にしたものを入れる。

2、ぬるま湯を張り、除菌漂白剤を入れる。

3、ブラシをつけ、30分放置する。

4、日光消毒で十分に乾燥させる。

またトイレの掃除は、使い捨てのビニール手袋なども使ってくださいね。

しっかり除菌をしても、ほかの場所にバイ菌を持ち出してしまっては意味がありません。

掃除をする時にビニール手袋を使うだけでなく、掃除後の手洗いも必ず念入りに行いましょう。

日常的に使うモノや水回りを除菌・殺菌してバイ菌対策!

最初にもお伝えしたように、菌は体に悪いものだけではありません。ですから菌の存在を気にしすぎて、必要以上に除菌をしてしまうのも体には良くないんです。

ですがバイ菌は、少なからず体に悪い影響を与えてしまいます。そんなバイ菌を体内に運び込まないために、ここで紹介した特にバイ菌が多く日常的に使う場所やモノは、最低限清潔にしておきたいですね。

除菌対策は掃除で満足しがちですが、バイ菌を体内に侵入させないためには念入りな手洗いをこまめに行うことも重要です。

外出後だけでなく、ほかの人も利用するモノを触ったあとや飲食の前にも、必ず石鹸で手洗いを行うようにしましょう。