大阪府のユニークな病院!こどもホスピスや漫画のモデル医師在籍など
大阪には面白い取り組みを行う病院や特徴があるなど、ユニークな病院がいろいろあります。
例えば、アジアで初めて「こどもホスピス」を開設した淀川キリスト教病院や、漫画・ドラマで大人気の「コウノドリ」のモデル医師がいる、りんくう総合医療センター。
また、国内や国際救援活動で活躍している大阪赤十字病院もあります。
ここでは淀川キリスト教病院の「こどもホスピス」、りんくう総合医療センターの取り組み、国内外で活躍する大阪赤十字病院の国際医療救援部についてお伝えします。
アジア初の「こどもホスピス」を開設!淀川キリスト教病院
淀川キリスト教病院は日本で最初に緩和ケアを実施、2012年にはアジアで初めてのこどもホスピス※を開設しました。
がんやエイズといった治療が困難な患者に対して、緩和ケアを行う施設
まさに、淀川キリスト教病院はホスピス(緩和ケア)の草分け的存在。
緩和ケアだけでなく、日本初となる交換輸血といった周産期医療や病院ボランティア、医療ソーシャルワーカーの導入など、先進的な取り組みも行ってきました。
さまざまな取り組みを積極的に行う、淀川キリスト教病院の特徴を確認してみましょう。
- 日本初の緩和ケア実施病院
- アジア初の「こどもホスピス」開設
- 在宅ホスピスをいち早く導入
それでは、淀川キリスト教病院の「こどもホスピス」について詳しく見ていきます。
アジア初のこどもホスピス!こどもの夢を叶える夢企画を実施
こどもホスピス病棟は全14床。終末期のみでなく、レスパイトケアや寛解期(かんかいき)に家族と過ごしたりと利用の幅は広いです。
家族のサポートを含めたうえで、こども中心の緩和ケアを目指しているこどもホスピス病棟には次のような4つの共有スペースがあります。
訪問学級、患者のきょうだいは学習スペースとして利用可能
【おうち】
本の読み聞かせ、音楽遊びなどをして過ごすコーナー
【デイコーナー】
家族で一緒に食事ができるようにシステムキッチンを用意
【家族控室】
家族団らんや休息を行うためのスペース
そして、こどもホスピスでは「夢企画」という取り組みを行っています。
夢企画はホスピス病棟のスタッフが、こどもや家族の夢を全力でサポートする取り組み。今までに行った企画には次のようなものがあります。
- カフェの店員になりたい
- 家族でテーマパークに行きたい
- お母さんの料理が食べたい
- ドッグセラピー
ホスピス病棟では「カフェの店員になりたい」という夢を叶えるために、共有スペースにカフェをオープン。当日はたくさんの人が集まったようです。
日本では、まだ数少ない「こどもホスピス」。こどもやその家族のために小児緩和ケアを行える場が増えることに期待したいですね。
ホスピスで働く看護師について詳しくは「ホスピス看護師とは!患者としっかり向き合いたい人にぴったりの仕事」をチェックしてください。
住所 | 大阪府大阪市東淀川区柴島1-7-7-50 |
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最寄り駅 (所要時間) |
崇禅寺駅 (徒歩3分) |
看護部HP | 淀川キリスト教病院 看護部 |
勤務体制 | ・2交替勤務 ・変則3交替勤務 ・その他変則勤務 |
病床数 | 約600床 |
全国初の周産期医療への取り組み!りんくう総合医療センター
りんくう総合医療センターは大阪府泉佐野市に位置する総合病院。
隣接する貝塚市の病院と手を取り「泉州広域母子医療センター」という、新たな周産期医療の形に挑んでいます。
また、りんくう総合医療センターには漫画やドラマで人気の『コウノドリ』のモデルになった医師もいるんですよ。
ここでは、りんくう総合医療センターの特徴や取り組みについてお伝えします。まずは特徴から確認していきましょう。
- 診療情報連携システムを導入
- 周産期医療の集約・広域化
- 『コウノドリ』のモデル医師が活躍
りんくう総合医療センターでは「なすびんネット」という診療情報連携システムを導入。泉州南部地域の医療機関で診療情報を共有することで、地域医療の推進を図っています。
それでは、その他の特徴も見ていきましょう。
全国初の周産期医療の取り組み!コウノドリのモデル医師も活躍
