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患者さんの心も体も優しくサポート!群馬県の病院を紹介

患者さんの心も体も優しくサポート!群馬県の病院を紹介

群馬県には、患者さんの心にも体にも優しい病院があります。

医療法人樹心会角田病院にはさまざまな作品を展示する院内ギャラリーや、リハビリテーションも行っているホスピタルガーデンがあります。患者さんの体だけでなく、心も癒す取り組みをしているのです。

群馬大学医学部付属病院は重粒子線医学研究センターを設置。世界的にも数少ない革新的ながん治療である、重粒子線治療を行っています。この治療は、患者さんの体への負担を減らすことができるのです。

この記事では「医療法人樹心会角田病院」と「群馬大学医学部付属病院」について紹介します。

患者さんだけでなく地域住民の心も癒す!医療法人樹心会角田病院

医療法人樹心会角田病院には、院内ギャラリーやホスピタルガーデンがあります。

どちらも「患者さんの体だけでなく心も癒せる病院」というコンセプトで作られました。

院内ギャラリーとホスピタルガーデンの取り組みについて、詳しく見ていきましょう。

さまざまな作品が展示される「コージギャラリー」

角田病院にある院内ギャラリーは、角田紘二理事長の名前から「コージギャラリー」と名付けられました。コージギャラリーは「草花や芸術作品からも心を癒せる場所にしたい」という、角田理事長の思いが形になったギャラリーです。

コージギャラリーでは患者さんやその家族、職員、学生、地域住民の作品を展示しています。患者さんや職員だけでなく、一般の人でも観覧可能です。

コージギャラリーの展示内容は1~2カ月ごとに入れ替えられ、身近な人の作品に触れてもらう機会を増やしています。過去の展示内容は次のとおりです。

「コージギャラリー」展示内容の例
  • 冬はやっぱりこたつでみかん展
  • 高崎佐野写友会 写真展
  • とびだせ!玉村中学校・玉村南中学校美術展

コージギャラリーでは、患者さんと学生が一緒に作品を作るワークショップも開催しています。

地域の人との触れ合いは、患者さんにとって心の安らぎを感じられる時間になるのです。

庭園内でリハビリテーションもできる!ホスピタルガーデン

角田病院にあるホスピタルガーデン「樹心リハビリパーク」は、グリーンガーデンサークルが中心となって作りました。グリーンガーデンサークルは「病院内に素敵な庭を造ろう」という考えを受けて作られた、角田病院の職員で構成される組織です。

樹心リハビリパークの特徴は次のとおり。

樹心リハビリパークの特徴
  • 100種類以上の植物を栽培
  • 院内保育の子どもや入院患者さんも植物をお世話
  • 一般の人も利用可能
  • リハビリテーションに使用

樹心リハビリパークにはバラやアジサイ、オリーブ、フリーシアなど100種類以上の植物が植えられています。樹心リハビリパークを主に管理するのは、グリーンガーデンサークルのメンバー。入院患者や院内保育の子どもが、植物の世話を協力することもあります。

樹心リハビリパークは角田病院の患者さんの利用はもちろん、一般の人でも利用可能です。ベンチが設置してあり、お花見やお茶会などを催すこともあります。

また手すり付きの階段やゆるやかなスロープなどを設けており、リハビリテーション施設としての機能も担っているのです。

建物内だけでなく病院内の庭園でリハビリテーションができれば、患者さんの気分転換にもなりますね。

医療法人樹心会角田病院の基本情報
住所 群馬県佐波郡玉村町上新田675-4
最寄りバス停
(所要時間)
バス停「板井」
(徒歩10分)
公式サイト 医療法人樹心会角田病院
病床数 125床

角田病院の樹心リハビリパークは「ぐんま花のまちづくりコンクール」にて奨励賞を受賞しています。院内ホスピスガーデンでの園芸療法や、地域の人たちへの開放などが評価されたんですよ。

重粒子線治療を実施する群馬大学医学部付属病院

群馬大学医学部付属病院は、重粒子線医学研究センターを設置しています。この研究センターでは、世界的にも数少ない革新的ながん治療である「重粒子線治療」を実施。

体に優しい治療のため、高齢者や持病を持っている人でも重粒子線治療を受けることができます。

重粒子線治療の特徴について詳しく見ていきましょう。

体への負担や副作用が少ない重粒子線治療

重粒子線医学研究センターが実施する重粒子線治療は、低侵襲医療※の1つです。

低侵襲医療とは

手術や検査などに伴う痛みや発熱、出血などをできるだけ少なくする医療のこと。身体への負担が少ない医療機器を用いて診断・治療します。患者さんの早い回復が可能です。

放射線治療の中で、ヘリウムイオンより重い粒子線※を体に照射してがんを治療するものを、重粒子線治療と言います。

粒子線とは

主に原子や分子などの粒子によるビームのこと。粒子が束状になって進んでいきます。

重粒子線治療の特徴は次のとおりです。

重粒子線治療の特徴
  • がんのある部位に集中して照射する
  • 一般の放射線が効きにくいがんにも効く
  • 短期間で治療できる

重粒子線治療はがんに集中的にダメージを与えるため、周りの正常部位にはダメージが少ない治療です。放射線治療が効きにくいと言われるがんに対しても効果を発揮し、副作用も一般の放射線治療と比べて少ない傾向があります。

重粒子線治療の治療期間は1週間から4週間。一般的な放射線治療の期間である6週間から7週間よりも短期間で、照射回数を減らすことができるのです。

重粒子線治療中に放射線が体にあたっても、痛みや熱さなどを感じることはほとんどありません。

ただし放射線治療による、口腔粘膜炎や皮膚炎などの副作用が起きる可能性も。症状はがんの部位や照射の方向、投与する照射量によって異なります。

治療後の患者さんの副作用を見逃さないよう注意するのも、看護師の仕事の1つです。

群馬大学医学部付属病院の基本情報
住所 群馬県前橋市昭和町3-39-15
最寄り停留所 バス停「群大病院」
公式サイト 群馬大学医学部付属病院
病床数 約731床

重粒子線医学研究センターは県内だけでなく、県外からも多くの患者さんが治療に受けるために訪れています。さらに国外からの患者さんも受け入れており、重粒子線治療が受けられるとして世界的にも有名な病院なのです。

患者さんの心と体に優しい群馬県の病院に注目

群馬県には患者さんの心と体に優しい病院がありましたね。

医療法人樹心会角田病院では院内ギャラリーやホスピタルガーデンを設置。患者さんの心が安らぐ空間を作り上げています。

群馬大学医学部付属病院にある重粒子線医学研究センターでは、体への負担が少ないがん治療を受けることが可能です。治療中の痛みはほとんどなく、患者さんは安心して治療を受けることができます。

心と体に優しい医療を提供する群馬県の病院は、ほかにもたくさんあるんです。

それぞれの病院がどんな工夫をしているのか、患者さんの負担を減らすために取り組む群馬県の病院を探してみてはいかがでしょうか。