先ほどもお伝えしたように、りんくう総合医療センターでは新たな周産期医療の形に取り組んでいます。
この泉州広域母子医療センターは、新センターを建設したわけではありません。
りんくう総合医療センターと市立貝塚病院の産婦人科の機能をひとつの組織に統合。両病院の医師は共同で患者に対応します。分娩を行うのはりんくう総合医療センター、婦人科の手術に対応するのは市立貝塚病院です。
両病院と自治体の努力により医療の集約化・広域化、そして公立病院の共同運用を全国で初めて行いました。
泉州広域母子医療センター長を務めるのは、漫画『コウノドリ』のモデルとなった萩田一秀医師。りんくう総合医療センターの産婦人科部長も務めています。
周産期医療に力を入れている、りんくう総合医療センター。これからの活躍に期待です。
住所 | 大阪府泉佐野市りんくう往来北2-23 |
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最寄り駅 (所要時間) |
りんくうタウン駅 (徒歩で約5分) |
看護局HP | りんくう総合医療センター看護局 |
勤務体制 | 【病棟】 3交替制・2交替制 【外来(救急)】 2交替制 【手術室・放射線科】 夜間オンコール体制 |
病床数 | 約400床 |
国内外で救護要員が活躍!大阪赤十字病院の国際医療救援部
大阪赤十字病院は日本に5つある「赤十字国際医療拠点病院」のひとつ。
国内外の災害地域、または紛争地域に対する医療救援や復興支援、開発支援、難民キャンプの支援などを実施しています。「国際救援活動を行う看護師」を目指して、入職する人もいるんですよ。
ここでは、国内救護員や海外派遣要員になるまでの流れについて紹介します。まずは大阪赤十字病院の特徴を確認しましょう。
- 国際医療拠点病院
- 国内外で看護師が活躍
- 「働きやすい病院」認定病院※
それでは、国内救護員や海外派遣要員について詳しく見ていきましょう。
国内外で活躍!赤十字病院の国内救護員・海外派遣要員
大阪赤十字病院は日本に5つある「国際医療拠点病院」のなかでも特に国際救援活動に力を入れているため、多くの看護師を現地へ派遣。
国内外で大阪赤十字病院の看護師が活躍しています。大阪赤十字病院には国際医療救援部が設置されており、国内救援課と国際救援課があります。
国内・国際それぞれの救援活動に参加するまでの6つのステップは次のとおり。
- 日本赤十字社の関連施設に3年以上勤務
- 赤十字基礎講習・赤十字救急法終了
- 救護員としての看護研修を実施
- 国内救護員に登録
- 研修と訓練を実施
- 現地に派遣
- 国際医療救援部一次登録
- 実践者ラダーレベルⅡを取得
- 集中語学研修に参加
- TOEIC730点を取得
- 国際救護開発協力要員基礎研修会・ERU研修を実施
- 海外派遣要員として登録
赤十字社の国際医療救援活動の公用語は英語。そのため国際活動に参加するには、語学力が必要になります。ステップ3の「集中語学研修」はTOEIC600点で受講可能。自力でTOEIC730点を目指す場合は、研修を受ける必要はありません。
住所 | 大阪府大阪市天王寺区筆ヶ崎町5-30 |
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最寄り駅 (所要時間) |
鶴橋駅 (徒歩で約7分) |
看護部HP | 大阪赤十字病院 看護部 |
勤務体制 | ・3交替勤務 ・変則2交替勤務 |
病床数 | 約1,000床 |
スキルシミュレーションルーム設置、メンタルサポートや復職支援、休暇取得の推進なども行っています。
大阪は面白い取り組みを行う病院が豊富!
アジア初となる「こどもホスピス」を開設した、淀川キリスト教病院。緩和ケアの先駆的存在として、これからの活躍にも注目です。
また、りんくう総合医療センターは自治体と病院で手を組み「新たな周産期医療」の取り組みを行っていましたね。
国内外で活躍する国内救護員・海外派遣要員がいるのは、大阪赤十字病院。有事の際の頼もしい存在です。
日本三大都市である大阪には、面白い取り組みを行っている病院や特徴のある病院がたくさんあります。各病院のこれからの活躍にも期待したいですね。
現在は京都大学の教授として、後進の育成に励んでいるようです。